2884.米国が仕掛ける紛争



世界的な紛争が激化しているようである。この検討。  Fより

米国の金融混乱は拍車が掛かっているが、それに対してブッシュ政
権は何も出来ない、しない。FRBのバーナンキ議長が慣例を無視
してでもベアー証券を助けるなどの処置をしているが、それも限界
に近づいている。

住宅ローンでもサブプライムからオルトAやプライムという優良債
権化証券も格付けが下がり、損失を出している。サブプライム市場
は100兆円であるが、プライム市場は1800兆円にも膨らむ。
これが原因で優良債権を多く持つベアー証券は追い込まれた。

これと平行してドルの暴落が止まらない。1ドル=98円と円高に
推移している。ユーロなど主要通貨に対してもドルは弱い。

次の焦点は、デリバティブに飛び火するかどうかである。世界のデ
リバティブの総額4京円にもなっているが、この10%の損失だけ
で4000兆円というトンでもない損失になり、世界的な大パニッ
クになる。もし、デリバティブが連鎖破綻を起こすと金融市場は
機能停止に追い込まれる。米国金融混乱はそこまで来ている。

しかし、どうして米国ブッシュ政権は何もしないのでしょうか??
ブッシュ政権は金融混乱を乗り来るために軍事利用で活路を見出そ
うとしているようだ。米国の住宅ローン問題と平行して、世界的な
紛争が激化している。米国が強いのは軍事力と金融であったが、こ
の金融が今、断末魔に陥り、米国の最後の砦が軍事力である。

有事のドル買いと今までは言われていたようにドルを基軸通貨とし
て守るのは、現時点では軍事力しかない。この軍事力を有効に活用
しようとしている。この仕掛け人はチェイニーでしょうね。
イスラエル・リブニ外相と会談直後、イラン攻撃に反対している米
中央軍のファロン司令官を辞任に追い込んでいる。

コソボの独立、ウクライナやグルシアの親米政権、イラン核問題、
チベットでの暴動など、あらゆる手を使って、紛争を世界的に起こ
している。EUの近傍での紛争はドルからユーロへの資産移転を防
ぐし、ユーロの基軸通貨化を阻止できる。イラン攻撃はサウジや
UAEなど湾岸諸国のドルとのペッグ制を維持させることができる。

そして、米太平洋軍のキーティング司令官は中国軍幹部から「空母
を開発するから、太平洋のハワイから東部を米国がとり、西部を中
国がとるというのはどうか」という提案があったと、上院軍事委員
会で発言したが、これは中国を槍玉に上げて、ドルから人民元や円
への資産シフトを押さえようとしていると見ると、合理的な説明が
できる。

この裏の仕掛けはチェイニーとネオコンやイスラエル・リクードな
どであろう。モサドやCIAが動いているようだ。

数百人のチベット仏教僧が中国の支配に対する抗議行動を展開する
こと自体が今までの経緯からありえない。これは米国などの支援が
あると睨む。

また、イラン攻撃後の地上軍の態勢がないのに米政府はイスラエル
と共同でイラン・ナタンザの核濃縮工場と原子力発電所を爆撃する
方向で軍に圧力を掛けている。攻撃するかどうかは分からないが、
このような緊張状態を作り、湾岸諸国の政府系ファンドから米金融
機関への投資を促さざるを得ない。

また、北朝鮮の核問題でも日本へのMD売り込みのために、頓挫さ
せる方向にシフトしている。ロシアと中国などに米国の敵対者を演
じてもらい、米国同盟国から資金を分捕ることで、金融混乱を乗り
越えようとしている。米国の資金は底をついていることをチェイニ
ーは知っている。米国の最終章を見る思いがするがどうか。

さあ、どうなりますか??
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NY連銀、証券大手ベアー救済・JPモルガン通じ資金供給
(nikkei)
 【ニューヨーク=財満大介】ニューヨーク連邦準備銀行と米大手
銀JPモルガン・チェースは14日、米証券大手ベアー・スターンズ
に対し、緊急の融資枠を設定したと発表した。JPモルガンがニュ
ーヨーク連銀から公定歩合で調達し、28日間の期限付きでベアーに
融資する。ベアーは信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライム
ローン)をめぐる信用市場の混乱を受け、資金繰りが悪化していた。
米連邦準備理事会(FRB)はこれまで金融機関に広く資金を供給
してきたが、特定の金融機関に支援に乗り出すという異例の事態に
発展した。

 融資枠の額などは明らかにしていない。ベアーはJPモルガンに
有価証券などの担保を差し出す形をとる。

 FRBは同日、「市場情勢を綿密に監視しており、金融システム
の秩序ある機能を高めるため、必要に応じて流動性を供給する」と
のコメントを発表した。今回の措置は全会一致で承認したという。
ポールソン米財務長官は「市場の安定と秩序を高めるためのFRB
の指導力に感謝する」と述べた。(01:35) 
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米ムーディーズ、住宅ローン関連証券を格下げ
(nikkei) 
 【ニューヨーク=財満大介】米格付け会社、ムーディーズ・イン
ベスターズ・サービスは10日、米大手証券ベアー・スターンズが発
行する住宅ローン関連証券を格下げしたと発表した。同証券は信用
力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)よりも信用力の
高い「オルトA」ローンを裏付けとしており、信用不安がより優良
なローンへと拡大していることを裏付けた。

 格下げされた証券153本のうち78本は追加格下げの可能性がある。
また、別の証券155本を格下げする方向で見直しているという。ムー
ディーズは「債務不履行や差し押さえ比率が事前の想定を上回った
ため」と説明した。 (16:49) 
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チベットで僧侶が大規模デモ、繁華街で火災・中国軍出動か
(nikkei) 
 【北京=尾崎実】中国国営の新華社などによると、中国チベット
自治区ラサの繁華街で14日午後、火災が発生し、複数の負傷者が病
院に運ばれた。チベットでは10日以降、数百人のチベット仏教僧が
中国の支配に対する抗議行動を展開。デモは1000人規模に拡大し、
僧侶の一部は警察車両に放火したという。中国軍の部隊が出動し、
数人が死亡したとの情報もある。

 一連の抗議行動は、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世
の亡命につながった「チベット動乱」から49周年を迎えた10日に発
生した。新華社が一連の抗議行動を報じたのは初めて。中国政府が
チベットで大規模な制圧活動に乗り出したのは、戒厳令が実施され
た1989年の大規模デモ以来となる。

 新華社によると、現場はラサ中心部にあるラサ最大の寺院、大昭
寺周辺にある大通り。午後2時ごろに火の手が上がり、煙が辺り一帯
にまん延した。多数の人々が大昭寺前の広場から逃げたが、一部が
負傷し病院に搬送された。車両数台も炎上したという。 (01:07) 
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イラン、EUなどとの核協議打ち切りへ・大統領示唆
(nikkei) 
 【ドバイ=加賀谷和樹】イランのアハマディネジャド大統領は同
国の核開発問題について「外国と交渉する時期は終わった」と述べ
、国際社会の窓口だった欧州連合(EU)などとの協議を再開する
意思がないことを示唆した。5日のイラン国営通信が伝えた。国連安
全保障理事会の決議を拒んでウラン濃縮を続ける意思を改めて示し
た格好で、外交によるイラン核問題の解決は一段と困難になるとの
見方が出てきた。

 米欧と対決姿勢を強める大統領はEUとの協議には応じてきた。
これを打ち切ることで、世界での孤立感がさらに深まることになる。

 大統領はイランにウラン濃縮停止を求めた国連安保理が3日採択し
た第三次制裁決議を「無効だ」と主張したうえで「これよりイラン
核問題は国際原子力機関(IAEA)と核拡散防止条約(NPT)
の枠内だけで扱われる」と宣言した。 (00:05) 
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米中央軍司令官が辞任へ イランめぐり意見対立か(ASAHI)
2008年03月12日09時21分

 ゲーツ米国防長官は11日、中東地域を担当する米中央軍のファ
ロン司令官が3月末に辞任すると発表した。米誌でイランへの武力
行使に慎重な司令官とホワイトハウスが対立していたと報道されて
「誤解」を招いたことが理由とされたが、「政策対立が原因なのは
疑いない」(ニューヨーク・タイムズ紙)と、実際に意見対立があ
ったとの見方が強い。 

 ファロン氏は声明で、「私の考えと大統領の政策に食い違いがあ
るとの報道で職務遂行が難しくなった」と説明。先週発売のエスク
ワイア誌は、ファロン氏が対イラン開戦に傾きつつあったホワイ
トハウスに抵抗してきたことなどを大きく報じていた。 

 ブッシュ政権はイランに対して外交的解決を優先させるとしつつ
、「軍事行動の可能性も排除しない」との立場をとっている。ファ
ロン氏は「もう一つの戦争という事態は望んでいない」と、より慎
重な表現を繰り返していた。 

 ファロン氏は太平洋軍司令官を経て、昨年3月に海軍出身者とし
て初の中央軍の司令官に就任した。
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ハワイから西は中国、東は米で? 中国軍幹部が提案(ASAHI)
2008年03月12日18時58分

 「空母を開発するから、太平洋のハワイから東部を米国がとり、
西部を中国がとるというのはどうか」――。米太平洋軍のキーティ
ング司令官は11日の上院軍事委員会で、中国軍幹部からこんな「
提案」があったことを明らかにした。キーティング氏は「冗談とは
いえ、中国軍の戦略的考え方を示唆している」と語った。 

 米中は軍事交流に取り組んでいるが、キーティング氏は「ビール
をちょっと一杯という感じでは全くない」と言及。中国軍幹部に「
電話番号を聞いても教えてもらえない」として、日本や韓国との緊
密な協力関係にはほど遠いとも語った。 

 中台衝突の可能性については「非常に低い」とする一方、「中国
は65隻の潜水艦を保有しており、米軍が太平洋に展開する潜水艦
の2.5倍近い」と中国の軍事力強化に懸念を表明。また、米中の
軍事ホットラインが2カ月以内に開設されるとの見通しも示した。 
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中国、国防費6兆円・20年連続2ケタ増、世界3位浮上へ
(nikkei)
 【北京=佐藤賢】中国の2008年度(1―12月)国防予算が前年度実
績比17.6%増の4177億元(約6兆600億円)に上ることが4日分かった。
1989年度から20年連続の2ケタの伸び。研究開発費などを含む実際の
軍事費はさらに大きいとみられるが、公表額でもフランスを上回り
、米国、英国に次ぐ世界3位になった公算が大きい。
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コソボ独立宣言、ロシアが対抗措置・国連やIMF加盟を阻止
(nikkei)
 【モスクワ=古川英治】セルビアからのコソボ独立に反対するロ
シアがコソボの国際機関への加盟阻止などを柱とする対抗策をまと
めた。米国や欧州連合(EU)の主要国に独立承認が広がる中、民
族対立などを抱えてコソボ独立の影響を警戒する国・地域の同調を
促し、独立反対の対抗軸を構築。コソボ問題を米欧に揺さぶりをか
ける外交カードに利用していくとみられる。

 対抗案の内容はロシア大統領府筋が23日までに日本経済新聞に明
らかにした。国連安全保障理事会の常任理事国の立場を利用し、コ
ソボの国連加盟に拒否権を発動。国連以外の「あらゆる国際組織へ
のコソボ加盟を阻止し、独立を制限する」とも言明した。具体例と
してユネスコ、国際通貨基金(IMF)、国際オリンピック委員会
などをあげた。(07:01


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