3140.中国の危機と攻勢



中国が攻勢に出ている。世界新秩序の1つの中心が中国である。
それを知ってか中国が攻勢に出ている。   Fより

中国国内の工場閉鎖が急速に拡大して、民工という農村からの出稼
ぎの人たちも農村に帰村しているようだ。このために、地方政府は
この帰農した民工に仕事を与えるために、公共事業を行うしかない
ようだ。地方への高速道路や鉄道建設を行うとして、北京政府は
57兆円の公共事業を発表している。

また、中国国内の航空会社の経営も、乗客がいなくなり、発注済み
のエアバスやボーイングを大量発注にキャンセルしている。エアバ
スのキャンセルには、フランスのサルコジ大統領がダライ・ラマ14
世と会談したことを理由しているが、真の理由は航空会社の不振で
ある。

一方、中国はロスチャイルド銀行の株の20%を取得した。このロス
チャイルド銀行は、湾岸共通通貨をサポートしている。フランスの
サルコジ大統領の行動を非難する一方で、戦略投資を行い、中国の
人民元と湾岸共通通貨とを連携させようとしているように見える。

その上、日中韓3ケ国会議に出席して、日本との協力を取り付けて
中国企業の技術力を向上し、ASEANとの経済共同体を作り、中
国に有利な体制にしようとしている。これは日本にとっても良いこ
とである。円・人民元のバスケット制に持ち込み、アジアでの地域
基軸通貨として確立することができる。まず、アジアの安定を図る
ことが日本の絶対にしなければならないことであるからだ。

しかし、一方で中国人民元の対ドルレートを切り下げて、輸出産業
をサポート方向に政策を変更している。今までは、低付加価値製品
を輸出できないように、労働条件を上げ、金利を上げ、人民元の相
場を切り上げて、繊維産業、オモチャ産業など低付加価値産業をベ
トナムなどの周辺諸国に追いやり、6万社という大量の倒産を意図
的に中央政府は行っていた。

中国は、低付加価値産業から高付加価値産業にシフトすると言って
いたが、世界大恐慌になり、この政策で中国は大量の雇用を失って
、かつ高付加価値産業である自動車産業でも中国国内メーカがシェ
アを落として苦戦をしている。この産業高度化の政策が失敗して、
方向転換をしていることと、日本の技術を習得しようと日本に近づ
き始めた。

英国と米国は中国国内市場への期待から、接近政策を取られている。
米国はドル価値維持のために、中国へ一層の国債買取を期待してい
るし、英国はイスラム圏と中国の同盟を阻止して、イスラム圏戦争
に中国の参加を期待している。

しかし、中国は不動産バブル崩壊、株バブル崩壊などと世界景気後
退によるGDPの3割を占める輸出が激減して、国内の混乱が起こ
り、それを抑えるのがやっとで、欧米英の期待をかなえる状況では
ない。

このように中国に期待した、いろいろな国の思惑が輻輳に絡んでい
て、世界の勢力図が見えにくい状態になっている。

中国の立ち位置が複雑になっている。米国の覇権が揺らぐことも中
国も考えて戦略を取る為に、八方美人外交に当分なる可能性がある。
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日中韓、「共益」へ一歩 3カ国「第1回サミット」

 他の国際会議と切り離した初めての日中韓首脳会談の開催で、3カ
国は「共益」関係の構築に向けた第1歩を踏み出した。各国とも
国際的な金融危機への対応を迫られている状況が協力推進を後押し
した。ただ互いの懸案には踏み込み不足で、通貨の融通以外、具体
策も小粒にとどまった。

 3カ国の代表らは三角形に並べた席に着き、長時間、金融問題など
を話し合った。「歴史上初めてのことだ。この会合を『第1回日中韓
サミット』と呼びたい」。麻生太郎首相は会談後の共同記者会見で
日中韓首脳会談を単独開催した意義を訴えた。(07:00) 
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中国銀行、仏ロスチャイルド銀行株を23億元で取得 

 中国銀行は18日、2億3630万ユーロ(約23億元)でフランスのエド
モンド・ロスチャイルド銀行の株式の20%を取得して、ロスチャイ
ルド家に続く同行第二の株主になることを明らかにした。これは、
中国トップクラスの商業銀行が欧州の銀行に対して行った初めての
戦略的投資取引だ。「国際金融報」が伝えた。(編集KS)
 「人民網日本語版」 2008年09月20日
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チベット問題で中国、仏に警告 「経済にマイナス」 

 【北京=佐藤賢】中国外務省の劉建超報道局長は9日の記者会見で
、フランスのサルコジ大統領がチベット仏教最高指導者ダライ・ラ
マ14世と会談したことについて「経済・貿易を含む各分野での協力
にマイナスの影響をもたらした」と述べ、中仏間の貿易への悪影響
は避けられないとの認識を示した。中国紙によると、中国による欧
州企業製品の購入計画が延期されている。 (19:53)
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中国、人民元下落が急ピッチ 切り下げ誘導観測

 【北京=高橋哲史】中国の通貨、人民元の対ドル相場が急ピッチ
で下落している。中国当局は世界的な金融危機の影響で景気が下ぶ
れするのを防ぐため、元相場を切り下げ方向に誘導しているもよう
だ。元相場の下落は中国製品の輸出競争力を高め、経済成長を後押
しする効果が期待できる。ただ、中国政府が2005年の制度改革から
続けてきた元相場の切り上げ政策を転換すれば、米国などが反発す
るのは必至だ。

 4日朝の上海外為市場で、人民元の対ドル相場は取引開始直後に値
幅制限の下限の1ドル=6.8845元まで下落した。元相場が取引時間中
に値幅制限の下限まで下げるのは4日連続。

 人民元相場は05年7月の制度改革で、事実上の固定相場制から1日
あたり上下0.3%(現在は0.5%)の範囲内で変動を認める「管理変
動相場制」に移行した。 (23:07) 



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