3277.農業工場



農業工場   

加藤
   
何週間か前、某建設会社が農業に、なんと言うか、作物を工場生産
する事業に進出するという記事を見た。

遺伝子組み換え作物に抵抗する国民が、工場生産する農作物には抵
抗感を持たないのだろうか。
ホウレン草のビタミン・微量成分=ミネラルが何十年前の何分の一
かになっているという話はよく聞く。化学肥料のせいとか。

自然界の植物は、病原菌に対して人間の白血球のように「農薬様物
質」を自分で分泌し、抵抗すると言う。
畑の作物でも、健康な家畜の糞と健康な藁で作った堆肥で育てられ
た作物は、病原菌が発生しても、一部の虚弱に育ってしまった野菜
は菌に負けてしまうが、畑全体は菌に勝ち、病んだ株を引きぬいて
捨てればよいが、化学肥料で育てられた野菜は農薬様物質を分泌で
きず、その畑は全滅する。

だから化学肥料を使えば農薬散布をせざるを得ない。
工場で培養液で育てられた作物は、当然病原菌は遮断されるだろう
が、ビタミン・微量成分は少ないだろう。
遺伝子組み換え作物に抵抗する国民が、工場生産作物には抵抗感を
持たないのだろうか。
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(Fのコメント)
今の農業、野菜工場で作れるものは、限られている。葉物類といち
ごだけである。野菜工場は、無菌状態にしてあり、自然界と違い病
気の菌が入れない環境にしてあるために、農薬を使っていない。

水耕栽培であり、その水耕にどのような液肥を加えるとおいしくな
るかは、今後の研究テーマでしょうね。それぞれの工場で試行錯誤
が行われているようである。その中でもPPMレベルのミネラル分
が問題のようである。

工場の中に風を通さないと野菜は十分育たないとか、LEDの周波
数を変えると、葉の色が変わるなど、公表されている情報もある。

まだまだ、これからの技術でしょうね。それと現時点では路地物よ
り高い。電気代が掛かり過ぎであり、普通の八百屋では売れない。

等、問題があるために一般的に成るためには乗越えないといけない
問題が多数あるようだ。このため、国民が抵抗を起こすまでに普及
していない。

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