ハダカデバネズミの研究者の講演会 From: tokumaru 各位、 2月にラボ関連の東京言語研究所で、ハダカデバネズミの専門家?が 講演をされるようです。 けっこうおもしろそうです。ふるってご参加ください。 とくまる http://www.tokyo-gengo.gr.jp/2008_3.html http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0074910/ 東京言語研究所 2008年度第3回公開講座 東京言語研究所では、広い視野からことばを考えることを主な目的 として、公開講座を開催することにいたしました。ことばとかかわ りを持つさまざまな分野の第一線で活躍する方々を講師としてお迎 えします。 ・・・・・・・・・記・・・・・・・・・・ <演題>「言語起源の生物学的シナリオ」 <講師>岡ノ谷一夫氏 (理化学研究所科学総合研究センター チームリーダー) <日時>2009年2月14日(土) 14:00〜16:30 <会場>東京言語研究所 (新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビル13階) <参加費>1,000円(資料代含む) (*2008年度理論言語学講座受講生は500円。) <申込み>メールまたはFAXにて下記をご連絡下さい。 ?公開講座受講希望 ?氏名 ?住所 ?電話番号 ?メールアドレス ●問合せ先 東京言語研究所 〒160-0023東京都新宿区西新宿6−24−1 西新宿三井ビル16階 TEL:03−5324−3420 FAX:03−5324−3427 E-mail:info@tokyo-gengo.gr.jp ホームページ:http://www.tokyo-gengo.gr.jp/ 東京言語研究所 2008年度第3回公開講座 (2009.2.14開催) 「言語起源の生物学的シナリオ」 講師:岡ノ谷一夫 理化学研究所 脳科学総合研究センター および 科学技術振興機構岡ノ谷情動情報プロジェクト統括 【講義要旨】 言語は人間のみが持つ形質であるが、言語を可能にした生物学的機 能は、人間が動物から受け継いできたものであるはずだ。言語の特 殊性は、それらの生物学的機能をどう組み合わせたかにあるのであ って、基盤となる機能そのものにあるわけではない。このような考 え方を、前適応説という。この講義では、言語起源の前適応説にも とづき、言語は、1)あらたな発声パターンを学習により獲得する 機能、2)柔軟な行動系列を作る機能、3)行動単位と特定状況を 結びつける機能、以上3つを前適応として創発した、というシナリ オを説明する。 1)については、鳥類の発声学習が、2)についてはやはり鳥類の さえずり行動が、3)については齧歯類の発声行動がそれぞれよい 生物学的なモデルとなる。これらの行動の進化過程と脳神経メカニ ズムを説明し、これがどのような歴史的経緯で融合されれば言語の ような精緻なシステムが創発し得るのかを考える。ここで提示する のはあくまでシナリオである。このシナリオの利点、問題点を含め 、討論しながら講義を進めてゆきたい。 ============================== 得丸様、各位 詳しいご紹介、有難う御座います。元ラボ職員として、このような 形でご紹介を頂きましたことは、コソバユイところですが、有難う 御座います。 今日の「朝日」の科学欄に、大腸菌使い実験と言う小見出しのなか に、四方哲也教授(阪大・実験進化学)の「現存する生物は2通り の進化戦略で生き残ってきた」と仮定する、一定の環境に最適にな るように機能を高める進化と、変動する環境に柔軟に適応する進化 だ。 と記者の翻案があり分かりにくい所ですが。この四方氏は元ラボっ 子です、今年はダーウイン生誕200年で、大いにこの種の話題が 賑わうことでしょう。昨夜まで三回連続のNHKの「女と男」シリ ーズは進化論の先端研究の紹介でした。 言語と進化は得丸様の壮大なテーマでこのようなご紹介を頂き、感 服、感謝の一語であります。草々 浅山 ============================== 浅山様、 本年もよろしくお願い申し上げます。 一定の環境に最適になるように機能を高める進化と、変動する環境 に柔軟に適応する進化だ。 前者は、自然選択。自分のエサを確保できるように、キリンの首が 伸びたり、アリクイの口が長くなったり。 食糧に合わせて、自分の体の形を変えることによって、自然選択 (natural selection)に身を委ねることに該当すると思います。 後者は、大腸菌の場合に、いったい何をさしているのか、ちょっと 理解しづらいです。 私は、むしろ、「環境に柔軟に適応する進化」とは、ヒトやヒヒな どの高度な霊長類が、本能の知恵(本覚)よりも、後天的に獲得す る個人の経験知識を優先させることによって、環境適応したことを 思い出します。 これは、環境の急激な変化に打ち勝つために、本能の知恵を抑制し て、大脳新皮質の思考機能を活性化した適応かもしれません。 いうならば、高度の霊長類は、自然選択を乗り越えてしまったので す。これは恐ろしいことです。 自然選択を乗り越えたヒトは、できそこないの神様のように、自分 勝手に振舞ってしまう可能性があったからです。 21世紀の現代、われわれが地球環境問題の真っ只中で滅びの時代を 生きているのも、このサル知恵(Individual Causal Memory、個別因 果記憶)が自然とうまく共存しきれずに、文明領域を広げすぎてしま ったためでしょう。 とくまる