Z 韓国をどう評価するか 僕は、「戦後もアメリカの植民地であったことを痛切に感じた」といったとこ ろでしょうか。民主化というコトバは祖国を統一に導くよりはむしろ混乱させた のではないかと思いました。 帰国してから読んだ梁石日の「Z」という小説、まさに旧日本軍がアメリカ軍 に植民地引継ぎをする場面を描いていますね。そして、米軍の手下になって韓国 人の独立・統一推進派の運動家たちを不当逮捕と過酷な拷問で次々に殺していく のが、旧日本軍の手下として働いていた朝鮮人特殊部隊であるというのが、なん ともやりきれない、やるせない。Zというのは、A, B, Cから数えて最後の最後に やってくる評価であり、要するにサイテーという意味なのでしょう。 合宿に行っておられない方も、「Z」はおもしろいですから、お薦めです。 梁石日は、なかなかおもしろいですね。でも、あれだけズバズバ小説に描いてい る梁石日でも、まだまだ書いていないことがいっぱいあるのではないかなと感じ ています。 得丸公明