夜景の撮り方 覚え書き

最近は,「夜景 撮影」といったキーワードで検索すると,夜景の撮影方法を書いたページがヒットします。また,写真の撮り方リンクで紹介しているページでも,夜景撮影の方法を書いたページもあります。なので,詳しい説明はそれらのページにおまかせするとして(^^;),簡単な覚え書き程度に夜景を撮るときに気をつける点などを書いてみます。

なお,最初に携帯で撮るときの注意点を書いてありますが,そこに書いてあることはコンパクトデジカメでも一眼レフカメラでも共通することですので,携帯での写真に興味がなくても読んでみてください。


★夜景は携帯でも撮れます

もちろん,とてもきれいな夜景画像を撮りたいと思えば,一眼レフカメラを使うのが一番です。それも高いやつほどきれいに撮れるんじゃないかと思います(高い一眼レフはよく知りませんが……)。

でも,画質の善し悪しには当然ながら差がありますが,携帯電話のカメラでも夜景を撮ることができます。一眼レフやハイエンドなコンパクトデジカメ等で,よし撮るぞと気合いを入れている人たちよりは,ちょっときれいな夜景を見たときに,携帯で撮ってみたいという人のほうが,数としては圧倒的に多いと思います。下の写真はどれも携帯(東芝製のAU携帯電話A5506T)で撮ったものです。

最近の携帯では,夜景モードとかがあるものも多いと思います。左は新宿の大ガード方面,右は横浜ランドマークタワーの展望室から,夜景モードで撮ったものです。携帯でこれだけ撮れれば,個人的には文句ありません。

● 撮るときは携帯が動いて手ぶれしないようにしましょう

夜景モードにすると,通常よりもシャッタースピードが遅くなります。たとえば通常なら100分の1秒のシャッタースピードが,夜景モードだと2分の1秒とか(数字は適当です)になってしまいます。シャッタースピードが遅くなる分,手ぶれする可能性が高くなります。逆に言えば,手ぶれさえしなければ,携帯でも夜景を撮ることができる訳です。

● ぶれないようにするには

携帯だと三脚で固定するわけにはいきません(最近は携帯を固定できるミニ三脚もあるようです)が,別の方法で携帯を固定してやれば良いです。携帯を床に置いたり,壁に押し付けたりしながら撮るといった方法があります。上の大ガードの写真は,歩道橋の手すりに置いて撮りました。

● 固定できる場所がないときは

脇を締めて携帯をしっかり持って,自分の体を壁などに押し付けて固定しましょう。それもできない場合は,気合いでがんばりましょう(^^;)。シャッターを押している間,息を止め,ひたすら気合いで動きを止めます。記録容量に余裕があるなら,何枚も撮っておきましょう。1枚くらいはうまくいくかもしれません。下の写真は,手持ちで気合いで撮ったもの。

● その他

  • ズームにすればするほどブレやすくなります。できるだけズームしないで撮りましょう。
  • ホームページに載せるためとか,あまり大きな画像が必要ない場合でも,できるだけ大きな解像度で撮っておいて,あとで縮小してシャープネスをかけるとけっこう見られるものになります(上に載せた画像はどれもそんな感じのものです)。
  • 上で、携帯でも夜景は撮れると書いてますが、携帯は携帯です。過度な期待はやめましょう(^_^;)。

★コンパクトデジカメで夜景を撮る

携帯に次いで多いのが,コンパクトデジタルカメラ(以下コンデジ)で夜景を撮りたいと思う人ではないでしょうか。「夜景モード」がついている機種も多いと思います。コンデジでの注意点も,基本的には携帯と同じで,手ぶれを防ぐことです。下の写真は,コニカミノルタのDiMAGE G400というコンデジで撮ったものです。

●三脚で固定しましょう

まずは三脚で固定しましょう。これが一番確実です。コンデジならミニ三脚でOK。

三脚を使えないときは,携帯の項目で書いたのと同じですが、デジカメをどこかに置いたりするなどして、できるだけ固定するようにしましょう。

置く場所などがないときは、液晶画面ではなくファインダーをのぞきながら撮るようにした方が,ぶれないことが多いです。ファインダーをのぞきながら,カメラをできるだけ自分の顔面に押し付けて固定するようにしてみてください。

またカメラを固定するだけでなく、自分の体を壁などに押し付けるなどして固定したほうがよいです。

ファインダーのない機種だったら,ひたすら気合いで息を止めてください(^^;)。

●セルフタイマーを使う

三脚で固定していても,シャッターを押すときにカメラが動いてしまうことがあります。これはセルフタイマー(が使える機種の場合は)を使うと防ぐことができます。

でも,いちいちセルフタイマーを使うのも面倒ですね。(ミニ)三脚に固定して,息を止めてそーっとシャッターを押せば,ほとんど大丈夫だと思います。僕はほとんどセルフタイマーを使ったことがありません。

●リモコンを使う

リモコンがついている機種であれば、それを使うのがよいでしょう。これもシャッターを押したときのブレを防ぐのに有効です。

●撮影モード

風景モードがある機種ならば,特に遠景を撮るとき(ビルの上から眼下に広がる夜景を撮るときなど)は、風景モードにしておきましょう。夜景モードがあれば夜景モードで。ただしマニュアルで絞りやシャッタースピードをいじることができる機種であれば,マニュアルモードでいろいろと試しながら撮った方が,いいものが撮れる可能性が高いと思います。

●感度

感度をいじることができる機種の場合,感度を最も低く設定しておいたほうが良いと思います。一般的に感度が高い方が暗い所で有利なのですが,デジカメ(とくにコンデジ)の場合,感度を高くすると我慢できないほどノイズが増えてしまうことがあります。感度を低くすると,その分シャッタースピードが遅くなりますが,それは三脚で固定するなどして補います。ただ三脚がないときや使えないときには,感度を上げて撮るほうが良いこともあるでしょう。機種によって,状況によって違うかもしれませんので,その辺はいろいろと試してみてください。

●フラッシュ

窓ガラス越しに夜景を撮る場合,フラッシュの光が窓ガラスに反射して,外の景色は映りません。屋外で撮るときも,フラッシュをたくときれいに写りませんので注意して下さい。

ズームにするとぶれるとか,大きな画像で撮っておいて後で縮小した方がきれいになるとか,何枚か撮っておく,といったことは,携帯で撮るときと同じです。


★一眼レフカメラで夜景を撮る

一眼レフを購入するほど気合いが入っている人は,ここなどを参考に自分でいろいろと調べてみてください(^^;)。

ただ一つだけ(撮影方法ではないですが……)。
一眼レフカメラで撮影しようとすると,三脚やその他機材も含めて場所を占領しがちです。撮影を目的としない夜景鑑賞者の邪魔だけはしないようにしてください。三脚や機材などが自分以外の人にとって邪魔以外の何ものでもないことを忘れないでください。

今までの経験上,夜景撮影をする人はまだ多くないのですが,夕日を撮影しようとする人はかなり多いです。窓際にデカい三脚が並び,足下などにデカいバッグを置いて,普通の人はその後ろから首を伸ばして眺めている,といった状況を何度もみたことがあります。はっきり言って邪魔です。

夜景や夕日ではないですが,以前,動物園で,動物の写真を撮っている人が邪魔で子供が動物を見られない状態になっていたのも見たことがあります。

一応書いておきますが,僕自身は混雑している場所では,撮影そのものをやめたり,少なくともデカい三脚を立てずに撮影したりしています。


★その他

●高層ビル街を撮る

高層ビル街などを撮る場合は,休みの日だとオフィスの明かりがないので,平日のほうがきれいです。ただ,たとえば台場などのように,休日に人が集まるような場所ならば,休日でもきれいに撮れます。

地上からビル等の高いところを見上げる場合,空が曇っていると,写真に撮ると空がかなり明るく写ってしまう場合があります。晴れている日の方が良いでしょう。

●高層ビル街の展望室などから撮る

高いところの展望室から撮る場合,晴れている方が良いのはもちろんですが,空気が澄んでいるかどうかも大切です。霞んでいると,遠くまで見えません。

夏より冬の方が,空気が澄んでいて遠くまで見渡せる確率が高いです。

高層ビルの展望室など、屋内から屋外を撮るときには、室内の照明の窓ガラスへの映りこみ注意しましょう。一眼レフだと、映りこみを防ぐのにそれなりの準備が必要ですが、コンデジ等であれば、手で覆うなどで比較的簡単に防ぐことができます。

風が強い日は,風がスモッグ等を吹き払ってくれるので,空気が澄んでいる確率が比較的高いです。ただし高層ビルの展望室等から撮るとき,あまりに風が強いとビル自体が揺れているときがあります。


2005年1月30日 記(2005年11月27日 改変)

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