3393.金融危機の再来か



金融危機が起きるメカニズムは、パニックである。 Fより

中国政府は米銀が中国で販売した証券化商品を無効としたが、これ
で中国に金融派生商品が売れないことになった。中国は金融緩和で
企業は余った資金で株や不動産、そして金融派生商品を買っていた。

そして、AIGはGSやJPなどを通じて自分の持っているCDS
を証券化商品にして販売していた。もちろん、商品取引などのデリ
バティブも売っていた。CALLの権利を買うと、それは商品取引
では鉄などの商品は08年に比べて大幅に下げているので、膨大な
損害を蒙る。反対に米銀は大儲けできることになる。中国様様であ
る。

この期日前に中国当局がCALL権利を停止させると、米銀は儲け
の予想が狂うし、PUTの権利行使者は米銀から買うので、この権
利を行使する。その損害は米銀が被ることになる。

金融システムは信用取引であり、そのルールで成り立つが、このル
ールを壊すと、金融システムは機能できずに信用不安が起きて、金
融危機になる。リーバンショックの原因もCP市場でのリーマンと
の取引が無効になって、損害が起きたことで、他金融機関を信用で
きずに起こったのだ。

このように金融危機が起きるメカニズムは金融のルールの破壊であ
る。シティが7〜9月に赤字でも、資本があり破綻の危機がないな
ら大丈夫である。しかし、銀行がシティに疑念を持つと、対シティ
向け銀行間取引金利が上昇する。このため、シティをバックアップ
する銀行が必要になる。保障する銀行は、当然シティより大きいこ
とが条件である。

そうすると、世界でもそう多くない銀行で、それも救済銀行が健全
でないといけないとなると、日本と中国の銀行しかない。
このため、オバマ大統領は、11月に中国と日本に来るしかない。

さあ、どうなりますか??

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