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モノクロスチール おかしな二人2

THE ODD COUPLE2

1998年アメリカ 監督ハワード・ドイッチ 出演ジャック・レモン/ウォルター・マッソー/ジョナサン・シルバーマンズ ●96分 UIP配給
1998年2月20日よりスバル座ほかにて公開予定

photo:UIP提供
ニール・サイモンの舞台劇を映画化した『おかしな二人』の30年ぶりの続編で、今回もサイモンが脚本と製作を担当。子供同士が結婚することになり、ロサンゼルスへやって来たオスカー(マッソー)とフィリックス(レモン)。だが、道に迷ったあげく車を失う事故にあい、珍道中を繰り広げることになる。
SHIMIZU★★ずぼらなOSCARと潔癖症のFELIX、おなじみマッソーとレモン・コンビの発端になった68年作品から約30年ぶりのパート2。今回はふたりの子供同士が結婚することになり二人が一緒に結婚式場まで旅をするはめになるロードムービー。1作目を踏襲した性癖ギャップのおかしさ、1作目の双子姉妹に相当するおばさんたちの登場で恋の気分も少々。演劇通YAZAKIに言わせれば、揚げ足取りのN・サイモン節は相変わらずうまいのだそうだけど、『ラブリー・オールドマン』で何度かおかしな二人を目撃していた私めにはコンビ復活の感慨もおきず、老練な大御所演技も骨董品のような感じで眺めておりました。ハイ。(98/12/22 UIP試写室)

YAZAKI★★☆神経質で几帳面なフィリックスと、何事にもズボラなオスカー。17年ぶりに再会したふたりが、子供たちの住むサンマリーノ(架空の町)をめざして珍道中を繰り広げるという、ニール・サイモン版の『大災難P.T.A』。空港に置き忘れたスーツケースをめぐって口論しているあいだに、レンタカーが崖下に転落して爆発炎上。ヒッチハイクの旅を続けることになったコンビが、何度も同じ町の警察署に逆戻りするというルーティン・ギャグは、けっこう笑える。ふたりをナンパする女のひとりがクリスティン・バランスキーだったり、脇役にブロードウェイのベテランを取り揃えてるところもYAZAKIにはうれしいポイントでした。相手の言葉尻をとらえて会話をつなげていくサイモンの話術は、やっぱりテンポがよくて好き。(98/12/22 UIP試写室)

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試写状 奥サマは魔女

UN AMOUR DE SORCIERE

1997年フランス 監督・脚本ルネ・マンゾール 出演ヴァネッサ・パラディ/ギル・ベロウズ/ジャン・レノ ●102分 シネマパリジャン配給
1999年4月よりシネマカリテにて公開予定

ヴァネッサ・パラディがシングルマザーの魔女に扮し、ギル・ベロウズ演じるアメリカ人の発明家とスリリングな恋のかけひきを演じる。パラディの祖母役にジャンヌ・モロー、彼女の息子を後継ぎにしようと狙う悪の魔王にジャン・レノ。
SHIMIZU−シンデレラ新説『エバーアフター』やグリム童話の再発見など、いまはなぜかおとぎ話ブーム。これも魔女と人間の恋を描いた現代のおとぎ話。パラディはじめフランス俳優中心なのに、全編英語のフランス映画とはちょっと奇妙。昔なら、ジャック・ドミあたりがやった企画かな。ビル・ゲイツふうの米国人の発明家青年が生け贄として狙われ、魔女が生け贄に恋をする展開。子供だまし的な世界なのだけど、妙に全員大マジで、SFXの魔術技を駆使した見せ方も結構楽しい。バスク地方のお城の生活、魅惑的なベネチアの仮面舞踏会、そして魔王J・レノとの戦いと盛りだくさん。『エバーアフター』のも出ていたJ・モローの登場もひと味。デップに捨てられた(?)子持ち役のパラディがセクシーです。(98/11/26 TCC試写室)

YAZAKI★☆魔力を持つパラディの小悪魔的な魅力で勝負というロマンチック・コメディ。「恋に落ちた魔女は、罰として愛する人の顔を記憶から消される」とか、いろんなお約束ごとが用意されているのにもかかわらず、それが話の成り行き次第でどうでもよくなっちゃうところが、笑いのツボ。『プラクティカル・マジック』にしてもそうだけど、このテの魔法モノをウェルメイドな映画にするってのは、ホントにむずかしいね。(98/11/09 ギャガ試写室)

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モノクロスチール グッバイ・モロッコ

HIDEOUS KINKY

1998年イギリス=フランス 監督ギリーズ・マッキノン 出演ケイト・ウィンスレット/サイード・タグマウイ/キャリー・ムーラン ●98分 KUZUIエンタープライズ配給
1999年4月よりシネマライズ渋谷にて公開予定

photo : ポップ・プロモーション提供
エスター・フロイトの原作を、『パパとマチルダ』のギリーズ・マッキノン監督が映画化。70年代、2人の娘を連れてモロッコへ旅立った奔放なシングル・マザーを、『タイタニック』のケイト・ウィンスレットが演じる。ウィンスレットが、助監督のジム・スリープトンと電撃結婚したことでも話題を呼んだ。
SHIMIZU★☆子連れでマラケシュに渡った母親が「スーフィー」(神秘主義者)と呼ばれるイスラムの長老に会い「幸せ」を希求するお話。母親が一見『シェルタリング・スカイ』系の東洋かぶれに思えたが、全体に'70年代のバカ・ヒッピーの臭いがプンプン。胡散臭い放浪叙情って感じがした。「ヒヤ・カム・ザ・サン」「ホワイト・ラビット」などの音楽は懐かしいが、それを聴くのが次第に気恥ずかしくなる浅薄なフィーリング映画。『タイタニック』というより、『乙女の祈り』のウィンスレットが大好きな私めとしては、彼女のおデブな裸体に嬉しいやら哀しいやら。(98/12/21 TCC試写室)

YAZAKI★★男に裏切られ、娘を連れてマラケシュにやって来たヒッピーかあさん。現地の大道芸人といっしょに彼の故郷に移住したり、「心の幸福」を求めてシークを訪ねる旅に出たり。エキセントリック路線を突っ走る東洋かぶれのイギリス女を、いまやクリスティーナ・リッチと競う肥満体型のケイト・ウィンスレットが、体当たりで演じます。原作は、「学校に行って普通の生活がしたい」と言ってかあちゃんと対立する娘の視点で書かれているそうだが、映画版はあくまでもヒロインが主体。それにしては、この女が異国の地に何を求め、何を失い、何を得たのかという話のポイントが曖昧。ただひたすら、愚か者のかあさんが、身勝手に子供の人生を振り回しているように見える。ウィンスレットが熱演すればするほど、何か薄っぺらな感じがしちゃうのね。同じモロッコを舞台にした『シェルタリング・スカイ』と比べると、ガックーンと格の差を感じます。ヒッピー気分ムンムンの70年代音楽は、妙に懐かしかったけど。(98/12/21 TCC試写室)

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試写状 ダンス・ウィズ・ミー

DANCE WITH ME

1998年アメリカ 監督ランダ・ヘインズ 出演ヴァネッサ・ウィリアムズ/チャヤン/クリス・クリストファーソン ●126分 ソニー・ピクチャーズ配給
1999年2月下旬よりシネマミラノにて公開予定

亡き母の親友を訪ね、キューバからテキサスのヒューストンにやって来たラファエル(チャヤン)。ダンス・スタジオで雑用係のバイトを始めた彼は、再起を目指すダンス教師ルビー(ウィリアムズ)に心ひかれていく。歌姫ヴァネッサ・ウィリアムズが、吹き替えなしでサルサに挑んだダンス・ムービー。
SHIMIZU★☆ダンスシーンが絶品の映画は、必ず心打つ映画。これは私めの映画の法則だけど、本作はその法則に当てはまらない失望ダンス映画。お話の筋道が2つ。ひとつはキューバから来た青年と自分の息子とは知らなかったダンスホールオーナー(クリストファーソンもイマイチ)との親子の情愛、もうひとつはその青年とダンス大会を目指す子持ちのプロダンサーとの恋。このどちらも不発で散漫。終盤のダンス大会でテクに走るヒロインがラテンダンスの「心」を吹き込む青年と踊らないのはお話の展開としては理に叶っているのかもしれないけど、情感は限りなくダウン。嫌なパートナー相手に踊るヴァネッサが、傍観する青年を見ながら目を閉じて踊るシーンはKINKYなイメージセックスみたいで、もどかしい。定番通り、ふたりが心をあわせて踊る興奮が欲しかった。ま、ラテンサルサの熱気は少々あり。(99/01/13 ソニー・ピクチャーズ試写室)

YAZAKI★☆「私がサルサにハマったのは、『潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ』のロケ中、監督のランダ・ヘインズに影響されたからよ」と、サンドラ・ブロックが言っていたので、ヘインズ監督のダンス映画にはけっこう期待を持っていたのだ。が、ウムム、どうも今回の彼女は素材への思い入れが強すぎて、料理しきれなかったという感じだね。とにかく話が詰め込みすぎ。主人公のキューバ青年と、彼の父親候補のクリス・クリストファーソン。キューバ青年に心ひかれ、ダンスの楽しさを教えられるヴァネッサ・ウィリアムズ。このふたりは、ともに人生の岐路に立たされているという設定ながら、キャラクター描写が甘く、それぞれの気持ちがまるで伝わって来ない。クリストファーソンが、キューバ青年を息子じゃないと否定する気持ちもわからなければ、あとから息子だと肯定する気持ちもわからない。せっかく音楽にのって踊る楽しさにめざめたヴァネッサが、型通りの勝利を狙って、大嫌いなパートナーとコンテストに出る展開も釈然としない。これは多分、踊りのシーンを多く入れるため、ドラマ部分を相当編集でカットしたからだと思うんだけど、ならば最初から、クリストファーソンが葛藤するエピソードなんか切ってしまえばよかったのにと思うぞ。ダンスの見せ場は、コンテストの決勝シーン。ここに何のカタルシスもないのも、拍子抜け。(98/12/14 ソニー・ピクチャーズ試写室)

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モノクロスチール トップレス

TOPLESS

1997年ニュージーランド 監督・脚本ハリー・シンクレア 出演ダニエル・コーマック/イアン・ヒューズ/ジョエル・トベック ●90分 巴里映画配給
1999年2月下旬よりシネヴィヴァン六本木にて公開予定

photo : 巴里映画提供
ニュージーランド・フィルム・アワードで8部門を受賞した青春群像劇。妊娠中絶手術の日を1週間間違えたため、成り行きで出産することになったヒロイン(コーマック)と、彼女の友人たちが繰り広げる恋愛模様をユーモラスに描く。
SHIMIZU−冒頭は海辺の情景。「『ピアノ・レッスン』を撮影したビーチはどこ?」とドイツ人の男がふたりの女のこに訊く図。その男が彼女たちの友人が書いた脚本を海辺でみつけ映画化したのが事の発端。オフビートな雰囲気が、結構買いのニュージーランド映画。プラトニック、打算、セックスと3パターンの亭主候補が回りにいる妊娠中のヒロイン、アボリジニーの青年と結婚した女などが縦横にからまる「フレンズ」グラフィティ。精神的にアブナイ脚本家志願の青年はW・アレンの影響か。彼が書いて脚本をもとにした、「オッパイ」もろだしの女性たちがいっぱいの劇中映画には笑った。途中、中だれも激しいけれど、最後は彼女の出産(ヒロイン役の女優は本当に妊娠したままでの演技!)で大団円。オセアニア系映画が好きなSHIMIZUとしては、不満もあるけど楽しめました。(99/01/14 ビデオ)

YAZAKI★★4分間の連続ミニドラマが元になった映画なのだそう。そう言われると、なるほどなと思えるソープのり。仕事も恋愛もアバウトで、妊娠中絶の日も忘れるほどズボラなヒロインをはじめ、モラトリアムな若者たちの生態を映し出したドラマは、ひと昔前に流行したバブリーなX世代映画の雰囲気だ。それはそれで楽しいけど、核になるものがないので、映画が右から左に流れていっちゃう印象。父親志願の男に「愛している」と言ったヒロインが、「私、さっきとんでもないことしちゃったのよ。彼に“愛している”ってウソついちゃったの」と友達に電話をするシーンとか、現実にもありがちなディテールの面白さを楽しむべき映画という感じ。(98/09/25 ユニジャパン試写室)

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