「ハマの番長」三浦大輔投手の素晴らしき人柄…/エッセイ

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徒然エッセイ
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 ■第27話/「ハマの番長」三浦大輔投手の素晴らしき人柄■

 元々、プロ野球は好きだし、小学生の頃は少年野球で1番ショートだった。自身が野球をやっていたのはその小学校時代だけだったが、思い出してみれば小学校の3〜4年生の頃だったか、読売巨人軍の王選手にファンレターを出したことがあった。筆者自身が東京生まれ、東京育ちで、当然のように野球は巨人だったし、長嶋選手や王選手はヒーローだった。今でも覚えているのは、周囲の野球ファンの多くが長嶋選手のファンだったこともあったが、私は王選手のファンで、ファンレターにも「周りのみんなは長嶋選手のファンですが、ぼくは王選手の大ファンです」などと書いたものである。そしてファンレターを出した翌年の新年に、印刷されたものではあったが、王選手からの年賀状をいただき、子ども心にも有頂天になったものだった。(そういえば、その年賀状はどこにいってしまったのだろうか?印刷とは言え、今となっては貴重なものなのだが…)

 さて、遠い昔話はおいておいて、数年前から勤務先の場所の都合で、車通勤するようになったのだが、その結果、ラジオをよく聴くようになった。お気に入りの音楽などを聴くのもいいのだが、やはりある程度聴いていると飽きてくるし、その点ラジオは聴くたびに違う情報が耳から入ってくるから車の運転をしているときにはうってつけである。
 
電波の具合なのだろうか、なぜか筆者の車のラジオはTBSラジオが一番よく聞こえるのである。(別にTBSに何か謝礼をもらっているわけでもなく、あくまでも奇妙な事実としてである)

 プロ野球シーズンには野球中継を聞くのだが、野球には当然、シーズンオフがある。TBSラジオではいつからか定かではないが、シーズンオフの期間中に、プロ野球選手や解説者などがパーソナリティを勤める番組を放送しているのだが、これが結構おもしろい。野球選手にしろ、解説者にしろ、私のように長く野球ファンでいると、解説者であれば、その現役時代を知っていることも多いし、現役のプロ野球選手となれば、日常的にテレビやラジオ、新聞やニュースなどでその選手のことを見聞きする。そして、その選手なりのイメージを頭の中で構築していくものである。

 もちろん、個人的なつき合いなどあるはずもなく、その選手のイメージや性格などは、あくまでもマスメディアから得た情報のみしかない。そうした現役のプロ野球選手が昨年から今年のシーズンオフにかけてパーソナリティを担当したのが、午後5時50分から7時まで放送されていたエキサイト・スタジアムという番組だった。月曜から金曜まで、異なる選手がパーソナリティを勤めたのだが、金曜日だけは固定の選手ではなく、ある時には監督だったり、選手だったりしたが、月曜日は巨人の上原投手、火曜日がヤクルトの宮本選手、水曜日が横浜の三浦投手、木曜日がロッテの清水投手というメンバーだった。

 これがとにかくおもしろく、非常に興味深かった。月曜日担当の巨人の上原投手は、どちらかというと、巨人という超メジャー球団のエースであるから、それなりに肉声を聞く機会も多かったから、漠然とでもどういうキャラクターか、ということもわかっていたが、ヤクルトの宮本選手や横浜の三浦投手やロッテの清水投手などは、正直なところ、この番組を通じて、「へぇ〜、こういう人なんだ!」と初めて知った次第である。

 皆さん、それぞれに個性があって、曜日に関わらず、非常に楽しく聴かせてもらったのだが、中でも水曜日パーソナリティの横浜ベイスターズの三浦大輔投手は、筆者個人としては最もお気に入りのパーソナリティだった。
 
横浜ベイスターズの三浦大輔投手といえば、ご存知「ハマの番長」の異名をとり、「リーゼント」のヘアスタイルで有名である。「番長」「リーゼント」とくれば、もう誰が考えても、強面のちょっとあっち方面の怖いお兄さんである。万が一、偶然にも街中で会っても、決して目を合わせてはいけない人である。…というイメージを誰もが持つのではないだろうか。

 そんなわけで、筆者も当然、三浦大輔投手にはそういうイメージを持っていた。しかも冒頭に記した通り、筆者は幼少の頃からの巨人ファンである。巨人ファンともなれば、敵チームのエースとして君臨する投手などに、一体誰が好意を持つだろうか。しかも「ハマの番長」である。「リーゼント」である。ほとんど怖いヤーさんではないか!
 
ところが、何と!筆者は、幼少の頃から貫徹していた巨人ファンに突然、別れを告げ、おもむろに横浜ベイスターズのファンに鞍替えしてしまったのである。

 それはなぜか?確かに世間一般的にも巨人の人気は急落し、テレビ放送さえ、かつてほどはなくなり、もはや球界の盟主とは言い難い状態になってしまった。筆者が思うに、これは決して選手個々の責任ではなく、むしろ球団幹部なり経営者側の問題から世間の評判を落とし、もはや「巨人・大鵬・玉子焼き」の時代は遠い昔となり、プロ野球を目指す若い球児も、かつてのように「巨人じゃなくちゃ入団しない」なんてことはなくなってしまった。まぁ、巨人人気急落の原因分析はさておいて、筆者からすると、そんな巨人ではあってもまだ、巨人ファンではあった。

 ところが、昨シーズンのオフにFA移籍の人的保証として、突然工藤投手が横浜に移籍が発表された。さらに巨人で長くやってきた仁志選手が志願のトレードで、横浜に移籍した。その際の工藤投手の潔さは、世間でも心を打たれるものがあったし、賞賛された。本当のプロの心意気を感じた人が大多数だろう。と言ってもこれはその原因となったFA移籍して巨人に移った門倉投手が悪いわけではない。FAは正当なプロ野球選手の「権利」だから行使することに誰も文句を言えるものではない。その人的保証として、工藤投手をプロテクト選手からはずした巨人のチーム編成の問題である。そして、仁志選手にしても同様である。プロ野球選手というものは、当然だが、試合に出なくては意味がない。まず試合に出ること、そしてそこで活躍すること、その結果として好成績を残せば、筆者のような一般サラリーマンからは想像もできないような高額の年俸を得ることができる。

 プロ野球の世界は、もちろん勝負の世界ゆえ、「実力の世界」である。活躍する力があれば、年齢・学歴などにまったく関係なくレギュラーとして試合に出られ、活躍すれば有名になって高額の年俸を得られる。…とごくシンプルな世界と思えるのだが、世間一般的に見ても、時々「何で?」というようなこともないわけではない。仁志選手などは、ある監督の時はレギュラーとして試合に出ていたのが、突然ある監督に代わった途端、控えに甘んじる状態が続いた。試合に出られなくては結果も出せない。野球選手だって、やはり「適性」があるゆえ、常時出場していた方が結果を残す選手と、ここ一番の「代打の切り札」で結果を残す選手もいるだろう。

 野手の場合、打率3割は一流選手の基準だが、3割とは10回打席に立って、3回ヒットを打つことである。つまり7回は凡退するのである。1〜2回の結果だけで「使えない」と判断されるのは、いくらプロとはいえ、酷なことである。それでも使ってもらえれば、活躍するチャンスはあるが、出られないのではなにもできない。監督の方針…と言ってしまえば、それまでだが、はたから見ても、どうにも腑に落ちないことはプロ野球という「実力の世界」ですら存在するのかもしれない。そんな仁志選手が志願移籍をした先が横浜ベイスターズだから、巨人ファンとしては個人的にも仁志選手を応援したくなるものである。工藤投手の潔さと相まって、筆者が横浜ベイスターズに肩入れする下地は十分にあったのだが、それに完全にとどめをさしたのが、三浦大輔投手であった。

 三浦投手の担当する水曜エキスタは、聴いていて非常に心地いい番組だった。それは、明らかに三浦大輔という男の素直さや素朴さが前面に出ていて、その人柄がまさに手に取るように感じられたからである。
 
野球選手とは言え、もちろんそのキャラクターで、人に好かれる人もいるし、話術もスポーツ選手とは思えないくらいに達者な人もいる。選手会長のヤクルト・宮本選手もまさかこんなにユニークな人柄とは思わなかったし、ミヤーンと自ら名乗り、「マジ、もう我慢できねっす」のコーナーなど大爆笑ものであった。ロッテの清水投手も5ギガバイトの記憶容量を誇り、まるで芸人のごとくユニークさは、車を運転しながら大笑いする連続であった。

 それに比べると三浦大輔投手のエキスタは、「笑い」という点では巨人・上原投手を含めた3人のパーソナリティには到底かなわなかったが、それ以上にその人柄が非常に印象的で心を惹かれた。「球界で一、二を争う硬派な男」は素晴らしい人間だと感心した。そもそも人柄というものは、決して「演出」できるものではなく、自然と感じられるものである。しかもラジオのように姿が見えない場合、尚更その話し方や姿勢からリスナーは敏感にその人柄を感じ取るものではないだろうか。姿が見えれば、その表情や容姿や態度が、話し方や内容を包み込んでしまうことが多々あるが、ラジオの場合にはそうはいかない。リスナーにとっては、聞こえてくるのはその人の「声」だけである。耳で懸命に聞こうとするから、より一層、その人柄には着目する。

 三浦投手の場合、どんな時でもその対応姿勢は一貫していた。「この人はウソをつけない人だな」と思った。本当に懸命に生きている人だなと感じられた。番組の最終回にあるリスナーからのコメントが紹介された。そのリスナーはもう40年来の巨人ファンだそうだ。筆者といい勝負である。ところが、そのリスナーがやはりこの番組で三浦投手の人柄に触れて、三浦大輔ファンになったそうである。そうなのだ。このリスナーのように、恐らく多くの人が同じように三浦投手に「好感」を抱いたと思う。

 三浦大輔という投手は、もうプロ16年になるベテランである。33歳ということだから、高校卒業後、プロ野球の世界に入り、横浜一筋でやってきたことになる。公式ホームページなどで調べてみると、高校時代もそれほど脚光を浴びた選手でもなく、出身の奈良県では隠れた逸材的投手だったようで、ドラフト指名も6順めだそうである。球界を代表する投手として脚光を浴びたのも一昨年に最優秀防御率賞と奪三振王の賞を取ってからである。確かに「ハマの番長」とか「リーゼント」というキャラクターも何年も前から…という記憶は、筆者にはない。もちろん、生え抜きのベイスターズファンからすれば、長年エースに君臨する代表選手なのだろうが、巨人ファンからすれば、あまりよく知らない投手であった。

 ところが、ラジオのパーソナリティを通じて、まさか、こうまで心を動かされるものだろうか?と思えるほど、その人間性は素晴らしいものであった。お恥ずかしい話だが、筆者はいい年こいて、前述の小学生時代に当時の王選手にファンレターを出して以来、2度めのファンレターまがいの手紙を三浦投手に出した。50歳を越えたいいおっさんが…である。

 今年の開幕投手を務めた1戦は、皮肉なことに巨人戦であった。結果は3本のソロホームランを浴びて、6回3失点で敗戦投手となってしまった。以前なら、巨人の勝利を喜んだところだが、今年は新規三浦大輔ファン、ベイスターズファンとして「残念!」であった。

 年甲斐もなく、ファンレターまがいの手紙を出した…と先に記したが、もちろん、こうした手紙が球団事務所を通じて、本人にどのように渡るのか、スター選手になればなるほど、一般人にはわからないことであり、果たして本当に本人に読んでもらえるのかどうか、わからないし、読んでもらえたとしても有名選手になればなるほど、そんなものは腐るほど日常的に接することであり、到底返事などが来ることもないだろう。しかし、そうした反応はともかくとしても、このエキサイトスタジオという現役プロ野球選手がパーソナリティを勤めたラジオ番組は、野球人気がやや翳りつつある今には、非常にいい番組だったと思う。アシスタントを務めていた女性アナウンサー陣もそれぞれ個性があって、まさにラジオならではの楽しさを十分に堪能できた番組であった。プロ野球の開幕と同時に、番組は終了してしまったが、また今年のシーズンオフには、同じように番組を再開してほしいものである。筆者からすれば、もちろんその番組には今シーズン好成績を引っさげて「ハマの番長」が再登場してくれることを切望している。

 ラジオ番組を通じて、三浦大輔という投手に好感を持ったわけだが、ラジオのパーソナリティである以前に、もちろん、まずはプロ野球選手であるから、1年でも長く「現役投手」として活躍してほしいのが第一ではある。そして、その人柄が恐らく万人に好かれる三浦投手には、決して「場慣れ」はしてほしくないと思う。自分自身に正直に生きている人だと思うから、自然と溢れ出てくる「人柄」なのだから、それは決して「慣れ」によって失ってほしくないことである。
 いずれは野球界でも指導者的立場になるべき人物だと思うゆえ、多くの人に好感を抱かせたラジオ・パーソナリティも、あくまでも付随的な「慣れない」仕事として、あくまでも本業であるプロ野球投手として、例え突出した生涯成績など残さなくとも、自分自身のイメージする正直な生き方を前面に出した、「硬派な」投手として長く活躍してほしいと願うのみである。


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