階段で行進しないでほしい!★エッセイ

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 ■第3話/階段で行進しないでほしい!■

 電車通勤はほとんどの会社勤めの方がとっている手段だろう。誰にでも経験のあることだが、やはり毎日の通勤ラッシュは本当にしんどいものである。特に東京で言うなら、新宿とか渋谷とか池袋とか、通勤時間帯の人の多さはまさに地獄である。必ずしも誰もが時間的余裕を持って通勤している訳ではないから、それこそ朝夕の通勤時間帯の人たちの歩く速度は「速歩」である。電車が目的地に到着したら、改札口まではエスカレーターや階段を上り下りするのが当たり前だが、今回はそんなシーンでひと言。

 今はかなりエスカレーターが設置されている駅が多くなったから、以前ほどではないかもしれないが、今回のテーマはあくまでも階段でのシーンを想定してのものである。

 歩く時は、やはり元気よく、胸を張ってしっかり前を見て、腕を元気よく前後に振って、いちに、いちに…と歩きたいものである。元気よく腕を振って歩けば、まさに「今日も一日元気だ!」という感じである。…が、それは行進の際、もしくは通常でも人通りの少ないシーンで有効な歩き方である。元気よく手を振って歩く、ということは当然前後にそのスペースを必要とされる。ゆえに行進する時にせよ、自分の前後にはそれなりの間隔が持たれている訳である。

 ところが、通勤時の駅などの階段ではどうだろうか?ターミナル駅ともなればもちろんだが、そうでなくても朝夕の通勤時は、どの駅でもそれなりに混雑するものだ。そんな時、自分の前後にはそれほどスペースがあるだろうか?ほとんどない場合が多いのではないか?と、なればそうしたシーンで行進するかのごとく、元気よく手を振って歩かれれば、どうなるだろうか?そう、必然的に前後の人は迷惑することになる。 

 実際、私などは通勤時にそうした駅の階段を上り下りする際には意識して手を振らないように努めている。場合によっては意図的に手をまっすぐ下に下ろしたまま、歩くこともあるくらいだ。階段は当然のことながら段差があるから自分の前を歩く人の手が顔のあたりに来ることもある。これは何とも危険なことである。

 今回のテーマとはやや異なるが、同様に持っているカバンやバッグなどにも同様のことが言える。ちょっと前には電車内でのリュックが迷惑と問題になり、一時期車内放送で「混雑時のリュックは前に抱えるか、網棚に乗せてください」…とやっていたのをご記憶の方もいることだろう。これは、車内だけのことではなく、じつは駅の階段などでも同様のことが言えることがある。この場合はリュックよりはむしろ、ショルダータイプのカバンや普通のビジネスバッグにあてはまることが多い。

 形状からしてもカバンやバッグというものはある程度、幅があるから必然的に自分の体の幅よりはスペースを確保する。ゆえに下手をするとカバンやバッグも元気よく手を振って行進するのと同じように階段の上り下りに際しては迷惑になる場合が多々ある。もっともこの場合は後ろの人に大きな迷惑がかかる。そこで、私はやはりカバンやバッグなども階段の上り下りの歳には意識して前に抱えるように努めている。

 こうして考えてみると、どうやら妙な言い方だが、本人にとって「楽」な状態というものは往々にして他人にとっては迷惑である場合が意外とあるようだと気づかされる。リュックだって背中に背負っていれば前で抱えるより絶対に楽である。カバンやバッグだって、自然のままで持っていた方が楽である。階段の上り下りだって、妙に意識して手を振らないように努めるより、あえて元気よく行進するほどに手を振らなくても、自然に振れるままに振って歩いた方が楽である。

 が、この世の中は自分1人で生きている訳ではない。いろいろな人がお互いに助け合って生きているのである。自分だけがよければ、という訳にはいかないのである。歩き方にしろ、リュックの背負い方にしろ、カバンやバッグの持ち方にしろ、あくまでもケースバイケースのことである。ただ、やはり社会でたくさんの人と接して生活していく以上、自分の周囲にもそれなりの気配りはしたいものである。人に迷惑をかけない…これがやはり大切なことではないだろうか。


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