3259.補正予算で麻生政権が復活か



麻生内閣の支持率が低いのは、景気対策を十分に行わずに財政健全
化をしたことである。その逆を実行したので支持率がUP。Fより

10月リーマン破綻時、与謝野経済相が「ハチに刺された程度の傷
である。」と宣言して、財政健全化を進めたことで、国民はあまり
にも経済を知らないと見て、麻生内閣の支持率は10月以降に下が
った。

しかし、この方針を与謝野金融相が取り下げて、財政拡大策をだし
積極的な経済活性化を行うとしたことで、安心して国民は支持をし
始めたようである。中小企業の倒産数が想定より少ないのは、保証
協会が積極的に中小企業に融資していることと、雇用調整補助金で
休業補償をしていることで、受注が激減して仕事がなく休業してい
ても潰れないからである。これで中小企業は救われている。このよ
うに手厚い経済対策が打たれて、国民は安心したことで麻生内閣の
支持率は上昇している。

小沢民主党党首の秘書逮捕事件で、民主党も自民党と同じ体質であ
ると見られて支持率を落としたが、これだけでは自民党の支持率は
上がらない。根底には、経済対策がやっと効果を示してきたことで
ある。

そして、この上に今回の補正予算である。それも補正予算は、非常
に良いできである。財政出動というと自民党の議員たちは公共事業
しか頭にないのかと疑いたくなるが、今回の補正予算は消費刺激策
であり、やっと世界の先進国と同様な施策が打てたようだ。

中国などの新興国は公共事業が景気刺激策になるが、欧米日のよう
な先進国は公共事業では景気刺激策には不十分である。エコ家電や
エコ自動車への補助金は消費者の買い替えを促進するために、ベス
トである。そして、あまり予算を使わない。

それとあわせて、アジア諸国への経済支援もいい。日本ような先進
国の内需は、買う物がないということで弱いが、アジア諸国の庶民
は買いたい物が沢山ある。これに火を付ければ需要が拡大する。
そのアジアの近傍にいる日本は部品や素材を提供して日本経済も活
性化できる。

この補正予算に対応して、民主党の景気刺激案は経済を知らない人
が、ただのバラまきをしているような案であり、国民から見ても良
い案ではない。経済拡大策をどうして思考しないのか良くわからな
い。民主党には経済がわかる議員はいないのであろうか?

そして、政局絡みとやらで、自民党案に反対して、ケチを付けて遅
らすというのである。民主党への支持のDOWNになるようなこと
を山岡国体委員長は言う。小沢党首の膨大な企業献金で昔の自民党
と同じであるとの印象があり、かつ補正予算の反対で民主党は自滅
する可能性があると見る。

民主党は自民党に賛成して、即座に補正予算を通して、この景気対
策を政争の道具にしないことである。反対に自民党は、この補正予
算に民主党が反対した時点で衆議院解散をして、国民に賛否を問う
ことである。

おそらく、自民党の圧勝になるでしょうね。麻生政権は10年程度
の長期政権になる可能性が出てくることになる。

さあ、どうなりますか??
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自民武部氏、衆院解散「いまが一番良い」
 自民党の武部勤元幹事長は8日、党本部で開かれた1回生議員を中
心とする「新しい風」の会合で、次期衆院解散・総選挙について
「解散をやるなら今が1番良い。麻生太郎首相はもっと全体を見なけ
ればいけない」と述べ、早期に首相が解散に踏み切るべきだとの認
識を示した。「大変な困難な時だ。この閉塞(へいそく)感を打ち
破っていくには、度胸を決めてやらなければいけない」とも指摘し
た。(09:25) 
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麻生首相:春到来? 衆院解散「楽しく意見うかがっている」 
難局越え口滑らかに

麻生太郎首相は9日夕、日本記者クラブで記者会見し、衆院解散・
総選挙の時期について「実にいろんな方がいろんなことを言われる
んで、楽しくうかがわさせていただいております」と語った。内閣
支持率が上昇に転じるなど逆風は弱まり始めた面もうかがえ、解散
時期に関するフリーハンドを握った、との余裕もでてきたようだ。

 「(09年度補正予算案に野党が)どういう対応をするかで私ど
もの対応も変わってくるのは当然だ」「丸々賛成されちゃったらど
うするんです」。首相は解散をめぐるさまざまなシミュレーション
を冗舌に披露した。

 違法献金事件という民主党の「敵失」に加え、金融サミット、北
朝鮮のミサイル発射も乗り切った首相について、自民党幹部は「解
散のタイミングをはかれる状態にまで持ち直した」と見る。

 この日、日本記者クラブからサインの依頼を受けた首相は、毛筆
で「百花開天下春」としたためた。禅の言葉の「一花開天下春」の
一部を変えた言葉で、首相自身は「春」を実感し始めているようだ。
【西田進一郎】
毎日新聞 2009年4月10日 東京朝刊



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