kyouto green-farm

トマト 栽培

 ナス科、原産地、アンデス山脈高原   部分更新 2017,01,10

トマト作りでは 早植 連続摘芯 .
栽培を是非お進めしたいです

トマトは桃太郎シリーズに代表される、甘い(酸味のない)物が多くなりました。そして複合耐病性となり実生苗でも栽培しやすくなり、フレッシュな味覚の品種がぞくぞく登場し今後が楽しみです。
 トマトは性質上暑さに弱く普通地帯では大玉はお盆位で終わるので、少しでも耐寒限界いつぱいまで早く植えた方が収量が多くなります。(トマトは案外低温に強い)。
これが本文中の早植トマト 苗さえ手に入れば是非挑戦してください。
 家庭菜園では他の夏物同様に接ぎ木苗の使用で殆ど(定植時の粒剤使用がある)無農薬で出来ます
ただ疫病だけは若干農薬が必要になる時もありますが、園では壊滅的ではありません。
 整枝法も普通以外に斜め 誘引や側枝穫り等多種あるが中でも連続摘心整枝法が家庭菜園には適していると思うので一部採用しています。
良くトマトは潅水しないように云われますが大玉で糖度6位で良ければ少し徒長しますが適度に潅水した方が品質も良く増収します。
 尻腐病対策に 2011年よりロングショウカル をテスト使用し結果良いので2015年より本格的に
ロングショウカル区を主体にしました。

早トマト定植、4月15日

早トマト5月30日現在
連続摘芯分枝

  6月1日現在(早植トマト)


早植トマト
  
栽培


農家のトンネル栽培用の着花購入苗、(大きくても良い、又ポットに植わってなくても良い)
1〜2番花、開花(若苗は不可)の充実した苗を使用し霜の被害のない限界迄早くし
4月中旬頃に露地定植する。
トマトは夏野菜の中では特に苗の善し悪しが早期収穫に影響する、定植時には1〜3番花房位まで出来ているので、充実してない苗は同花房の1花房当たりの花数が少ない。
普通トマト
    
栽培
普通に4月末〜5月上旬に定植する普通栽培。
性質

 

 

 

 

日当たりとやや冷涼〜温暖な気候を好む。梅雨と夏の高温多湿は苦手で高冷地や普通地帯の特に秋穫りは(定植7月下旬、収穫9月〜降霜迄)良品が出来る
以上から露地栽培にはやや不向きと云われる事もあるが他の夏野菜より低温に強いので早植が可能。(適温15〜25度位、30度以上では着色も悪く樹勢も落ちる)
根は深く広く張るが過湿に弱い、青枯れ病に弱いので根に傷を付ける中耕除草は気をつける。
又品種により元肥量が少しかわる。(桃太郎シリーズと在来種)
土壌病害の為、連作は不可(実生苗は6年位開ける、園の接ぎ木苗は2年)又カルシューム欠が出やすい。石灰をやや多い目に施肥するが土壌中に腐植が少ないと流れやすいので保持の為に堆肥類を事前に施用しておく。他に土壌伝染性モザイク病があり普通適湿の時は残渣が3〜6ヶ月で腐りウイルスは死滅すると云われているが、園では1年以上伝搬するように思えるのでトウガラシ類と相互に接ぎ木苗でも2年以上空けている。
栽培品種 現在の栽培品種 大玉 サンロード、中玉 フルティカ、ミニ 千果、アイコ
今迄の栽培品種 ホーム桃太郎、桃太郎ヨーク、サターン、ルイ40、レッドオーレ
大玉サンロードは甘く程良い酸味があり人気がある。又夏期の裂果も少ない。大きさの宿命か尻腐病がやや出やすいように思えるが大きい物が出来るので家庭菜園には適している。
ミニ千果は甘くて作りやすい。
アイコは甘みは千果より落ちるが皮がやや硬い為、降雨や真夏の裂果が少ないので盛夏用にしている
接ぎ木苗

 

 

 

 

 

 園では青枯病が大部分の場所で発生している。始めは実生苗(自根苗)で8年程行けたが同病の被害が大きくなったので、接ぎ木苗に変更しサターン、桃太郎(共に台木、BF興津101、Tm−1)で4年ばかり作ったが、又同被害が大きくなり中止。
 現在はTm−2a(こちらの台木の方が青枯れにより強いものがある様に思える)の台木Bバリア(青枯れ抵抗性9) ボランチ(旧名フィット同9)  ベスパ(同7) ガードナー(同7)の接ぎ木苗を2年間テスト栽培したがすべて青枯れ病は皆無であった。その為大玉の栽培品種はそれに合う桃太郎系で家庭菜園では作りやすいホーム桃太郎桃太郎ヨークであったが現在はサカタ種苗の サンロードが主力となってきた。千果も同様接ぎ木苗に変更。(当分の間台木はボランチの予定)抵抗性数字はT種苗会社の耐病比較数。Tm−1、Tm−2aはトマトモザイクウイルスの形で穂木と台木の抵抗性の形を合わさなくては罹病時に大きな被害が出る事があるという。
栽培概要 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元肥
(1u当たり)
ロングショウカル区   
   ロングショウカル 200g  (140日型)
   化成肥料    50〜70g (ミニトマト 100〜140g)
   珪酸加里    200g
   BMようりん   50g
   苦土石灰    120g

   (追肥、硫酸加里2〜3回位)

普通肥料区
   化成肥料 150〜180g
   BMようりん  50g。
   苦土石灰  150g。
定植
株間等
普通栽培、2列植、株間、普通栽培 (1本仕立)45cm。側枝穫り50〜55cm。
連続摘芯整枝栽培(後記参照)60cm。
畦、支柱 M形畦、M形マルチ、合掌形支柱 (畦形、支柱形等各基礎編参照)
定植日 早植トマトは4月中旬。普通植は4月29日(祝)よりのゴールデンウイーク。  
農薬 定植時アブラムシ等予防に.ベストガード粒剤又はアドマイヤー1粒剤1回(0.5〜1g
着果用
成長調整剤

 

 

 

トマトトーン(植物成長調整剤50〜100倍で使用,20ccアンプル入りなので1L〜2Lの水に薄める。
1本200円前後、石原産業) 効果、完全着果と実の生育促進。
(倍率目安は平均気温の5倍前後でよいので、普通地帯の5〜7月使用は100倍でよい) 空洞果防止にはジベレリン5〜10ppmを混入する(3段花房以上。ジベレリン小管(50mg含有)4本入り約900円、協和発酵)
小管1本で5ppmは水10Lに10ppmは5Lに薄め、この薄め水2Lにトマトトーン1本  (20cc、100倍時)を混合する。
(記載はするがジベレリンは家庭菜園では不必要と思う)

4月
 1週
 
元肥
  施肥
   耕起
上記元肥を施肥し全層に良く混入耕起する、雨後水分の多いときは避け、乾いてから耕起する。M形畦たてをする。
4月
 2週

 

 

 

 

 


 

 

 

マルチ
  展張
   支柱
M形にマルチ張る中央押さえは竹、木等で、支柱は上記の通り、合掌形。
基礎編支柱の解説図参照
早植
 トマト

       
定植

 

 

マルチに直径10cm位の穴を開け、前記粒剤を施用し、軽く土と混和しておく。
土が強乾燥時には事前に水をシャクに1杯位潅水しておく。
苗根鉢上1cmくらい土が乗るように定植する(ポット植定植法図)定植時株元は余り押さえない。定植後しっかり潅水。
支柱に倒れないようにゆるく(太ることを見て、トマト定植図 )わっか結びで結ぶ。
結び方には8の字結びや、又ワンタッチ留め具(カチャカチャ等)も発売されている。
着花(花房)を外側に植る(外にしておくと最後まで外側に実が成る。トマト定植図 下中 3)
花が解らない時は適当に植えておき5月頃に直す事が出来る。

4月
 4週
 
定植後
 潅水 他
活着まで1株に普通のシャクに約半杯〜1杯程、株元に静かに潅水する。
普通トマト
       
定植


29日(みどりの日)からのゴールデンウイークの間、定植法は同上、もし早トマトを植え、霜で枯れた時は
、ここで再度植えればよい、だから早トマトは挑戦してみたい。
 この定植は良い土を作っておき、出来るだけ早く活着するようにしたい。
5月
 1週

 
 

  
脇芽
  (わきめ)
   取り

潅水
 
各葉の付け根からでる脇芽は第1花房迄はある程度大きくしてから除去する(トマト定植図 上中2 )この脇芽を大きくしている間は潅水をやや控え根張りを促す。  以後の潅水は株元はやめて中央条間へ、1株当たり、3段開花迄は1L位、その後は1.5L位を目安とする。
潅水間隔は晴天が続く場合は普通は毎日〜隔日に潅水する。
トマトは普通極端に潅水しなくても他の作物と違って萎れないその為潅水不足で乾燥しカルシューム吸収不良で尻腐病につながるので萎れを当てにしない。
 
キク茎
 エソ病
(仮名
近年京都でも発生し始め、。園ではこの時期から発生した。。
トマトでの病徴は、茎に明瞭なえそ症状、葉、実にも退緑・えそ症状、新梢縮れを生じる。
発生を見たらすぐに処分する。野菜では他にピーマン。
ウイルス(TSWV)はアザミウマ(ミカンキイロ他)により媒介。汁液感染は殆どない。
 
重要
ホルモン
          処理
 (トマトトーン)


 


 


交配

第1段花(果)房の内3〜4花が開花した時にトマトトーンを所定の倍率に薄め霧吹きでに花房に吹き付け散布をする。新梢付近にはかけないように手で覆う。この1回目は必ず着果させる為
特に丁寧に、花弁、柱頭に、子房にも十分かかる位の確実な散布
処理をする。(右画像) 大玉トマトでやや多肥ぎみの場合はこの第1段の着果は重要で必ず着果させないと後が着果しにくくなる。
 以後梅雨末期まで開花花房毎丁寧に散布処理を続ける。処理をすると実は少し早く大きくなる。確実に処理すれば少々の多肥作りでも着果する。(普通は使用しなくてもある程度は着果する9
  ミニトマトの花房は長くなるので噴霧時期は開花前3日〜開花後3日1花1回処理、花房が凄く長い場合は6日間隔の複数散布となる。散布境界の1花の重複散布は好ましくないが奇形にはなりにくい。薬剤を使用しない場合は効果はトマトトーン程ないが花首にトントンと振動を与えるか、筆で交配する。薬剤の方が若干糖度が下がると云われている。

5月
 2〜
 3週

 

花の向き
           直し
定植時に花(花房)が解らず適当に植えてあった物は40〜50cmになった時、一度止め紐をすべて切りはずし、少しひねって実が外に向くように葉柄を旨く使って直し再度結ぶ、一度に直らない場合は徐々に直せばよい。(普通植えトマトは5月4周位に)
支柱に結ぶ 主茎は下の方50cm位は10cm間隔で支柱に結ぶ。(わっか
結びでゆとりをもって)結ぶ時は枝を操作し幹を支柱の表に
出して結ぶ。間隔が荒いと実の重量で、ずり落ち茎が折れ曲
がる。それより上は15cm間隔でよい。ずり落ち予防でつり紐
を付ける場合又は7月1週の木下ろし予定の場合は結びは
荒くても良い。
 画像左は紐でわっか結び、右はカチャカチャ(CI化成)で止める
 
モザイク病 葉色が薄く、まだらで新梢がちぢれて成長が止まってきたら、ウイルスを原因とするモザイク病の可能性がある(アブラムシ等がウイルスをうつす物(CMV)と土壌や種子伝染の物(TMV)もある)
両者の区別は難しく、発病すれば治療法はないので抜くが、どちらも汁液感染するので作業の鋏、指等の汁液感染に(TMVが特に激しい)注意しながら症状の軽い場合は少し様子を見ても良い。実もデコボコになる場合は早く抜く(病虫害の項参照)土壌伝染の物は根等の植物残さに寄るが、土にある程度湿度があり残さが完全に腐ればウイルスは死滅し感染しない。乾燥状態では根は腐らないので長く生きるので2年以上は空ける。 
果(花)房
   段数
トマトはひとつの果(花)房を1段と呼び、以後は普通葉3枚毎に果房が出来る。(樹勢により4〜5枚となる事もある)普通(ミニトマトは除く)はその果房を5〜7段を目標に栽培する。目標段数迄行けば最終果房上で葉を1〜2枚つけ摘芯する、段数が少ない方が栽培が楽で、良い大きい実が早くがとれる。
もっと段数を増やす事も可能で5段か、7段か、10段かは努力次第である。
園の平均収穫段数は10〜12段。
ミニ、 ミデ-
 の芯止まり
ミニ、ミディトマトは芯止まりが出る事が時たまある。普通トマトは葉3枚毎に実が付くが、
これが1〜2枚で実が付くと芯止まりになる。この場合実の直下の葉の脇目を取らずにおきこれを伸ばす。又これを繰り返す。上右図参照。
追肥 ロングショウカル使用区は基本的に最後まで追肥は不要(加里は除く)
トマトは追肥開始時期が少し難しい。
普通は3段目開花後は吸肥力が落ちるので遅れると他の作物と違って回復が困難になるので園では早めに追肥を始める。(普通は3段目開花位で追肥を始める)
大玉トマトの場合品種間の差はあるが下画像(ミニトマトは少しこれより押さえ気味にする)参考に
1段目の実が確実に着果し、3個位が100円玉〜500円玉になり、2段目が開花の時
@主幹が大人の親指程太く新梢付近がカール状に強くまがっている時は、肥料が効いている時で、
追肥は1週余り見合わす。
A位ならば追肥を始める。やや少し効かし気味で進めトマトトーンで着果させてゆく方が楽と思う。 
B幹もか細く(小指のように)肥料が不足と思われる時は、少し早い目に2段目開花時までに追肥
しないと前述どうり3段目以降は吸肥力が落ちるので、後からでは効かしにくい。この場合は摘果すると回復が早い。急ぐ追肥はチッソ成分に硝酸性チッソの入った燐硝安加里(1号、15−15−12)
等を使用する。
追肥の化成肥料は1u当たり1回30〜40g、基本的には状態により2段目開花で始めた時は
4,6,8と偶数のとび段で、3段目開花で始めた時は5,7,9と奇数のとび段開花で追肥する。
追肥場所は中央条間、又は株から30cm位離した畝肩部や斜面に棒で直径2cm深さ10〜15cm
位の孔を1平米に3〜4箇所開けて肥料を入れる。条間施肥と穴施肥は交互にする。
乾燥時はこの穴にも潅水する。
5月
 4週  

            @               A               B

摘葉
 (葉をとる)
園ではやや多肥作りなので、上画像1〜2の場合は1段果が結実後そこから下部を約1〜2割位摘葉している。以後3〜4段結実位まで同じようにする(摘葉は下記の項を参考にする)
 
摘葉に関して徳島農大の学生さんの研究結果が新聞で紹介された。
普通一般に適当に葉を少なくしていたが、トマトは3枚の葉の上に果房が付く(第1果房は除く)を繰り返しているので(6月4週、収穫下葉摘葉の略図参照) 取るなら果房上から見て奥に位置する葉を(右図)取るのが尻ぐされ予防効率が良く収量も上がったという。又左右の葉は収量糖度予防効果もマイナスになったという。これは是非試して見たい。立派な研究成果で有効技術だとの声が聞かれている。
摘果





糖度
前述とうりトマトトーン等で着果させて行くが、着果数は1果房4〜5個位が良いが1段目は少なく3個にし2段目は4個3段目から4〜5個にする方が樹勢を落とさぬ為には無難である(約25〜30個収穫予想で7段摘芯の時は1段4個、5段摘芯の時は5個に摘果する)着果数が少ない方が大きく 良い実になる。  

糖度を上げるには普通は灌水を控え木が水分を吸収しにくくする事が良く言われるがこれは
次の尻腐病と関係する。水を控えれば同病は多くなるのでどのあたりを目指すかは個々の考えである。出来るなら同病が発生しやすい実が急激に太るピンポン大位までは普通に灌水し、それ以後に灌水を控える事も考えられるが、その次の実の事もあるので技が必要になって来る。
 
尻腐病
 (生理障害)

 

 

 


  

 









 

 



尻腐病対策
 ロング
 ショウカル

よくトマトの尻(実際は尻でなくトップ)が黒く腐ったようになる(病虫害の項参照)主に1〜3番果、これは病気でなくカルシューム吸収不良、又は不足による一種の生理障害である。最初に石灰をうまく施肥していればまずカルシューム不足にはならないが吸収不良は極端な乾燥や湿害及び窒素過多でも起きやすいが、水分管理は重要なので注意する。特に梅雨前の乾燥時は潅水不足にならないようにする。又珪酸及び燐酸の不足は症状を助長する。
発生は一般的には実がミニトマト前後の時に窒素、加里が効き過ぎ過繁茂で乾燥状態の時に多い目の雨の降った翌日(又は似たような潅水をした時)の午前中に晴天になり急速に生長が高まった時に蒸散に伴うカルシュームの流れが殆ど葉に集中し発生する。実へのカルシュームの移行は萼や果実初期の気孔等からの蒸散等による僅かとなり障害が起きる。尚その葉は老化してもカルシュームの蓄積を続けるようで
ある。(環境科学技術研究所資料より)
 同症状が出た時は応急的に塩化カルシューム等葉面撒布剤もあるが直前に散布してある場合は少しは有効と思うが出てからはあまり効果は期待出来ないが同剤を潅注した方が
結果が出るという報告もある。
又過繁茂の場合、葉を3〜4割摘葉すると葉へのカルシューム蓄積量が減る為、尻ぐされは出にくくなり増収にもつながるとされているが摘葉時期が問題になりそうである。又摘葉する事で実に光線が当たり梅雨期の光線不足による着色の遅れもいささか回避できる。(摘葉は前記の摘葉の項の摘葉の葉を参考に)
 
ただし光線を当てるのは着色前まででその後光線を当てすぎると裂果等品質が落ちるのでその後は葉を旨く使ってあまり光線が当たらぬように調節する。
尚過繁茂の場合葉の面積を減らす為に植物生長調整剤の使用により、好結果が出ているようであるが薬剤の使用登録がないので現時点では無理である。
前記の繁茂の状態で雨後の生長が高まった時、根からの吸収は消石灰等の水溶性カルシュームが水に溶けるので流れが良い。ただ消石灰の水酸化カルシュームや他の水溶性の硝酸カルシュームも元肥施用後1週位でく溶性の炭酸カルシュームに変化するのでこの時には流れにくい。その為施用時期方法は堆肥類と混和使用すると効果は比較的長く続く。(苦土石灰やセルカ等有機石灰は炭酸カルシュームでく溶性であり吸収は落ちる)
 
元肥の所にあるように園では吸収良好な水溶性の硝酸カルシュームを徐々に常に溶出する被覆石灰肥料にしたロングショウカル140日タイプを元肥に使用している。数種あるタイプから140日タイプを1uあたり200g使用したが非常に好成績であったので今後主肥料
として使用する。尚同肥料は尻腐れに影響の少ない硝酸態窒素を12%含んでるので元肥の化成肥料を調整する。(アンモニア態窒素はカルシュームの吸収を抑制する)
この硝酸態窒素もカルシュームと同じように溶出するので窒素はこれで70%以上対処し燐酸加里は慣行例で施肥するのが望ましい(ロングショウカル。溶出タイプ、単純溶出型。成分はN12−PK共に0。Ca23)


又同時にトウガラシ類のしり腐にも同量使用し結果は良い。
尚他に吸収の良い過燐酸石灰の硫酸カルシュームを利用する方法もあるがテストしていない。
梅雨対策
 
葉が混んできたら病気予防の為にも通風を考え摘葉する
必ずジャガイモ疫病がうつるとは限らないが(タイプがあり)ジャガイモが近くにある時は、トマトの裾にパオを張るのも良い、しぶきによる疫病感染予防や鳥がつっつくのも防げる。
6月
 1週

 


 

疫病対策 
  
 
梅雨期は疫病が出やすいので発生が予想される場合は入梅前の発病が見込まれる時に
ランマンフロアブル又はジマンダイセン水和剤を予防的に散布。
発生が見られたらリドミル銅水和剤、又はホライズンドライフロアブルを散布。 
色は付くが有機認定農薬のZボルドーを疫病予防に雨前散布するのも一法、。同薬は特別栽培農産物には回数制限のない無カウントの安全とされる農薬。

しかし園では近年殆ど発生を見ない。
 
疫病 症状、葉には周囲不鮮明な病班を作り進むと黒く枯れ、幹も黒くなってきて枯れる、
実には、やけど状の病班が出来る トマトに一番怖い病気 (病害虫の画像参照) 
 
加里の追肥 トマトは実の肥大期、加里の吸収が多いので同期の6月中旬、7月上旬、7月下旬位に硫酸加里 を1平米に15〜20g普通追肥とは別に追肥する。 窒素の2倍は必要。
特に中位の葉先が黄変して来たら疑ってみる。又実にいわゆる すじ腐れ が発生し日焼けしやすくなる。砂質地で発生しやすく。カリの不足は糖度も下がる。
すじ腐れ(果皮や内部が褐変するものや果皮が白くなる物がある)
早植トマト
 収穫開始
早植トマトは6月上〜中旬位からから収穫できる。
普通トマトは7月初めからなので少しは早い。

青枯病 他

 

梅雨中期から特に雨後の晴天時に青枯れ病(その名のように青いまま突然萎れて枯れてくる)萎凋病等出やすい。
出れば早く処分する、青枯れ病等が発生すれば、次年度からは青枯れ病抵抗性台木を使用した接ぎ木苗を 使用する事で解決できる。

青枯病の
  調べ方
 


 

 

左から1,根が傷み気根の元が見える茎(青枯れ、萎凋病等根に障害が出た時現れる時がある)
2,被病トマトの株元を切り水を入れた透明コップに浸ける。
3,しばらく静かに見ていて画像のように白い液体が切り口から煙の様に流れ落ちる、
確実なのは4,株元を約3cmにコマ切りにした物を2〜3個同じようにコップに浸水する。
青枯病の場合1〜2時間後下部に白濁液がたまる。

茎を切った時白汁がすぐ出てくる場合もあります。白汁液は青枯れ菌汁。 ナスも同様
6月
 4週

 

 

 

収穫下葉
    摘葉


 

トマトは主茎が1本通っているように見えるがそれは右図のように見かけ上で。実際には主茎の先に花房を付け、花房のすぐ下の芽が伸び次の主茎を作った物で、1の葉の養分は主に1の花房だけにへ行く。2の葉の養分は2の花房だけに行く。その為収穫が終わった花房から下の葉はとって通風を良くする。
付けておくと養分を消費する。(芯止まりはこれらが旨く行かなかった時に起こる)
7月
 1週

 

 

 

 
木下ろし

 

 

 

1〜2段の収穫が終わり、木が右画像の様に大きくなったので木下ろしをしてみた。
まず収穫済みの段より下部の葉は全て取り、止め紐を切り主茎(見かけ上の)を下部での字に曲げ下げる。この場合上部横竹より主茎をつり紐でつっておき、立てのトマト支柱にも2〜3箇所止める
左画像は左9段目開花時に約60cm下げ右側のようになった(2002年)下記の摘芯栽培では背丈は伸びない。
7月
 2週
梅雨明け 梅雨が明けると、潅水が必要になってくる(潅水量は前述)、余り乾燥さすと窒素の効きすぎと同様、石灰の吸収が悪くなり、前述の尻腐れ病が出ることがあるので、余り乾燥さすことなく出来れば毎夕か隔日には潅水、(甘くしたい場合は潅水をひかえるほうがよい)
サビダニ
高温乾燥年にはトマトサビダニ(病害虫の項参照)が発生する時がある。ナスのホコリダニのように葉の縁が少し裏へ反り返り、テカテカと光る。多発すると葉が枯れ茎も褐変してくる。
近年サビダニが多くなった。
葉カビ病
 
最近は露地栽培でも発生が多くなってきた特に果実肥大期の肥料切れ等で樹勢が落ちた場合に多く出る。追肥も忘れず樹勢を落とさないようにする。(病害虫の項参照)
黄化萎縮病 近年トマト黄化萎縮病(病害虫参照、コナジラミがウイルスを伝搬)が取りざたされている。
これは黄化葉巻病と酷似し判別は難しく対処法はないので発生すれば速やかに処分する。
7月
 1〜
  2週 

 
 

摘芯(最終)
 

 
 

地域差はあるが本州平坦地以南の8月は暑く、トマトは約30〜35度の高温にある程度合うと赤着色不良(着色色素のリコピンの発生が抑制される事で起こるリコピンは19〜24度が最適で30度を超すと抑制される)や強光線で裂果等が出る。この為夏越しには現在の大玉トマトには少し無理(品種によるが
良果がとれない)があるので、この頃に現着果花房先に葉2枚付けて主茎を切る(開花後収穫は45日位と見て8月中旬過ぎ)こうする事により、現着果実が良果となる。
主茎を切る事でわき芽が多く出てくるが徹底してわき芽は必ず除去する。
収穫段数を決めるのは努力次第で、7段の時の摘心はもっと早くなる(少ない方が作りやすい)
ミニトマトは強いので、そのまま続けて栽培する。
8月
 2〜
 3週
 終了 これ以降は前述どうり良果は望めない、裂果は少しの葉陰や新聞等の覆いでも若干の効果がある
後作の関係でブロッコリ、キャベツ、大根等を作付けするので、ここで終了している。

高糖度トマト
     (2003年)
雨の当たらない所でトマトの糖度を上げるテストと少し大きめのプランターで減水栽培に挑戦してみた。
窒素は控えず少し多い目で尻グサレを懸念して石灰も少し多めに配合した。
品種はホーム桃太郎。潅水は100ccを朝と昼の2回でいつもやや萎れの状態で管理してみた。
6月中旬に収穫が始まったが、実は中玉止まりだが味は濃く(水分が少なく)糖度は9度だった。
高糖度トマトが出来る事が嬉しかった。
  

ト マ ト 連続摘芯栽培

                部分更新 06,06,10 

連続摘芯
    栽培

 

 

 今までは木下ろし等で、しのいだが普通栽培では背が高くなり過ぎるし、斜め誘引は家庭菜園ではやりにくいので千葉県農業試験場、青木博士が昭和56年に発表された連続摘芯栽培を基本利用した仕立てを採用している。
この栽培法はトマト本来の性質に近づけた栽培法の為、強性で大玉は秀品、収量の増加。ミニやミディは小果の改良、着果量の増加等良い結果が出ています。
連続摘芯栽培では株間が 55〜60cm 必要で、肥料その他定植までは普通栽培と同じです。良い実が多く収穫できるので、当園でも栽培者が増加しています。
        右画像、改訂 トマトの連続摘芯栽培  青木宏史先生著 誠文堂新光社

連続摘芯整枝栽培では旺盛な生育をさす為、基本的には摘葉や剪葉(葉をカットする事)は過繁茂の場合を除き
行わない。又脇芽は定植後第2〜3果房開花ホルモン処理頃迄は全ての側枝を放任しておき(1図A)第2〜3果
(花)房開花ホルモン処理頃に不要側枝すべて除去する(1図B)遅らせる事で根群の発達を促し地上部の生育
バランスを良くする効果があり普通第3果房から樹勢が落ちるがこれをある程度防げるという。尚側枝は大きく
なっているので切る時は晴天を選び鋏等で傷口を大きくしないように注意する。
トマトの性質で果房真下の脇芽は強い(1図C)(ミニトマトの芯止まりの場合もこれを使用する)この強い脇芽を
果房毎に伸ばし分枝さす。
     

捻枝

 

 

 

ペンチ又は
 プライヤー
    使用

 

本来は第1果房上から捻枝するがここですると実が地上にふれる
ので、当園では第2果房から捻枝している。重要な為一部重複
 主茎の第1枝に2果房つける、その実が(第2果房)やや大きく
なり上の花(第3果房)が咲き、その咲いた花にトマトトーン処理を
してからその先葉1〜2枚付けてピンチする(×印、A)そして枝の
根元を日中に捻り主茎側へ強く押しつけながら水平まで曲げる(B)
後は果実の重みで自然と下がる。
以後各枝共、捻枝時に同枝の脇芽はすべてとる。このように
栄養成長と生殖成長を脇芽を生かして調節する。
捻枝部を晴天時にペンチ又はプライヤーのへこんだ所で幹に直角に
あてギザギザ部で水浸状に押さえ水平状態まで曲げる。強すぎると
枯れる場合がある。後は重みで自然と下がる。    



(上画像、左、ペンチの当て方。 右、ギザギザ傷の
付いた捻枝部。地表と平行に)

ペンチ使用は楽に捻枝出来るがハウス栽培では傷から病気の感染の心配が残る。又やや太っている場合は
プライヤーが楽である。捻枝の方向は日当たりを考慮し各枝の方向を定める。

伸ばした第2枝に又2果房と葉を付け前回と同じように曲げる第4果房下の脇芽は伸ばし第3枝とする。以後繰り返し。支柱へは細かく紐で止めるが特に3図の分枝点は必ずわっかに太りを見越して結んでおかないと枝が折れたり裂けたりする。

1果房当たり4〜5個に摘果に摘果するのは普通栽培と同じである。トマトはこうして枝を下げる事により養分が旨く移行し大きな良い実が出来る。
9〜11段(果房)作っても地上高1.5m位に収まる。
1枝に普通2花房だが場合により3花房にする場合もある。これらはいろいろ柔軟に対応する。

実施結果

 

他の栽培
 の比較

主茎にする脇芽は葉3枚で次の果房が付く事になっているが、実際には次の果房は3〜6枚とばらつく場合がある。1本仕立て、連続摘芯共、開花段数速度は変わないが、同段数で草丈は1本仕立てが150cm、連続摘芯が125cmで明らかに差があり、7月中旬まで着果予定なので、例年背が高く蔓下ろしをしていたが、これは連続摘芯の方は実も良く揃い低く出来、良い結果が出た。
主な栽培法として普通の1本仕立連続摘芯側枝穫り(右図)栽培があるが、複数の試験場の結果及び弊園での実栽培を併せてみて下の表のとうりで、家庭菜園の面積当たりでは密植出来る主柱1本が背丈さえ伸ばせれば多くなる場合があるが普通は連続摘芯の方が多くなる。
弊園では連続摘芯栽培が一番良いように思える。
捻枝が難しい時は側枝穫り栽培 (右図
背を伸ばしたくない場合、連続摘心栽培の捻枝をしない側枝穫り栽培がある、この場合の側枝は下げず吊っておいても良い。

比較項目

仕立て型(栽培期間は同一)
1株当たりの収穫量(多い順(比率) 連続摘芯(10) 側枝穫り(9) 主柱1本(7)
収穫果の上物比 (良品順) 連続摘芯 1本仕立 側枝穫り
草丈の高さ (低い順) 連続摘芯 側枝穫り 1本仕立
苗必要数 (少ない順) 連続摘芯 側枝穫り 1本仕立
作業 (手間のかからない順) 1本仕立 側枝穫り 連続摘芯
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