2957.秋葉原無差別殺人事件



秋葉原無差別殺人事件           とら丸   
   
 事件の原因の一つが個人にあることは間違いない。しかしもう一つ
の原因は社会にあると思う。この両方が作用して事件が発生したと
考えられる。

主原因は、犯人に幼児期の社会適合の基準の設定ができていない。
(しつけ)今基準を決めるのは虚偽を垂れ流すマスコミである。
うまくゆくはずはない。このため人々や社会に不満が充満している
。不満は一つ間違えば、さらなる不満を生む要因となり人は破滅す
る。

背景には親の問題がある。親に教育する力がない。あっても親自体
が仕事で疲れている。これは親から子へと永遠に繰り返される。昔
は人と人とのつながりが密で、律するための伝統的な教育が生きて
いた。伝統的な教育を我々が壊した。

今は同居人家族である。人と人はバラバラであり、社会の縮図が底
にある。幼児の魂は純粋で大人の底を見透かす直感力がある。従い
必要なその瞬間にだけでも大人は幼児の魂に優しく触れて、その情
操をはぐくむ必要がある。

大人には相当な力量が必要だ。精神的に熟した年寄りの役割である
。この辺に、国民から金を巻き上げようとして、保険料を吸い上げ
て、吸い上げることの単なる理由だけに、個人主義をいい、家庭を
分断して、やがて年寄りは捨てられ、子供は砂糖ずけにされる。

このために親子・家・先祖はバラバラとなり、国の基本力がそがれ
てゆく。いくら建物だけが光り輝いていても、中身がないか、腐っ
た国になる。

単に国民から金を引きはがすことが官僚たちの目標であり、戦後教
育の無力さをさらけ出している。(ただし軍国教育は最悪であり、
誤解なきよう)
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(Fのコメント)
日本人は職業即修行であり、この職業に就けない人や不安定な職業
に就いている人が犯罪者になる確率が高い。

終身雇用制度で安定した職業に日本人男性のほとんどが就いていれ
ば、多くの犯罪はなかったように思う。今回の犯罪の原因は派遣社
員で派遣先を失うことで心の安定を失ったことである。

60歳以上で経済的に恵まれていない老人も犯罪に走る傾向がある
。この犯罪の原因も同様に日本人の宗教観から来ている。

この職業即修行という宗教観が希薄であった江戸時代の庶民は、
その日暮らして、金がなくなると仕事についていた。しつけは武士
階級しか関係ない。

庶民は、気楽な人生を生きていた。江戸は人手不足の状態であり、
このため、諸国から多くの人を集めたが、都市の衛生状況や食糧事
情は悪く、病気などで庶民は短命であった。

ご隠居さんの多くは、武士階級や商人であった。ご隠居さんたちが
暇で趣味で朝顔やつつじなどを栽培して、その美しさを競ったり、
本草学でいろいろな植物や動物の生態系を調べて、品評会でその成
果を発表したりして日本の学問レベルを高めた。

しかし、現在、金持ちのご隠居さんばかりではなくなり、老人層で
も犯罪が起こることになっている。若者がまともな職業に就けない
ことで自暴自爆になっている。こちらは人で不足を起こして、止め
ることができる。早く、若者たちを救うことが重要に感じる。

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