オバマが民主党では優勢で、共和党はマケインに決まった。Ｆより 本命視されたクリントン候補がオバマ候補の熱気に押されている。 オバマ・クリントン両候補は、イラク即時撤退など軍需産業には厳 しい。軍事費を減らして、その予算をクリントンは国民保険に回し 、オバマは福祉政策に回そうとしている。クリントンの国民皆保険 という明確な政策は、大きな政府と言うことと景気回復に金が回ら ないと企業経営者からは支持されていない。その影響でオバマに逆 転されている。 オバマ候補の政策は内容が明確ではない政治変革という言葉で、米 国民の高い支持を得ているが、軍事費を何に使うのかの明確な政策 を打ち出していない。おそらく、景気回復の資金になると見ている。 このため、企業経営者など国民の多くの支持を得始めている。 それに比べて、共和党マケイン候補の政策で民主党候補との違いは イラク戦争の継続と中東でのテロ戦争の継続である。この政策を国 民が支援し始めた原因が、つい最近のイラクの安定化である。この 安定化で、部分撤退も開始した。これが追い風になっている。マケ インはブッシュ大統領の今までの政策を継続する方向である。 しかし、マケイン候補の弱点は、共和党保守勢力、特に福音派の政 策とは違う政策を言うので、共和党最大勢力の支持を得ていないこ とである。ロムニー候補も福音派を取り込めなくて撤退して、マケ インを支持している。共和党選挙参謀のカール・ローブは福音派の 牧師であったハッカビー候補を立てたが、選挙資金が集まらずにマ ケイン候補に票が流れている。しかし、本選挙に向けてハッカビー を副大統領にして、福音派の政策を取り込んでいくようだ。 東アジア政策でも、マケイン候補は日米同盟の強化と米軍の意向に 沿っているが、民主党クリントン候補は中国との同盟強化となり、 日本軽視が見えている。オバマ候補は東アジア安保構想という集団 安保体制を構築するというが、実現性には疑問がある。日米中ロの 現実政治の状況を見ていないことが分かる。 このように日本にとっても共和党マケイン候補が勝つ方が有利にな る。最悪がクリントン候補であったが、どうもこれは無くなったよ うに感じる。オバマ候補はその政策があまりよく分からないために、 日本にとっていいのか悪いのか分からない。 景気復活の政策で戦うとオバマ候補が勝つ可能性が高く、テロ戦争 というテーマではマケイン候補が勝つことになる。どちらにしても キリスト教福音派の動向がキーになる。保守的な彼らは革新的な政 策を言うオバマ候補には投票をしないはずであり、福音派牧師のハ ッカビーが副大統領になるマケイン候補が有利になる。クリントン 候補ではマケインは負ける可能性が高いが、オバマでは勝つ公算が 高くなる。 さあ、どうなりますか？？ ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 米大統領選 ロムニー氏、マケイン氏支持を表明 代議員振り向けへ 2月16日8時0分配信 産経新聞 【ワシントン＝有元隆志】米大統領選の共和党指名候補争いから 撤退したロムニー前マサチューセッツ州知事（６０）は１４日、最 有力候補のマケイン上院議員（７１）を支持すると表明した。ロム ニー氏は自らが獲得した約２８０人の代議員に対し、マケイン氏を 支持するよう要請する。 ロムニー氏は地元ボストンでマケイン氏とともに記者会見し、考 え方の違いは残っているとしながらも、「マケイン氏はわれわれの 国を率いていくことができる人物だ」と語った。 ロムニー氏側近が米メディアに語ったところによると、ロムニー 氏は共和党保守層からの支持獲得に苦しむマケイン氏を後押しする ことで、指名獲得争いにケリをつけ、１１月の本選挙に向けた党内 の態勢固めを急ぐべきだと判断したという。 ロムニー氏は獲得した代議員を単純にマケイン氏に渡すことはで きない。党員集会を実施した州の多くは、まだ正式に代議員を選出 していない。ただ、複数の共和党関係者は米紙ワシントン・ポスト に対し、ほとんどの代議員がロムニー氏の意向に従うことになるだ ろうと語った。 その場合、マケイン氏は計１１１３（ＣＮＮテレビ集計）となり 、指名獲得に必要な過半数１１９１にほぼ到達することになる。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ イラク駐留米軍削減、３万人減で一時中断へ (nikkei) 【カイロ＝安部健太郎】イラクを訪問したゲーツ米国防長官はバ グダッドで11日、7月までに駐留米軍を3万人減らした後は削減を一 時、見合わせる考えを明らかにした。削減後は13万人規模を当面維 持する。 (13:02) ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ オバマ氏、首都ワシントンでも勝利し７連勝(ASAHI) 2008年02月13日13時27分 米大統領選の候補指名争いは１２日、民主、共和両党がそれぞれ 首都ワシントンと隣接するメリーランド、バージニア両州で予備選 を行った。ＣＮＮなどによると、民主党はオバマ上院議員が三つの 予備選すべてでヒラリー・クリントン上院議員を抑え、勝利する見 通しとなった。オバマ氏は５日のスーパーチューズデー後、通算７ 連勝。同党の「本命」の立場を固め、指名獲得に向けて大きく前進 した。