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試写状 知らなすぎた男

THE MAN WHO KNEW TOO LITTLE

1998年アメリカ 監督ジョン・アミエル 出演ビル・マーレー/ピーター・ギャラガー/ジョアン・ウェイリー/アルフレッド・モリーナ ●94分 ワーナー・ブラザース映画配給
1998年11月よりシネマカリテにて公開予定

弟を訪ねてロンドンへやって来たウォレス(マーレー)は、芝居の本場で演劇体験ゲームに参加。だが、ホンモノの殺し屋に渡されるはずの指令を受け、それがゲームとカン違いしたまま暗殺テロ事件に巻き込まれていく。『コピーキャット』のジョン・アミエル監督によるコメディ。
SHIMIZU★★すべてが「芝居」と信じ込みスパイになりきった間抜けな米国人が、実際のスパイ戦に巻き込まれる。『ゲーム』の逆パターンの設定は面白い。本物の死体を見ても、完璧な演技だ、と感心するとか。マレーのおとぼけ演技はそれなりにおかしい。でも、セリフまわしなど小技の効いた英国調のコメディ・センスを感知しないと、なかなか入り込めない笑い。拷問専門の博士の存在など面白いキャラもあるが、『オースティン・パワーズ』みたいなおバカなキャラがいないのが苦しい。(98/06/29 ワーナー・ブラザース映画試写室)

YAZAKI★★Mの文字が弾んでWになったりする、オープニングのタイトルがソウル・バスふうでカワイイ。全体に、ブレーク・エドワーズが『ゲーム』を料理するとこうなります、という感じの映画で、エドワーズが嫌いじゃないYAZAKIはけっこう楽しめました。元バル・キルマー夫人のジョアン・ウェイリーが国防相の愛人役を演じる設定は、『スキャンダル』のパロディみたいだしね。スパイ同士の隠語を使った会話がさらなるカン違いを呼ぶという言葉遊びのギャグが笑わせます。(98/09/03 ワーナー・ブラザース映画試写室)

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試写状 TOKYO EYES

TOKYO EYES

1998年日本=フランス 監督ジャン=ピエール・リモザン 出演武田真治/吉川ひなの/杉本哲太 ●98分 ユーロスペース配給
1998年10月中旬よりシネスイッチ銀座にて公開予定

東京を舞台に日本人だけで撮った、フランスのジャン=ピエール・リモザン監督の日本語の外国映画。街中で拳銃を使い、人を脅してヴァーチャル・リアリティ的な行動を楽しむ、「やぶにらみ」とあだなされる愉快犯(武田真治)と、刑事の兄をもつ16歳の少女Hinano(吉川ひなの)との関係を描く。'90年代の『勝手にしやがれ』とも評された都会派ドラマ。共演に杉本哲太。
SHIMIZU★★電車のなかとか、溜池あたりの裏街の情景とか、エキゾチズムじゃない東京が映像化されていて、日本に対する「誤解」がないというのが第一印象。でも、日本人を操るフランス人の人形師の存在はちゃんと感じる映画ね。疑似的な「殺人」行動をする「やぶにらみ」なる愉快犯と彼と出会った少女の関係を描くタッチは実にクール。確かに無駄がないスタイリッシュな映画だと思うが、僕には最後まで、それがどうしたという感じ。ひなのちゃんが全然物怖じせず、彼女の独自の華やいだ少女の世界を炸裂させていたことに、えらく感心。タケシのきばる演技はこの映画のおまけか。(98/07/31 メディアボックス試写室)

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試写状 ネネットとボニ

NENETTE ET BONI

1996年フランス 監督クレール・ドゥニ 出演グレゴワール・コラン/アリス・ウーリ/ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ/ヴィンセント・ギャロ ●103分 キネティック配給
1998年11月よりシネマスクエアとうきゅう、シネ・ヌーヴォにて公開予定

仲間とピザ屋台の商売をしながら孤独に暮らす青年(コワン)が、仲違いしていた妹(ウリ)の出産をきっかけに、自分をみつめなおし成長を遂げる過程を描いた青春映画。主人公が憧れるパン屋の女房にヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、その夫に『気まぐれな狂気』のヴィンセント・ギャロ。
SHIMIZU★★妊娠した体で妹がころがり込んできて、兄の心が揺れ動く。ちょっと近親相姦的な想いを抱えた兄の性的な妄想が、この映画のポイント。パン屋の女将さん(この女優がすごい肉感的で存在感抜群!)が出てくる性夢やら、オナニー中の彼の体に接写したカメラの構図など、女流監督の感性全開であります。僕は唐突に父親を殺すとか、散漫な展開に少々お手上げ。兄役のコラン君に会見したけど、すごく素直で感じのいい青年だったよ。共演した素顔のV・ギャロについて「クレージーな人」。なんとなく納得した。(98/08/24 TCC試写室)

YAZAKI★★『ビフォア・ザ・レイン』のコワン君が、性欲をモンモンともて余す男の子をキュートに演じてます。とくに、ピザの生地を、パン屋の女房(『おせっかいな天使』の肉感派テデスキ)に見立ててこねくりまわすシーンが最高。ただ、パン屋の女房とコワン君のオヤジが愛人関係にあるらしき設定やら、オヤジが脅迫された挙げ句殺されるエピソードやら、フランス映画らしいひとりよがりな部分も多々あり。そういうところに、むりやり社会派のノリを盛り込もうとしている感じがうっとおしかった。(98/08/26 TCC試写室)

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試写状 フラワーズ・オブ・シャンハイ

FLOWERS OF SHANGHAI

1998年台湾=日本 監督ホウ・シャオシェン 出演トニー・レオン/羽田美智子/ミシェル・リー ●121分 松竹富士配給
1998年10月17日より東劇ほか松竹洋画系にて公開予定

ハン・チーユンの「上海花」を、『悲情城市』のホウ・シャオシェン監督が映画化。19世紀末の上海の遊郭を舞台に、男と女の愛憎模様が綴られる。
YAZAKI★☆前作の『憂鬱な楽園』から、もはや私にはワケわかんない世界に突入しちゃったシャオシェン監督。いや、「羽田美智子を国際女優にするべく作られた奥山の落しダネ映画」ってところは、よくわかるんですけどね。その羽田とトニー・レオンを中心に、ホンキと遊びの境界線を行き来する遊女と客の関係が、全編室内劇の趣向でダラダラと描かれる。水タバコのイキな飲み方だけが勉強になりましたという、印象のきわめて薄い映画であります。(98/09/08 松竹第一試写室)

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UIP提供白黒スチール
PHOTO by UIP
北京のふたり

RED CORNER

1997年アメリカ 監督ジョン・アブネット 脚本ロバート・キング 出演リチャード・ギア/バイ・リン/ブラッドリー・ホイットフォード ●123分 UIP配給
1998年10月3日より恵比寿ガーデンシネマにて公開予定

ビジネス交渉のため訪れた北京で、モデル殺しの濡れ衣を着せられたアメリカ人弁護士ジャック(ギア)。有罪を認めるか、死刑か。二者択一を迫られた彼の運命は、法廷弁護人(リン)に委ねられる……。法廷サスペンスに、異文化を乗り越えて心かよわせる男女の愛を絡めたドラマ。
YAZAKI★★ラマ教信者として中国の理不尽な政策を攻撃し続けてきたリチャード・ギアが、「かの国でエッチするとこうなります」という手本(!?)を見せてくれます。事件のからくり自体は底の浅い感じがするけれど、真実を求める過程で心かよわせていくギアとバイ・リンが、互いに相手を救おうとして自己犠牲の行動に出るという、メロドラマ的な展開は悪くない感じ。(98/06/19 UIP試写室)

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