(東京・ノンステップバスレポート)
新宿西口と東京都庁とを結ぶ路線CH01系統は、以前からリフト付バス・スロープ付バスが導入され、車いす使用者への対応が進んでいたが、今年3月から新たにノンステップバスが導入されて、アクセス度もぐんとアップした。この路線には、まだ試作車とされている日産ディーゼルの車体が投入されている。車体の長さは、東京の道路事情を考慮してのことか(?)10.5mと一般バスと同じ長さだ。
ノンステップバスは、乗降口の階段がないため、お年寄りや車いすでも楽に乗り降りができる。一歩で乗り込み、一歩で降りることができる。中扉の幅も広く2人がいっぺんに乗り降りできる。日産車の中扉は、電車と同じ引き戸になった。
ノンステップバスの床の高さは30センチと、従来のツーステップバスに比べて50〜60センチ低いだけでなく、停留所につくと車体を支えている空気圧を抜いて傾くので、停留所側が最大7センチ低くなり、その結果、床の高さは23センチまで下がる。歩道の縁石の高さが15〜20センチなので、段差は数センチ。歩いてでも乗りやすい。
三菱車の場合、中扉から電動スロープを地上に直接降ろしても傾斜はほとんどなく、電動車いすでも前を向いたまま乗り降りできるほどだ。日産車には、京王バスのワンステップスロープ付バスと同じタイプである手で引き出す方式のスロープが中扉についているが、電動スロープの操作性と比べると、車いす使用者にも運転手の方々にもかなり負担がかかるタイプだ。起点・終点の停留所ならともかく、途中の停留所で他の利用者が大勢乗り降りしているときには、三菱車の電動スロープも運転席から操作できないものかと思うがどうだろうか。安全面を考慮するとエンジンを止めて中扉脇で操作することになるのだが、バスの定時運行を確保するという視点からは必要な機能ではないか。
なお、東京都交通局では、今年7月末日にも、宿74系統の三菱車をCH01系統へ移し、日産車を都内4営業所に順次配車して、走行実験を行う予定だ。
※ 8月〜11月は下記の営業所に配車
なお、12月からは新宿営業所・宿74系統に再登場の予定。