2981.センチメントの悪化



東京市場は4日も続落で始まった。11日続落で、全体的な気持ち
センチメントが悪化している。米金融業界に押し切られた格好であ
る。日経平均13000円割れも視野に入る展開になってきた。

ECBが利上げしたことでドル安が確定し、それに吊られて原油価格の
高騰も止まらない。日本企業の基盤は米国とアジアで、特に中国の
経済減速になると、日本企業の業績に悪影響を及ぼすことになる。

このため、米ファンドが資金を商品市場に回して、東京市場から資
金を振り向けている。このため、株投資への資金の出し手がいない
ことになっている。米ファンドの撤退より中東系資金の方が少ない。

もう少しで、買場が来る。原油が150ドル程度まで上がり、米金
融機関の倒産やイスラエルのイラン攻撃がなければ、そのときでし
ょうね。商品市場の天井になり、資金はどこかに逃げる必要になる。

その資金の受け皿は、資産を裏付けにした資産担保証券(ABS)
か株式市場しかない。

さあ、どうなりますか??

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NY原油続伸、145ドル台

【NQNニューヨーク=海老原真弓】3日のニューヨーク・マーカン
タイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は3営業日続伸。WTI
(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の8月物は前
日比1.72ドル高の1バレル145.29ドルで終えた。一時145.85ドルまで
上昇し、連日で過去最高値を更新した。米エネルギー省が前日発表
した石油在庫統計で原油在庫が減少したことなどを背景に、需給ひ
っ迫観測が強まり買いが優勢となった。
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欧米金利差、2.25%に拡大 ドル安懸念根強く

 ECBの利上げで欧州と米国の政策金利差は、2.25%に広がった
。3日の欧米市場では米国市場の3連休を控えてドル売り一服となっ
たが、市場ではなおドル安への不安は根強い。米欧金利差の拡大だ
けでなく、原油高や米国の景気低迷、金融不安などドル安要因が残
っているからだ。

 ユーロ圏の政策金利が米国を上回ったのは今年1月。FRBがサブ
プライムローン問題による金融不安や景気減速に対応するため2007
年9月から急ピッチで利下げを続けたためだ。米国は4月を最後に利
下げを休止したが、ECBの利上げで再び金利差が広がった。
(08:46)
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資産担保証券、4−6月の発行額回復

 【ロンドン=田村篤士】欧州の証券業界団体系の市場調査会社エ
ックストラッカーは3日、資産を裏付けにした資産担保証券(ABS
)の今年4―6月の世界の新規発行額が1350億ドルと、1―3月の2.6倍
に膨らんだと発表した。証券化市場は、米国の信用力の低い個人向
け住宅融資(サブプライムローン)問題に端を発した金融市場の混
乱に伴って低迷していたが、ここにきて金融機関がABS市場の再
活用に動いている。(12:02)
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東証前引け・続落――ハイテク株安・原油高も重し、売買低水準

 4日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落。前引けは前日比
40円87銭(0.31%)安の1万3224円53銭だった。3日の米株式市場
でハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数が小幅に続落し
たことを受けて、日経平均の寄与度が高い値がさハイテク株の東エ
レクやアドテストなどに売りが波及した。ニューヨーク原油先物相
場の騰勢は衰えておらず、物価の上昇が企業業績に与える影響を懸
念した売りもみられた。東証株価指数(TOPIX)も小安い水準
で続落だった。

 日経平均は大引けでも下落すれば12日続落で、1954年4月28―
5月18日(15日続落)以来となる。朝方は外国為替市場で円相場が
1ドル=106 円台後半で推移したことが手がかりとなり、トヨタな
ど輸出関連株の一角が買い先行で始まるなど、日経平均も小高く始
まった。ただ国内外の実体経済の減速に対する警戒感が根強く、朝
方の買い一巡後は方向感を欠く展開になった。

 米市場が独立記念日により4日は休場となることが影響して、売
買は低水準だった。東証1部の売買代金は概算で7872億円、売買高
は同7億5721万株にそれぞれとどまり、いずれも5月27日以来の低
水準だった。値下がり銘柄数は773で、値上がりは764、変わらずは
165だった。〔NQN〕(11:33) 
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米国株、ダウ平均73ドル高――雇用悪化は「限定」で、半導体株が
軟調

【NQNニューヨーク=荒木朋】3日の米株式市場でダウ工業株30種
平均は反発。前日比73ドル3セント高の1万1288ドル54セントで終え
た。6月の雇用統計が事前に懸念したほど悪くなかったと受け止めら
れ、安心感からの買いが優勢となった。一方、ハイテク株の比率が
高いナスダック総合株価指数は小幅に続落。同6.08ポイント安の
2245.38と、3月19日以来の安値で終えた。半導体株が売りに押され
たことが響いた。

 雇用統計で非農業部門の雇用者数は前月比6万2000人減となり、市
場予想(5万5000人減)以上に減少した。失業率は前月と同じ5.5%。
ただ、最近の雇用指標の悪化などから市場予想を大きく上回る雇用
減少になるとの思惑も出ていたため、懸念したほど雇用悪化は進ま
なかったとの安心感が広がった。ダウ平均は前日に2006年8月以来の
安値を付けていたため、値ごろ感からの買いも入りやすかった。

 早朝に1バレル145ドル台後半まで急伸した原油先物相場が、株式
市場の取引時間帯は伸び悩んで推移したことも支援材料だった。
ダウ平均は120ドル超上げる場面もあった。ただ、6月の米サプライ
マネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数で、総合指数が48.2
と3カ月ぶりに好不況の分かれ目である 50を下回ったほか、週間の
新規失業保険申請件数は大幅に増加した。米景気悪化への警戒感か
ら売りが出て、ダウ平均は下げに転じる場面もあった。

 画像処理半導体エヌビディアが前日夕に業績見通しを下方修正し
、同社株が30%超の急落。インテルなどほかの半導体株もつれ安し
たことで、ハイテク指数は売りに押された。フィラデルフィア証券
取引所の半導体株指数(SOX)は約1%下げた。

 S&P500種株価指数は1.38ポイント高の1262.90で終えた。業種
別S&P500種株価指数(全十業種)は「一般産業」など六業種が上
昇。「通信サービス」など四業種が下げた。

 ナスダック市場の売買高は約14億株(速報値)。ニューヨーク証
券取引所(NYSE)は約9億3000万株(同)だった。この日は米独
立記念日の祝日前で午後一時までの短縮取引だった。(08:56) 

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