(東京都目黒区・世田谷区ノンステップバスレポート)
黒-02の起終点のひとつである「二子玉川園」は、東急新玉川-田園都市線の二子玉川園駅徒歩2分のロータリーだ。多摩川にほど近い場所に位置しており、目黒駅前とはうってかわったのどかさが漂っている。
97年7月2日、東急バスの目玉路線である黒-01(目黒駅前─大岡山小学校)および黒-02(目黒駅前─二子玉川園)の2系統のバスに、ノンステップバスの本格導入が開始された。今回の導入は14台で、14台全車両が配車されたのは翌週7月8日のことだが、11月にはさらに7台を導入し、今年度、計21台もの大量導入が行われることになっている。21台が全部そろうと、この2路線の約3分の2がノンステップとなる。実際は、ダイヤの組み方で、ノンステップの割合はもっと大きくなり、8月現在でも、車両数的には約半数だが、実際の路線運行の台数は3分の2を超えていることもある。これが11月になれば、これらの系統のほとんどすべてがノンステップで走る時間帯も有り得ることになる。
旭川に続く本格導入としても画期的だが、特に黒-01のほうは、ラッシュ時には5〜7分間隔でがんがん走る主要路線であり、東急バスの「ドル箱」路線である。これらの路線は、目黒営業所の管轄だが、目黒営業所ではバスロケーションシステムなどの導入も早期から進めてきており(いわゆる「109」バス)、今回は、その古くなった「109」バスの大量更新の時期にちょうど国産ノンステップバスの開発・販売が重なったということもあって、最新の国産ノンステップバスが投入されたようだ。
目黒営業所で並んでお休みしているバスたち。中央の少し背の低いバスが今回導入されたノンステップバス。その向かって左側の方向幕とナンバープレートが外されているのが今回退役した旧車両だ。(97年7月3日)
乗降口の高さは30センチ。ニーリングをすれば23センチまで下げられるはずだが、この時はニーリングはしていなかった。これまでのツーステップタイプのバスに比べれば、高齢者などにとって乗降は格段にしやすくなってはいるものの、やはり路面から30センチというのはきつい段差だ。ニーリングの活用はもっと徹底されるべきである。