3126.日本の社会と世界の違い



質問:日本と世界の環境の違いを教えてください。
   よろしくお願いします。  秋田将輝
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(Fの見解)
環境というのは、何かを確定しないといけないが、日本と世界の社
会環境として、今回はお話をしてみたい。

このコラムを始めた動機は、米国で仕事した時に感じた、日本とは
大きく違う仕事の進め方と、米国で日本人と中国人、韓国人との違
いをうまく説明できなく、日本の特有な文化がどうしてでき、どう
違うかを見極めようとしたことでした。

その後、中国や韓国にも行き、仕事上で両国のビジネスマンと交流
したが、ビジネス上でも大きく違う仕組みにビックリすることがあ
った。

日本人と諸外国人との違いが大きいのは、中国やユダヤ人は宗教的
血縁的な繋がりを大切にして、その人脈で仕事を見つけて、その人
脈で仕事をする。日本人は宗教的な繋がりや血縁的な繋がりより、
会社の仲間内という関係を大切にしているが、これは日本人だけの
ような気がした。

講のような組織は日本にも昔はあったが、今はなくなっている。こ
の講という組織が中国でもアジアでもまだ残っているようだ。

なぜ、日本は血縁より地縁や会社内の人間関係を大切にするかとい
うと、日本人同士の信頼感のレベルが、欧米や中国社会より高いか
らだ。

同国人でも、欧米や中国人は信用していない。これが食品の安全や
いろいろな問題が中国で出る下地になっている。同族の人間しか信
用しないのが、欧米・中国人達である。

このような国民性は、農耕民族と狩猟民族の違いであろうと見てい
る。日本以外の先進諸国で農耕民族が支配層を成している国はない。
欧米・中国・インドでも狩猟民族の末裔が支配層で、農耕民族は被
支配層になっている。

農耕は、そこに居る農民達の共同作業が重要であり、このため信頼
感のレベルが高いし、一方狩猟民族は一致団結してリーダの判断で
行動することが重要で、どうしても同族で行動することになる。

日本の古代史を見ると、葛城王朝という狩猟民族系王朝が日本を統
一するが、その後江南から追い出されてきた農耕民族の邪馬台国で
もある三輪王朝が出雲王朝と連合で葛城王朝を倒して、大和朝廷を
作る。しかし、推古天皇時代、葛城王朝出身の蘇我氏が一時勢力を
拡大するが、最後には三輪王朝系の藤原氏が権力を確立し、狩猟民
族国家の中国から鎖国して、平安時代にひらがなや源氏物語などの
日本文化を創建する。

このように日本の文化は、農耕民族の自然や森を大切にした平和な
文化を背景にしているので、欧米中の文化のような善悪を単純に分
けるような文化ではない。この文化的な特徴が、自然を純粋に見る
という観察を生み、理論では証明できない複雑な自然の仕組みを解
き明かすことができるようになったのであろうと見る。

現時点、いろいろな発明品や発見品を見ると日本の自然の豊かさと
この自然を純真な心で観察して見つける物が多いとみている。

ゼオライト、アパタイトなどの自然界と生体構成物の中間体でもあ
る、このような物質の特性を研究すると、面白い発見が出るように
思う。この系列の物質から面白い物が生み出されているようだ。



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