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60億の涙〜石野田奈津代コンサート/エッセイ

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 ■第43話/60億の涙〜石野田奈津代コンサート■

石野田奈津代〜60億の涙コンサート 9月27日(日曜日)、横浜ブリッツで行われた石野田奈津代さんのコンサートに行ってきた。「永遠」という曲に出会い、久々に素晴らしい名曲に感動し、iTunesでプロモーションムービーをダウンロード購入し、何度も繰り返し、見て聴いているうちに、う〜む、これはぜひライブで聴いてみたいものだ…という気持ちが強まった。

 その時、すでに9月27日のライブのチケットは発売されており、ライブまで1週間という時期だったこともあり、多分今頃からチケットを購入しようと思ってもいい席は確保できないだろうし、SOLD OUTかもしれない。しかもライブ会場が横浜で、おまけに日曜日の夕方から…憂鬱な月曜日前日の唯一、完全フリーとなる日曜日のそんな時間から遠方に出かけていくのもいかがなものか?という躊躇があった。

 しかし、その後の彼女のライブスケジュールを見ても、「弾き語りライブツアー」として京都、大阪、岡山、名古屋、高知、仙台、秋田、札幌、金沢…ますます遠方になり、間違いなく行ける場所ではない。10年かけてメジャー再デビューしたという彼女だが、関東圏内でのコンサートがまた公演されるという保障もないではないか?…そう考えると、何としてでも行っておくべきではないか?と思うようになった。

 そこで、急遽ネットでチケットの購入を決意した。ローソンチケットで購入できる…ということで、早速会員登録して、チケットを購入しようと思った。…が、な、何と筆者の居住地域にはローソンがない!ば、ばかな!確か、ローソンはあったように記憶していたが、いくら探せどない。近くの地域といっても車で30分以上はいかないとなさそうである。しからば、イープラスで、と思い、購入できる座席を見たらF列と表示された。F列ということは前から6番めということゆえ、この時期でこの場所が買えるなら、と迷わず購入した。

 当日、まず一抹の不安があった。それは客層である。筆者のような50歳を過ぎたオッサンがのこのこ見に行ったら、観客の中で最年長になってしまうのでは?という不安があった。曲調から総立ちして…などということはあるまいが、筆者のようなオッサンが行くには場違いかも?と思ったのである。

 ところが、実際に会場に着いて、その不安は一掃された。…というより、むしろ想像していたよりも、はるかに客層の年齢は高く、しかも男女比はざっと見回したところ6:4〜7:3くらいで男性が多かった。しかも感触としては結構な比率で筆者のように単独で来ている人が目についたことと、女性でも単独で来ている人もちらほらいた。年齢的にも筆者など「若い」部類に入れるような2〜3人のグループもいたりで、やはり曲調等から石野田さんのファンはチャラチャラしている若年層ではなく、歌詞に表現されている内容からも結構年齢層は高いようである。

石野田奈津代コンサートチケッチ

 そして定刻をちょっと過ぎてPM18:10頃にいよいよ開演となった。最初の曲は「X」という曲。さすがに最初は石野田さんも緊張があったのだろうか?ちょっとおやっ?と思えるスタートだった。しかし、そんな状態もほんの短時間のことで、少なくとも2曲めの春空〜ハルソラ〜からは完全に乗ってきたようである。ちなみに筆者は石野田奈津代さんの曲で、まともに知っているのは「永遠」のみである。ネットの試聴でほかの曲も数曲、聴いてはいたが、あくまでもダイジェストであった。

横浜ブリッツ 新参ファンとしては、CDを購入して、しっかりと下準備をしてコンサートに出かけるのがスジであろうが、今回はあえて意図的にそうしたことは避けてきた。CDで曲を聴き、知りすぎていると逆にライブとのギャップを感じるかもしれない…と思っていたのである。そして、ライブでじっくりと聴いて、「永遠」以外の曲はどのような曲なのか、知らない方がむしろ聴き入ることができると思ったのである。

 バックバンドを率いての曲を立て続けに歌い上げ、途中弾き語りで数曲、そしてクライマックスの最終曲で、待ち望んでいた「永遠」が歌われた何度も聴いていた曲だったが、歌いだしを聴いた瞬間、鳥肌が立った。まさに、今回のコンサートはこの1曲を聴くために来たのである。もちろん、結果的には他にも心惹かれる楽曲はあったが、やはり「永遠」はすべてにおいて別格である。最高である!何度聴いても素晴らしい!それが今、目の前で本人がライブで歌っている。残念なことに終わってしまえば、リピートはない。もう1回…と、CDを聴くようなわけにはいかない。

 「永遠」が終わり、舞台は暗転したが、アンコールの拍手が鳴り止まず、アンコール曲を数曲披露し、最後は「60億分の1」で終了となった。終了時間は午後8時頃だったか、約2時間の充実した内容の濃いコンサートであった。

 終了後、石野田さんは出口付近で来場者一人ひとりと握手をした。当然、筆者も握手してもらったのだが、ステージでのコメントといい、アンコールでのマイクなしでのスペシャルソングといい、こうした来場者との握手といい、その人柄が十分にわかる。意地悪な人は、超メジャーになればそんなことはしない、そんなことするのはまだメジャーとは言えないからだ、と言うかもしれない。石野田奈津代さんというシンガーソングライターは、確かに誰もが知っている存在ではなく、今はまだ「知る人ぞ知る」存在である。

 しかしよほどのラッキーなパターン以外、誰だって最初は無名である。自分をアピールするために、認知してもらうために、それこそ議員の選挙の連呼のごとく、自分を売り込み、誰かれかまわず握手の繰り返しである。そして、名前が売れてメジャーになればなるほど、「一般人」との格差を自覚し、別世界の人種のごとく変貌していく。これはサラリーマン社会でも同様である。「実るほど、こうべを垂れる稲穂かな」という格言など、どこふく風のごとく、ふんぞり返る。

石野田奈津代メッセージカード 石野田奈津代さんというシンガーソングライターが、10年という歳月を経て、ふたたびメジャーの舞台に上がった。横浜ブリッツでのコンサートは、彼女にとってまさしく新たなスタートではないかと思う。実力的、才能的には十分にもっともっとメジャーになれる要素はあっても、果たして今後、どのようになっていくのか、わからない。

 しかしもちろん、石野田奈津代さんというシンガーはもっともっとメジャーになってほしいと切望するが、同時にそうなっても、決してよくあるパターンのごとく「スター」「芸能人」として別格の意識を持ってほしくないと思う。どんな存在になっても、過去にご自分が体験してきたという苦難の時代を忘れず、だからこそ自分を支えてくれるスタッフを、そして応援してくれるファンと身近なポジションでいてほしいものである。多分、彼女なら変わらずにいられると思うが…。

 話が前後するが、今回のコンサートでもうひとつ、ぜひ特筆しておきたいことがある。それは照明である。筆者も今回のコンサートは何と10数年ぶりであり、そんな昔だから…と反論されるかもしれないが、それまで見たコンサートで、照明というものを特に意識したことはまったくなかった。

 ところが、今回のコンサートではなぜか照明技術がやたらと気になった。それだけ素晴らしかったのである。曲に合わせたライティングはもちろんなのだが、何か立体的な光のショーのような素晴らしい演出だった。かといって、ステージで歌う石野田さんを凌いでしまうようなハデな演出などではなく、あくまでもステージをより一層引き立たせつつ、見事な光の世界を演出していた。最後の石野田さんのメンバー紹介で、照明を担当された方が日本レコード大賞などの照明も担当されている人と聞き、思わず合点がいった。まさに凄腕の見事な光の演出だった。

 そして、バックバンドの皆さん。これまた素晴らしかった。チェロやヴァイオリンがある構成も新鮮だったが、皆さんがそれぞれハイレベルで、しかも本当にいいチームワークという印象が伝わってきた。今はもう、フルオーケストラをバックに歌手が熱唱するようなことはなくなり、それこそシンセサイザーひとつでオーケストラをまかなってしまう時代だが、今回のコンサートは、アコースティックギターあり、チェロ、ヴァイオリンありで、メンバー構成も非常によかったと思う。

石野田奈津代出逢い記念カード 10数年ぶりのコンサートとしては、非常に満足できる素晴らしく、またある意味ほのぼのとした温かみのあるコンサートだった。ただ、欲を言えば、座席が当日の演出の都合とかで、事前に確認していた場所とまったく異なってしまったこと、そしてグッズ販売が大混雑でコンサート来場記念に何かゲットして…と目論んでいた筆者は、とうとう何も購入できなかったことである。じつは、事前に石野田さんのCDアルバムなどを購入しなかったのは、もしかしたらコンサート会場のグッズ販売で、直筆サイン入りのCDが売っているかもしれない…と勝手に推測し、どうせ購入するならそうしたレアものがいいから…と思っていたのである。

 事前情報で、TBSラジオで、石野田さんが来場者のために1枚1枚手書きのメッセージを書いている、それはちょうどCDケースにぴったり収まる透明の紙…ということを聞いていたので、なおさら期待していたのだった。まぁ、グッズ販売はスペースの関係や時間の関係もあったのだが、それだけが少々残念であった。

 10月半ば以降は冒頭にも記したように、弾き語りライブツアー「君がいる町へ」というツアーで全国を回るようである。その名の通り、シンプルにギター1本で聴かせる石野田さんの原点ツアーなのだと思うが、それはそれとしても、また是非バックバンドを率いてのコンサートを行ってもらいたいものである。そして同時に、今後も自分のやりたい音楽というものを見失わず、素晴らしい曲を作っていってもらいたいと思う。

724(奈津代)マーク 何度も記したが、「永遠」という曲は素晴らしい曲である。勝手に書かせてもらうなら、彼女の代表曲である。何度聴いても、また聴きたくなるし、きっと何年たってもきっと聴き飽きないだろう。世の中の名作・名曲といわれるものは時代や時間を超越して生き続けるが、大げさかもしれないが、「永遠」はそういう曲である。

 しかし、だからこそ今後は「永遠」を凌がなくてもいいから、同レベルの名曲を期待したい。凌がなくてもいい…という表現は妙ではあるが、これは筆者の思い入れとして、石野田さんの曲の中での最高峰として君臨していてほしいゆえの表現である。今後期待したい、数多いヒット曲の中でもその頂点に位置する曲が「永遠」だと思うからである。「永遠」は筆者にとって、まさに永遠の名曲でもあるのである。またいつか、コンサートでの石野田奈津代さんに会えることを期待している。



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