よく考えてみると…/エッセイ

よく考えてみると…/エッセイ

徒然エッセイ
管理人室トップ管理人プロフィールぽえむコーナー徒然エッセイ展示室

 ■第33話/よく考えてみると…■

 通勤電車の中、ある程度時間がある場合、通勤する人はそれぞれである。本を読む人、新聞を読む人、寝る人、音楽を聴いている人、会話をする人、何やら携帯をいじっている人…。

 筆者は通勤の区間で西国分寺から新松戸まで武蔵野線を使っているのだが、50分程度はその通勤電車の中で過ごす。平日は睡眠時間が4時間程度のことがほとんどゆえ、その50分程度の時間は貴重な睡眠補充時間となっている。朝は早いので、府中本町始発の武蔵野線は西国分寺着時点ではまだガラガラ状態で、座席場所を問わなければ必ず座れる。

 よく電車の中で居眠りをして、左右にゆらゆらと揺れて、時々隣の人に寄りかかってしまうようなシーンを見かけるし、そうした経験もされた経験も多くの人にはあるだろう。あれは非常に迷惑ゆえ、筆者は必ず座席の端に座ることにしている。ベストポジションは左側の端である。これは今までの筆者なりの「統計」から、筆者の場合左にもたれる傾向があるからである。

 …さて、いつものようにとある朝もベストポジションで、筆者はぐっすりと居眠りをしていた。不思議なもので、だいたい毎日同じような駅に到着した頃に目が覚める。したがって、乗り越しをすることはまずない。その日もだいたいいつものパターンで越谷レイクタウン駅に着いた頃に目覚めた。この越谷レイクタウンという駅は、まだ数ヶ月前に新たに武蔵野線に加わった新しい駅である。

 ふと、斜め前を見ると、座席で化粧をしているOLらしき女性がいた。かなり真剣である。そして本格的である。筆者は男ゆえ、化粧には縁がないので、いったいどの程度時間を費やすのがポピュラーなのかもわからないし、そもそも化粧にはどのようなバリエーションがあるのかも知らない。しかし、斜め前のOL風女性はかなり真剣である。ファンデーションを塗り、アイシャドゥを塗り、まつげをカールさせる作業をせっせと行っている。手に持った鏡を見ては丹念にチェックをし、何度か修正を加える。仕上げは口紅を塗り、チェック。偶然にもそのOL風女性も、筆者と同じ新松戸に到着して下車していった。

 女性が電車の中で化粧をするシーンは、何も今に始まったことではなく、日常的とは言わないまでも、比較的よく見かけるシーンではある。まだ子どもの頃、そういうシーンを見かけた時は化粧そのものをよく理解していなかったこともあり、むしろ不思議な気持ちで見ていたように思うし、学生になった頃や、まだ若かりしサラリーマンの頃は、よく公衆の面前で堂々と化粧などできるものだな…と驚嘆したように記憶している。

 電車内のマナーというのは、もちろんいろいろとあり、携帯電話などはその代表である。リュックサックを背負っている人もそうである。座っている人が足を組んだり、投げ出したりしているのもそうである。その日の朝、見かけた丹念に化粧をするOL風女性を見た時、筆者はその一連の流れをボ〜と見ながら、よく考えてみるとあれはあれで結構有効な時間の使い方ではないだろうか?と思えた。

 女性であれば、誰でも程度の違いはあれ、化粧するものであり、そのかける時間には個人差もあるだろう。朝のせわしない時間の中で、通勤電車内にいる時間もある意味では貴重な時間である。もちろん、理想的には10分でも早起きして、余裕を持って大きな鏡に向かって、自分が納得するまで入念に化粧をするのがいいかもしれない。どんな事情があるのかはわからないが、そのOL風女性には通勤電車内がメイクタイムなのかもしれない。

 電車内のマナーという点でも、決して周囲の人に迷惑をかけているわけではない。大きな音をたてたりしているわけでもない。もしかしたら公衆の面前で、よくも恥ずかし気もなく堂々と化粧しているな…といぶかしげに見る人もいるかもしれない。

 しかし、それは見る人の感覚の問題であり、世間一般の常識やモラルという観点からするとどうなのか?ということは多少なりともあるのかもしれないが、何故か筆者はその女性の行動をながめつつ、な〜るほど!なかなか効率的に時間を使っているのかもしれないな…と感心してしまった。周囲に迷惑をかけることなく、手際よく女性としての「身だしなみ」を整える彼女は、彼女なりに時間を有効活用しているのではないだろうか。。


徒然エッセイ扉へ戻る

| トップページ | What's New&サイトマップ | ともだち絵本館 | リレー絵本 | 折り紙教室 | ミニゲームコーナー | ともだちギャラリー | Flashムービー館 | 独断でおすすめの1冊 | ともだちリンク | 絵本作家リンク | 全国の絵本館紹介 | 掲示板 | 管理人室 |

TOMODACHI MUSEUM Copyright(C)SADAO MARUYAMA All Rights Reserved.