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 ■第98話/すごいね!イチロー!■

 かなりタイミングが遅れてしまったが、とうとう大リーグのイチローが日米通算という参考記録ながら、大リーグ最多のピート・ローズの記録を超えた。スポーツニュースではもちろん、いろいろな方面で大きなニュースになっている。今回は、それを記念してというわけではないが、ちょっとイチローと今回の記録について記してみたい。

 じつは、筆者も今はそれほどでもなくなってしまったが、野球は大好きで、自身も小学生時代は少年野球をやっていたし、大人になってからは何度も東京ドームに巨人戦の試合を観戦に行ったこともある。今はもうただでさえテレビを見る時間すらほとんどない生活状態になってしまったゆえ、野球を球場で観戦することはおろか、テレビでも見ることもまったくなく、ただ新聞やネットニュースで日々の結果を確認するのみである。

 それに野茂がメジャーリーグで大活躍するようになり、多くに日本人選手がメジャーリーグに移籍し始めて、松井秀喜がヤンキースに入団した頃などは、日本の野球より、メジャーリーグのテレビ中継を見る機会の方が多かったように思う。だから、もちろんイチローが今に至るまでの数々の記録なども興味深く見ていたが、実は、筆者はイチローという選手をそれほど好きではなかった。

 日本でオリックスに在籍していた頃は、首位打者はイチローの指定席のような状態だったし、報道されるイチローの言動は、あまりにも常人離れしていて、独特で、何となく格好ばかりつけているように思えていたのだ。メジャーリーグに移籍してからの年間最多安打の更新や10年連続シーズン200安打など、驚くべき記録を達成しても、ふ〜ん、そうか…という程度で、特にどうということもない出来事だった。

 ところが、筆者のイチローに対する見方が変わったのが、突然マリナーズからヤンキースに移籍して以降である。そもそも筆者のイチロー観は、ある程度の年数をやって、それなりの記録を達成したら、あっさりと引退するだろうと思っていたのである。何故なら、筆者のイチロー観はあくまでもスタイリストであり、絶対に恥をさらすようなことはせずに、それこそまだまだ充分にやれる…というタイミングで、惜しまれながらも本人はあっさりと野球界から引退してしまうだろうと思っていたのだ。

 人間である以上、誰だって年齢から体力の衰えを避けることはできず、長くやれば、それだけ恥をさらす危険性も大きくなる。そんな醜態はイチローは絶対に嫌うだろうと思っていた。案の定、ヤンキースに移籍した2年めは打率3割を切り、マーリンズに移った昨年は、2割前半の成績に終わり、やはりイチローも年齢には勝てないのか、と思うと同時に何故ヤンキースに移籍したのだろうか?と大いに疑問に思った。

 名門ヤンキースに移籍したって、それまでも1番ライトという指定席の保証はまったくなく、むしろマリナーズを離れてからは、多くのベテランが長く続ければ続けるほど味わう「控え」というそれまでの表舞台とはまったく正反対の立場に追いやられる。そんな屈辱にイチローは耐えられないだろうし、そういう姿だけは絶対に晒さないだろうと思った。だからヤンキースからマーリンズに移籍した時も意外だったし、「イチローは何故、そんな格好悪いことをするのだろうか?」と大いに疑問だった。別に生活に困っているわけでもなく、有り余るほどの栄光も名誉も得た選手が、醜態を晒す必要などあるはずがないではないか。

 それが、今回の日米通算記録による最多安打記録更新という偉業によってイチローに対する見方が変わったのか?というと、その伏線として、ネットである米スポーツ記者の記事を読んだ時からまさに180度見方が変わった。その記者の記事はヤンキース時代のオフの1日のイチローの行動について書かれていた。

 ベテラン選手に与えられるオフ日があり、多くのベテラン選手は、そんな日は家族と過ごしたり、野球から離れ、1日を過ごすのだそうだが、イチローはその日、誰もいないグラウンドで、ホームベースの打席に立ち、スイングする動作から1塁に走り、次は同様に2塁まで、そして次は3塁まで、そして最後はホームまで走る練習を黙々と繰り返していたという内容だった。その記者は、イチローほどの実績のある選手が、控えに甘んじていながらも、オフの日に黙々とそうした地味な練習を繰り返している姿に感銘を覚えたというようなものだった。

 正直なところ、筆者もこの記事を読んで驚いた。イチローといえば、確かに練習熱心では有名だが、まさかここまでやっているのか!と、驚嘆し、また感銘を受けた。イチローほどの実績のある選手が、年齢的にどうこう言われる年になってしまったにせよ、控えという屈辱に耐えながらも、こうして出番に備えている姿はあまりにも素晴らしいではないか。

 イチローの談話によると、50歳まで現役を続行したいということらしいが、これも筆者には意外であった。なぜなら、前述した通り、筆者のイチロー観は、スタイリストだから、ボロボロになるまで現役にこだわるなど、到底考えられなかったからである。衰えて、試合に出場する機会も減って、成績も下降線を辿り、引退するよりも、まだまだやれるのに…と万人に惜しまれて、きっぱりと引退してしまう方が格好いいではないか。イチローは絶対にそうだと思っていた。それが今や42歳で、メジャーリーグ最年長野手である。

 日本に戻ってきて現役を続けることは絶対にないと思ってはいたが、まさかメジャーでここまでやるとは思わなかった。やはり記事でも書かれていたが、イチローが本当に50歳まで現役を続ければ、なんだかんだと賛否両論のピート・ローズの最多安打も、メジャー単独の数字で超えるかもしれない。

 全盛期のイチローなら年間200安打は軽々クリアーしていたのだから、1000本打つのに5年程度と計算すれば、確かに不可能ではない。ただ、これは出場機会が充分に与えられればという大前提があるから、やはり難しいかもしれないが…。実績を残しても、やはりチームとしては若手を育てるという意味からも、超ベテランの起用は難しいものなのだろうかと思える。

 筆者個人としては、今回の最多安打の件は、ピート・ローズの発言に対して、気持ちがわからないでもないにせよ、どうにも疑問を持つと同時に、アメリカでも日米通算とか、そういうことを離れて素直に賞賛する声があることは本当に素晴らしいことであり、イチローの人格は世界中に認められているものなのだなぁとつくづく思う。

 こうなったら、イチロー自身の発言通り、50歳まで現役を続けて、まさに前人未到の記録を打ち立ててほしいと期待したい思いである。ただ、個人的見解であるが、写真で見る限り、さすがのイチローも頭に白いものがちょっと目立ってきたのでは?と思うゆえ、ぜひ白髪染めをして、外見的にもまだまだ老けないでほしいと思う。余計なおせっかいではあるが。


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