4時間半熟睡法/フォレスト出版

おすすめの1冊看板

4時間半熟睡法/フォレスト出版


■第114回/世界一の「睡眠の専門医」が教える!4時間半熟睡法

4時間半熟睡法 睡眠というのが健康の上ではもちろん、自身の能力発揮、学業や仕事の能率アップなどにも非常に重要な要素であることは誰もが理解していることである。しかし、いざ適正な睡眠時間となると、人それぞれであり非常に難しい問題である。一日8時間は寝ないとどうにもダメだ、という人もいれば、5時間くらいがベストかな、という人もいる。

 1日は24時間…これは全ての人に平等に与えられている時間である。その制限のある1日をどのように使うかによって、いろいろな面で人には違いが出てくる。やりたいことがたくさんあれば、時間もたくさん欲しいと思うものである。しかし1日は24時間。その決まった時間でも、無制限に自由に使えるならどう使おうといいのかもしれないが、社会人ともなれば、そういうわけにはいかない。

 会社には勤務時間というものがある。一般的には8時間。これは会社という組織に拘束される時間である。そして、会社に住んでいるわけはないから必然的に通勤時間が必要である。仮に片道1時間とすれば往復で2時間。定時出勤、定時退社を前提としても会社勤務で、すでに10時間が費やされる。

 残りは14時間。朝起きて、洗面やら朝食やらの時間もある。帰宅後はお風呂、夕食やらの時間もある。テレビも見たいだろう。ネット・サーフィンなんかもしたいだろう。そんなこんなで3〜4時間とすれば残りは10時間程度。こんなパターンなら睡眠時間を仮に8時間取ったとしても2時間余る。

 しかし、今まで記してきた時間はあくまでも仮にこうであれば…というシュミレーションであり、まずほとんどの人がそんなわけにはいかない日常を送っているはずである。会社では残業もあるだろう。通勤時間だって片道1時間で済めばいいが、片道1時間半だったり、2時間かかる場合だってあるだろう。退社後だって、毎日まっすぐ帰宅するのも何やら味気ないだろう。酒を飲む人なら帰りに一杯ということもあるだろう。

 筆者もいろいろな事情により、睡眠時間に関しては非常に四苦八苦している。自分にとって最も適切な睡眠時間が把握できればいいのだが、これもなかなか難しいし、その時の体調によることもある。ただ、確実なのは長時間の睡眠を取れない状況にあるということである。そして、そうした状況のため、短時間睡眠をある程度、長期的に継続してくると、専門的には説明できないが、いわゆる「体内時計」がそのようにセットされているかのごとくとなり、休日などに長時間睡眠を取ってしまうと逆に頭痛に悩まされたり、体調を崩してしまったり、長時間寝たにも関わらずまだ睡魔に襲われたりする。

 ただ、明確なことは現実として休日以外はだいたい4時間程度の睡眠時間しか確保できないということである。そんな状況がもう5年以上は続いている。そんな折、ふと見かけたのがこの「4時間半熟睡法」という本だった。4時間半…なら現状に極めて近い睡眠時間である。今までも睡眠時間というものは、必ずしも長ければいいというものではなく、その睡眠の質である…ということはよく耳にしてきた。そうだよ、そうなんだ!4時間半という短い睡眠時間でもまさにその睡眠の質がよければいいわけで、その熟睡法というものがあるなら、これは是非習得したいものだ…と思ったのである。

 著者は睡眠学の世界的権威である遠藤拓郎氏。本に巻かれた帯には「1日8時間寝ないとダメ」「1日3時間寝れば十分」など、今までの「眠りの常識」は間違っています…とキッパリと断言されている。そしてページをめくると「はじめに」の文章で、睡眠時間の短縮やその熟睡法などについては、かなり以前から進められていて、はっきりとした結論が出ている…と記されているが、一般人がそのテーマについて知りたいと思っても、難しい学術書しかなく、手軽に読めるものがない…とのこと。

 ゆえに著者はこの本で正しい短眠法を説明しましょう…ということなのである。確かに今の進歩した社会では、いろいろな研究がされており、それぞれのテーマについてはそれなりの結論が出ているものも多々あるだろう。しかし問題はそうした結論が、まさに分厚い学術書であれば、誰だって引いてしまうし、到底理解することはできないだろう。その意味からもまさにわかりやすい解説は一般人にとっては願ってもないことである。

 この本の「4時間半」という睡眠時間は90分という時間が基礎となっている。「レム睡眠」という言葉は聞いたことがあるかと思うが、人間の眠りは「レム睡眠」という夢を見てる状態と、「ノンレム睡眠」というほとんど夢を見ない状態を90分周期で繰り返すのだそうだ。つまり1時間半である。この90分=1時間半というのが睡眠の基本的時間単位となる。では、1時間半の睡眠、もしくは3時間睡眠でもいいということなのか?…と思われる方もいるかもしれないが、それではダメなのである。なぜな深い眠り、つまり「ノンレム睡眠」は、寝てから3時間の間に多く出るからなのだそうだ。

 しかもその3時間というのは、朝寝ようが、夜寝ようが関係なく「寝てから3時間」なのだそうだ。そのことからすると3時間睡眠ではまさにノンレム睡眠が起こっている最中であり、その時点で覚醒することはそれこそ無理やり覚醒することになってしまう。誰にでも経験があると思うが、熟睡している時に無理やりたたき起こされたりすると、それこそ頭はボーとして、全ての感覚が正常ではなく、注意力も散漫で極めて危険である。

 著者は最適な人間の睡眠時間は6時間…つまり360分…90分×4だと記している。その時間の睡眠を確保すれば、眠気もなく、パフォーマンスも落ちないのだそうだ。しかし、それでは1日の4分の1を睡眠時間に費やすことになり、決して短眠とは言えない。そこで、提唱するのが4時間半睡眠なのである。つまりは、時間が確保できる人なら6時間寝なさい、ということである。しかし、そこまでできない、もっと時間が欲しい、と言う人に薦めるのが4時間半睡眠なのである。90分単位とはいえ、1時間半や3時間では仮に短期間はそれで対応できたとしても、長期的に継続することは全ての面でマイナスであることを他の研究結果などの資料も踏まえ説明している。

 そして、著者が提唱する方法は、平日は4時間半睡眠で過ごし、休日の1日だけは7時間半の睡眠を取るか、もしくは6時間睡眠を取るというものである。これは様々な研究結果から、4日間4時間程度の短眠で過ごしても、1日通常の長さの睡眠を取れば、日常の睡眠不足分を回復できるのだそうだ。そして、そうしたことを踏まえて、著者は体に負担をかけず、仕事などに支障の出ない「短眠」の限界が4時間半だと言うのである。

 これは筆者にとっては少々意外な結論であった。4時間半熟睡法を実践したとしたら、それを体内時計にしっかりと刻み込んで、毎日規則正しく4時間半睡眠を継続するのかと推測していたのである。ところが、4時間半と言う時間は、短眠を要する人にとっての限界時間であり、できることなら6時間睡眠が最適だということだからだ。しかも、日常的に4時間半睡眠を守ってきて、休日に6時間なり7時間半なり、突然普段よりも多い睡眠時間を取ると、それこそ筆者のごとく逆に生活のリズムを崩してしまうのでは?と思えるのだが…。

 もちろん、人にはそれぞれの生活リズムというものがあるゆえ、万人にフィットしていくとは限らないのが世の常である。こうした内容が説明図を盛り込みつつ、記されている。4時間半という時間でいかに熟睡するかとか、睡眠の質を高めるテクニック、そして最終章ではいわゆる「快眠グッズ」まで紹介している。

 全体のページ数はノンブルがふられているページで、156ページである。決して分厚い本ではなく、むしろコンパクトな部類に入るのではないだろうか。しかも、156ページに渡って、ぎっしりと文章や説明図が記載されているわけではない。むしろ、極めてゆったりとした構成である。全体は4章の構成で、第1章は睡眠時間はどれくらい削ることができるのか、第2章は睡眠のメカニズム、第3章は睡眠の質を上げるテクニック、第4章は快眠グッズ…という具合である。

 そして、各章はその中でいくつかのパートに分かれているが、そのパート最後のページにまとめ的に要約された簡潔な文章が記されている。つまり、極端に言えば、そのまとめ的簡潔な文章さえ読めば、ポイントだけは理解できてしまうのである。あまりにもわかりやすいゆえ、学術書的タイトルは拍子抜けするほどである。

 もちろん、最終的には各個人が自分に最もマッチした睡眠時間や熟睡方法を見つけるのがベストではあるが、睡眠のメカニズムというか、一般的に人間がどのような周期で深い眠りに入ったり、浅くなって覚醒するのかを理解しておくことは非常に有効である。90分周期というレム睡眠、ノンレム睡眠も必ずしも万人にマッチするものではないかもしれない。どんなことにも例外はあるものゆえ。しかし、その周期の多少の異なりはあるにせよ、睡眠にはそうした一定のリズムがあることは知っておけば、決して損はない。寝る時間をちょっとでも削りたい…と思っている人は是非お読みになって、決して無理のない範囲内で実践してみてもいいのではないだろうか。

 筆者もこの本を読んでから90分という周期をかなり意識しつつ、決してがんじがらめになることなく、自身に最もマッチした熟睡法を模索している次第である。睡眠時間が4時間程度でも、あとは通勤電車の往復で補填すればいいか…などと思いつつ、現状では日常の睡眠時間不足を補うがためか、電車内で爆睡してしまう状況である。となれば、現時点での最重要課題はいかに睡眠の質を向上し、ノンレム睡眠をしっかりと確保するか…なのだが、なかなかうまくいかない。

 まぁ、体が疲労していれば、自ずと睡眠を欲するゆえ、そういう時で、寝られるなら寝てしまうべきなのだろうが…。ただ、人間の体内時計というものは確かに実感できるし、継続することによって、それはかなり正確なものになっていくことも何となく体感している。日常的に不可避の睡眠というものを理解するには、この書籍はまさにピッタリではないかと思う。時間をもっと欲しい方は是非ご一読をおすすめしたい。ただ、あまりにも理解しやすい内容で書かれているゆえ、多少なりとも勉強されている方には物足りなさを感じるかもしれないことを最後に付け加えておく。


◆世界一の「睡眠の専門医」が教える!4時間半熟睡法
●著/遠藤拓郎●フォレスト出版刊●\1,365(税込)
4時間半熟睡法
▼この本を購入したい!という方は
このページで紹介の「4時間半熟睡法」は右の表紙画像をクリックすれば直接アマゾン・コムの紹介&ご購入ページにジャンプできます。
▲ページ先頭に戻る

TOMODACHI MUSEUM Copyright(C)SADAO MARUYAMA All Rights Reserved.