昨日に引き続き、2008年以後の予想を続いて行う。T&Fより T、F:あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い します。 T:福田政権の見通しからお願いします。 F:福田政権の党中心主義は国民に不人気ですね。小泉政権での小 泉さんのリーダシップを見ているので、福田さんの対応を国民 は物足りなく見ている。それと安倍政権の政策を否定したこと で、都市住民は国家の方向性が見えないという不満を感じてい る。 この対応を誤ると民主党が政権を取る可能性が出てくると思う。 官邸機能を増強して、党と官邸のバランスを取って首相の指導 力を増さないと国民理解が得られない。それと今の政策は中途 半端な印象で、都市住民からも農村住民からも支持を受けてい ない。このため、支持率が30%台に落ちている。 支持率が低いために衆議院選挙が封じられた状態にあり、この ままでは政権の浮揚力に繋がらない。非常に心配な状態になっ ている。明確な指針を出して、福田首相のリーダシップを国民 に見せることである。少なくても21年までは福田首相である。 T:国際情勢は混沌になると昨日お話でしたが、どうなりますか? F:米国の大統領選挙で民主党はイラク撤退を主張している。共和 党のハッカビー候補も軍人票を得るためにはイラク撤退を言う 必要にあり、どちらの党の候補者もイラク撤退になる。しかし 、イラク撤退となるとアフガンからも撤退になってしまう。タ リバンが息を吹き返したのは、イラクにいたゲリラ兵がアフガ ンに移動したからで、金がどこから出ているかを調査すれば、 分かることである。スンニ派ゲリラ兵には給与が支払われてい る。この出し先はサウジとUAEですよ。 イラクの安定のため、サウジは米軍に駐留してほしいから、イ ラク戦争を下火にしている。米軍撤退の可能性もあるので保険 としてイランとも協議を開始している。イスラム商人は気を見 るに敏ですから、そのような米国の衰退を予想して行動をして いる。この米国撤退でイスラエルとパキスタンの苦境が見える。 また、サウジは米国に投資していた金を他の国に振り返る動き が出ている。米国の不動産を売ってアジアに投資するようであ る。今、日本の株が相対的に安い。この日本株への投資は有望 であると見ているようだ。 T:中国はどうですか? F:中国は今年、北京オリンピックの年であり、欧米諸国で人権問 題を理由に北京オリンピック・ボイコットを言っている。この 情報はあまり日本の新聞は記事にしていない。しかし、中国は 一部の国がボイコットしても開催する。ボイコットと言ってい る欧米諸国も中国との関係を絶つことはできないので、条件闘 争をしているだけであり、そこを中国から見透かされている。 中国の問題はバブルが大きくなって、このバブルをどう小さく するかを志向している。このため、利上げや土地投機に対して 銀行は金を貸さないように指示がでている。しかし、バブルが 大きいために、いつか破裂するだろうと欧米調査機関は見てい る。それと中国から工場がベトナムなど東南アジアに移動して いる。中国への投資より東南アジアへの投資の方が多くなって いる。中国の雇用制度も変化して世界の工場から付加価値生産 に中国が転換できるかどうかが今後の見所でしょうね。 中国の矛盾は増大すると見ている。 T:サブプライム問題の今後はどうなりますか? F:欧米の対応は問題が出てからは非常に良くなった。この理由で ドル崩壊という事態も招かなかった。それと、取り付け騒ぎも 欧州で少しあった程度で済んでいる。しかし、依然として銀行 の資本不足と住宅値下げ圧力があり、この解決を適切にする必 要がある。まだまだ、山がありますよ。日本ほどには悪い事態 にはならないかもしれないが。