2841.出雲国譲りとは



出雲国譲り・天孫降臨の真実     himiko 
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高天原は、現在の奈良県御所市高天。(延喜式によると)

高天原の主神は高皇産霊神。この神様は元祖・葛城氏や大伴氏など
の祖神。 

忍穂耳命と栲幡千千姫命(高皇産霊神の娘、おそらく元祖・葛城氏
出身の女性)が結婚。 
つまり、忍穂耳命は高天原(奈良県御所市高天)の領主の婿養子に
なった。その間に、火明命(尾張氏の祖)と火瓊瓊杵尊(神武天皇
の曽祖父・皇室の祖)という子供が生まれた。 

そのうち、火明命は、出雲の大国主の娘を妃にし、やがて出雲の大
国主から出雲の統治権も譲られる。→出雲の国譲り
( 播磨国風土記、旧事本紀によると)
これによって、火明命は初代大和国王になり、日本の大半を統一。 
天照国照彦と名乗り、大和大王・天照(アマテル)として君臨する。
(日本全国にある天照御魂神社は彼を祭っている) 

一方、火瓊瓊杵尊は、高天原(奈良県御所市)から高千穂(日向・
九州南部)に派遣された。(古事記や日本書紀によると) 
熊襲討伐のために高千穂に派遣されたのか?→天孫降臨である
古事記では、それを命令したのは祖母・天照(アマテラス)とされ
るが、実は、兄(弟という説もある)の天照(アマテル)が命令し
たのが真実だった。(女神アマテラスは元々は男神アマテルだった
という説) 
その後、日向三代として、日向(九州南部)統治を任されるが大和
本国で内乱があったので、神武の代に大和へ呼び戻される。 

このことから何が分かるのか? 
つまり、大和の本来の始祖は火明命(尾張氏の先祖)であり、天皇
家は火明命の弟の子孫で、尾張氏の分家筋だった。 
古事記を編纂する時に、天武天皇はこのことが許せなかった。 
壬申の乱から幼少期から、彼は尾張氏・海部氏の支援を受け、頭が
上がらなかった。だからこそ、天武天皇は、天照(アマテル)火明
命の存在を弱めるために、新しく火明命と火瓊瓊杵尊の祖母を天照
(アマテラス)として祭ったり熱田神宮(尾張氏)の草薙の剣をな
かなか返そうとしなかったりした。
 
よって、
出雲の国譲りとは、母系継承に過ぎない。
火明命の妃が出雲の大国主の娘で、その関係で出雲の統治権を与え
られただけ。だから、あういう出雲の国譲りという記述になった。
で、古事記を読んで疑問に思うのは、出雲国譲り、神武東征は、ど
うも同時代ではないということだ。つまり、出雲国譲りがあって、
3世代あって神武東征が起こったわけで。 
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高天原は高天台(奈良県御所市)〜延喜式によると 

よく高天原はどこなのか?という論争があるが、日本の古代史研究
で重要な「延喜式」では、高天原は奈良県御所市の高天台付近とさ
れているのを知っているだろうか?

つまり、延喜式が編纂された西暦10世紀の時点では、京都朝廷の
公式見解では、高天原は大和国の一地域とされていたのである。

このへんには、それゆかりの神社や地名が多く存在している。こう
いう地域は、日本の他の地域にもあるが、それらは後世にそのよう
な伝承が出来上がった可能性がある。九州を高天原とする伝承など
は、神武東征が何なのか?という伝承によって、後世の人たちが独
自解釈した可能性が強い。

が、奈良県御所市付近は、少なくとも西暦10世紀の時点では、京
都朝廷からそのような見解を持たれていたというのは大きな事実だ。

で、奈良県御所市にある高天原伝承ゆかりの地名や神社はというと

高天彦神社
http://www.norichan.jp/jinja/kenkou/takamagahiko.htm

天安川神社
http://www.norichan.jp/jinja/kenkou/amenoyasukawa.htm

天香山神社
http://www.norichan.jp/jinja/renai/amenokaguyama.htm

また、天安川神社の祭神は天尾羽張神で、この神様は古事記の天安
河の話に登場する。この尾羽張は、尾張氏・尾張国の名称の元にな
ったと思われ、皇室と兄弟の家系である尾張氏の以前に拠点であっ
たと思われる。
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投馬=出雲(島根県)、於投馬=恵曇(松江市鹿島町)

島根県(出雲国)「イズモ」を「ツマ」の転訛とする。
宋版「太平御覧」倭人伝が「於投馬」(えとも)と書いていて、「
エヅマ」→ 「イズモ」の変化している。

島根半島の日本海側中央部の松江市鹿島町には恵曇(えとも)と呼
ぶ古い港もある。

投馬国=出雲説が有力視されているというのは事実だと思います。
                投稿者:八幡
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国宝海部氏『勘注系図』は偽系図か?
http://www.max.hi-ho.ne.jp/m-kat/kanntyuukeizu/2-kihonnninnsiki.htm

京都府宮津市、籠神社(こじんじゃ)に伝わる海部氏(あまべうじ
)の系図がある。『海部氏系図』と称される本系図と『勘注系図』
と称される二つの系図である。門外不出の系図として長い間秘匿さ
れていたが、昭和五十一年に国宝に指定され、平成四年に神道大系
編纂会によって『神道大系 古典編13』に全文が収録され、一般
の目に触れることになった。
長い間、秘匿されて来たため、系譜についての充分な研究がなされ
てこなかった。私はあるきっかけで、『勘注系図』の研究にのめり
こむ事となった。
驚くべき事に、この系図には、大倭姫(おおやまとひめ)という二
人の倭王権の女王が登場する。この二人こそ『魏志倭人伝』に、倭
国の女王としてその名を見る、卑弥呼と台与であることをつき止め
た。この発見は、主に『魏志倭人伝』のみにもとづいた、従来の邪
馬台国論や卑弥呼論を根底から覆し、まったく新しい古代史像を構
築することになると確信する。
したがって、私の邪馬台国論や卑弥呼論はこの『勘注系図』に大き
くその論拠を依存する。

(a) 『海部氏系図(あまべうじけいず)(本系図)』と『勘注系
図(かんちゅうけいず)』の関係。

[以下海部氏系図と表記する場合は本系図と勘注系図の両方、どち
らか一方の場合は『本系図』または『勘注系図』と略記する]

『本系図』は朝廷に提出するために作成された物でその副本、ある
いは控えであろう。その内容は一族の当主の名前を縦に書き連ねる。
『勘注系図』の要約版ともいうべき物である。『本系図』と『勘注
系図』は同じ伝承であり、元となった資料は同じである。
ただし『本系図』は系譜の一部が、意図的に削除されている。『勘
注系図』は「今ここに最奥の秘記と為し、以って相伝ふ。永世あい
承って他見許すべからず」として、隠し続けられてきた。『本系図
』の欠落する部分に、「他見許すべからず」として、隠し続けなけ
ればならなかった理由が隠されている。その理由については後に詳
しく触れたい。

(b) 『勘注系図』の九世孫までは『先代旧事本紀』の尾張氏系譜
と同じ系譜である。

十一世孫小登與命(小止與、乎止與命)が、現在の愛知県に移り尾
張氏が分流する。『熱田神宮縁起』によると、海部氏は尾張氏の別
姓であるとする。
したがって『勘注系図』は『先代旧事本紀』の尾張系譜と詳細な比
較検討が可能である。
二つの系譜は九世孫あたりまで基本的に同じである。人名表記に用
いる漢字などに違いがあり、一方が他方を参照した物ではない事が
解る。それぞれ独自に伝えられた伝承である。全体としては『先代
旧事本紀』の尾張氏系譜の方が明快である。ただし『勘注系図』に
は尾張氏系譜にない注記も多く資料としては貴重である。

(1−2)卑弥呼の系譜
(1)宇那比姫は大倭姫(おおやまとひめ)、天造日女命(あめつ
くるひめみこと)、大海靈姫命(おおあまのひるめひめのみこと)
、日女命(ひめみこと)の別名を持つ。日女命は卑弥呼の音に似る。
また大倭姫、天造日女命は倭国の女王にふさわしい名前であり、大
海靈姫命は『魏志』倭人伝が伝える「鬼道を事とし」とする卑弥呼
のイメージに一致する。

(2)宇那比姫の二世代後に、大倭姫(おおやまとひめ)の名前を
持つ、天豊姫命(あまとよひめ)という人がいる。大倭姫は宇那比
姫とおなじく、倭国の女王の名であり、豊(とよ)は『魏志』倭人
伝の台与(とよ)と音が似る。天豊姫命は宇那比姫の一族の女であ
り、まさに『魏志』倭人伝が伝える宗女でもある。

(3)私は西暦107年、後漢に朝貢した倭国王は、初代神武と考えて
いる。したがって神武は二世紀初頭に活躍した人物で、彦火明三世
孫とする倭宿禰命(やまとのすくねのみこと)や、天忍男命(あめ
のおしおのみこと)が同時代の人である。
また十代崇神は古事記の没年干支から、318年没と考えている。崇神
と同世代は彦火明九世孫とする、意富那比命(おうなびのみこと)
や葛城高千名姫命(かつらぎたかちなひめのみこと)である。
したがって三世と九世の中間に位置する、六世孫宇那比姫は200年前
後の人である。これは二世紀後半から三世紀半ばの卑弥呼と一致す
る。

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(Fのコメント)
himikoさん、ありがとうございます。この分野がまだまだ勉強中で
あり、貴重な情報をありがとうございます。

よく分かりました。


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