3058.新しい国際決済システムを視野に



自分で道を選択せよ。目先の利害にトラワレルと道はみえなくなる
ぞ。 虚風老   2008/09/18 15:40 
   
 錬金術の終わり、(米英型金融資本の収益モデルの破綻と終焉)
じゃが、古典的な実需経済のみは生き残るじゃろう。何はともわれ
、人は生活しなければならぬからのう。
生きるとは、「継続すること」であるわいな。

世界の「流れ」を読み間違えてはならない。
すでに、この流れは、完全に後戻りすることはないのじゃ。

次は、いつ、湾岸諸国等のドルと通貨を固定している国々が、ドル
リンクをはずすかが問題になってくるじゃろうの。

アメリカの軍事展開も後退を余儀なくされるじゃろう。

日本も独立自尊を考えたほうが、自分の「道」を選べるし、生き残
れる可能性がたかくなるじゃろうね。
依存するな。それは、精神においてであるわいな。

   虚風老
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黙って、堅実に、強欲はつつしむことじゃな。 虚風老  2008/09/19
   
 日銀とFRBの間で、通貨スワップして、ドルを供給することになっ
たの。ドルの貸し出しは、円建て資産を担保に貸し出すという。
このときの担保の査定は、取得価格(もしくは、時価=実勢価格)
の7割引きくらいにするべきじゃろう。
まあ、本当は、8割引きでも成立するじゃろううが、1割は、相手
への情けじゃな。
(担保なのじゃから、返してくだされば、それでいいんですよと言
っておけばええ。どうせ返すことはできないし、市場で売ることも
できんじゃろううからの)

だいたい、質屋というのは、買い取る場合は、取得価格の1割がえ
えところなんじゃかじゃらの。

「実物経済」の復活。という、副島隆彦が、2003年に出した本
がある。
読んでない人がいたら、一度探して読んでみるとおもしろいじゃろ
ううな。

米株式は、8000ドル以下(そのさきは不明じゃが、不良資産処
理を米国債に置き換えるという処理をして、毀損するであろうとす
るじゃろううね。)までは間違いなく落ちるじゃろうというのが、
ワシのカンじゃがね。

来年の春まで、ロシア経済(株式市場)が苦境にあったら、そのと
き北方領土の返還を持ちかける手もあるかもの。
少し当局は下準備をしながら、狙っておくがええじゃろう。返るの
は、領土の大きさで、半分でええ(歯舞色丹諸島と国後全部と択捉
の南3分の一でまあええじゃろう。相手にも国内をなだめる材料を
与えておくことじゃ。あとあと買ってくれというこかもしれんしの)

         虚風老
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新しい国際決済システムを視野にいれておけ。 虚風老 2008/09/21

 金融危機の情報や、テレビでの、自民党候補者などの話しを追っか
けておったが、かなり失望したな。もちろん、経済を齧った人間な
らば、この事態の深刻さは共有しているものとおもわれる。
しかし、この「今」の体制を維持しゆうとして、この問題が解決さ
れないであろうことも理解しているに違いない。

だが、一部の政策担当者や、メデアなど、
この危機の本質が解かっていないようじゃ。
アメリカで壊滅級の大地震がおきて(それを作ったのは、投資銀行
、アメリカの金融工学をおしすすめた学派、新自由主義等で、これ
には共和、民主の区別はない。強いていえば、ユダヤ−アングロサ
クソン的な思考のいきつくところじゃろう。まさに、「世界の終わ
り」は彼等の上に起きた)、その巨大な津波がおしよせようとして
おる。
そして、これを止める方法はないんじゃ。
皮肉なことに、ブッシュは「ニューワールドオーダー=アメリカの
世界帝国化」を画策したが、結果はアメリカの覇権からの滑り落ち
になってしまったようじゃ。


巷でいう、不良債権処理の額の大小が問題なのではない。
これは、実体経済の規模と虚構経済(過剰与信)の間の調整という
ことなんじゃ。
ふつう、実体経済の10倍くらいの過剰性は許されるじゃろう。
20倍になっておれば、調整されようとするという力が働きはじめ
る。しかし今回の過剰は数百倍である。
それらが、一気に調整されるのである。信用収縮なんてものではない。
信用システムの崩壊をともなわないで、これを処理することはでき
ないじゃろう。

これは、どういうことかというと、国際決済システム(ということ
は、準備制度)の新たな構築を意味するんじゃ。
ドル決済から、もっとたくさんの国による「新しい決済システム」
(ユーロや、アジア共同通貨、湾岸通貨、南米通貨などのバスケッ
トとかに)へ移行することを意味している。
結局これは、ヨウロッパなどのG8で話されるかもしれないが(昔
ならそこの合意で終わる)、しかし今回は、中・露・印・産油国等
の経済的に力をつけている国抜きで話し合うことはできなくなるで
あろう。(国際連合マターになるのか?)

もちろん、アメリカは政治力を使って阻止したいであろう。しかし
、経済的にも、軍事的にも、政治的にもその力はもうない。
アメリカの覇権は終わったのじゃ。

だから、好況にしよう、とか円高になるとこまるから、100円あ
たりで、ドル防衛して、基軸体制を守るために、日本も米国債を
じゃぶじゃぶ買いますなんてことは、考えないほうがええ。

日本はいまだにGHQ体制というか、金融敗戦の後は、ワシントンコン
センサスの指示どうりに自民党は動いてきた。(小泉はライオン
ではなく、アメリカに猫をきめこんでおったのじゃ。相手の懐で、
ゴロゴロ言っておく限り安全というわけじゃ。彼の政治的狙いは、
経世会の支配力をこわすこと。そのために権力を奪うこと、これ一
点のみである。ワシントンコンセンサスの忠実なエージェント竹中
は、これを構造改革という名で推し進めた。
小泉は別にアメリカンコンセンサスを理解していたわけではない。
それを行き詰まった自民党政治を打破するために、利用しようとし
ただけじゃ。

確かに、日本には、二つの型の問題がある。一つはソビエト型とで
もいおうか、中央官僚支配による肥大と計画経済の誤謬である。
これを破壊するためには、自由経済的手法に移行しなければならな
かった。

経済学というのは、ワシに言わせれば、「配分・分配の効率」につ
いての学問であるということじゃ。そこには、生産は分配母体とし
ての意味があり、また市場は、交換(配分・分配)の価値の自動決
定という機能がある。
計画経済(や、利権の介入による決定)の問題は、価格の自動決定
機能が歪んでしまい、効率性が喪われてしまうことなんじゃ。

そして、「目的」というのは、実に任意に設定できるものなんじゃ。
目的が体制の維持なら、そのために他の事は歪んでいく。仕事量の
確保でも同じじゃ。

資本主義というのは、「投下資本に対する、リターン」を本質とし
ているから、その意味では、投下資本に対して、最大のリターンは
どうできるかということで、数学的にいじくりまわせば、貨殖術と
して、なりたつ。
じゃが、本来の価値の根底は「生産とサービス」という「機能する
力」の上にある。
その「価値の本質」である利用価値から交換価値、交換の権利保障
の価値などを派生させているが、「価値の本質」から離れてはいけ
ない。

では、「目的」というのは、どうやって、設定されるのであろううか。

政治とは、いろんな利害関係の<調整>でありそのなかの力関係の
錯綜において、決定力を振るうことができるのが、「権力」なのじゃ。
この決定(相手の意志を自分に従わせようとする)を巡る争いが、
暴力的な形をとると戦争になる。(しかし、戦争は単純な武力とい
うわけではないがね。)

つまり利害関係にも、絶対の答えがあるわけじゃあないんじゃ。
一応民主主義というのは、人間を近代科学の考え方から個人を「量
化」して、一人一人に同質の一票を与え、統計的処理をした権力じ
ゃといえるじゃろう。

だから、権力闘争=利害(個ではなく層や集団)闘争なのは、あた
りまえのことなのじゃ。
だから、それぞれの立場(狭い場合=選挙区から、広い立場=国や
人類という立場まである)からみた利害を訴え、共感してもらう。
それをメデァという増幅装置を使って広げるわけじゃ。

狭い利益集団の立場というのが、もう説得力をもたなくなって、環
境とか広い立場の問題が、自分個人に降りかかってくることを理解
できれば、そのような選択をするようになるじゃろうな。

つまり、政治の一番の重要な機能は、「目的を定める」「それを
どのような調整によって、具体化させるか」ということにある。前
の部分を総論賛成後段でもめるのを各論反対というんじゃな。もう
一ついえば、目的を定めるの前に、「問題を認識する」という作業
があるんやがね。問題が解かっていない人間は、現在位置のわかっ
てない山登りのリーダーのようで恐ろしい。

これから起こることは、どうやって、被害を最小に押え込み、生き
残るか、災害のあとのライフライン(金融システム等)をできるだ
け早く復旧し、(早ければはやいほど、人は助かる。人は生物(ナ
マモノ)なんじゃ。
次に災害に強い町を再設計するかという問題なんじゃ。ほとんど非
常事態のつもりでいたほうがええ。

人は、自分が「間違いである」ということにたえられない。だから
、自己正当化をしたり言い分けをしてみたりする。政治や学問に
ついてもそうだ、だから政策を根本から変えようとおもったら、人
を交換するしかないのである。

ワシの肚では、榊原あたりのラインでのりきるしかないと思っておる。
榊原が一番いい認識をしめしているし、キャリアや、もまれてきた
世界金融の構造も熟知しておるからの。個々の利権など考えておる
暇はないんじゃ。

           虚風老


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