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トイ・ストーリー2TOY STORY 2 1999年アメリカ 監督ジョン・ラアセター 声の出演トム・ハンクス/ティム・アレン/ジョーン・キューザック//ケルシー・グラマー ●92分 ブエナビスタ配給 2000年3月11日より日劇プラザほか東宝洋画系にて公開予定 ガレージ・セールにまぎれこんだことから、悪徳コレクターに拾われ、あわや東京の博物館に売られそうになるウッディ。バズたちは、彼の救出に向うが……。カウボーイ人形ウッディのルーツが明かされるシリーズ第2作。 ●オフィシャル・サイト● http://www.disney.co.jp |
STORY持ち主のアンディと一緒に、カウボーイ・キャンプへ行くのを楽しみにしていたウッディ(声ハンクス)。ところが片腕にほころびができたことから、置いてけぼりをくらう。そんなとき、アンディのママがガーレジ・セールを開き、声のでなくなったペンギン人形のウィージーが売りに出されてしまった。ウッディは、ウィージーを救出しようとセール会場に向うが、そこで売り物の山に紛れ込み、オモチャ屋を営む悪徳コレクターに目をつけられて、誘拐されてしまう。親友の危機に立ち上がったのは、スペース人形のバズ(声アレン)たち。救出チームを結成した彼らは、TVのCMで見た地図を頼りに、一路オモチャ屋をめざす。 いっぽう、オモチャ屋の自宅で、カウ・ガール人形のジェシー(声キューザック)や愛馬ブルズアイと出会ったウッディは、自分が、かつてTV番組が作られたほどの人気者だったことを教えられる。いまのウッディは、とんでもない価値のあるお宝人形だったのだ! やがて、バズたち救出チームと再会したウッディは、ジェシーたちと一緒に東京の博物館へ行くか、それともアンディのもとへ戻るかの選択を迫られることになる。 |
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SHIMIZU ★★★(00/01/28 ブエナビスタ試写室) 5歳の息子ユースケが首を長くしてまっている、人気CGアニメのパート2です。前作ではバズやウディが「自分って何者?」とオモチャの領域を超えて、存在理由を問う「哲学的な思索」に、大人も十分に楽しめるアニメを実感しました。パート2はどうか。今回もそのストーリーテリングのコアの部分に感心すること、暫し。相変わらず「暴君」のご主人様アンディがウディを連れてお出かけ。が、アンディ君はウディの腕を無理に引っ張り、断絶寸前のほころびを作り、これじゃだめだ、ととっととウディを置き去りにして出かけてしまいます。こんなにご主人を思っているのに、見捨てるなんて。オモチャの悲哀ヒシヒシ。さて、ことは庭先での「yard sale」にオモチャのウィージーが出されたこと。正義感の強いウディがアンディの「犬」(この犬の表情が面白い)にまたがり、庭先に降り、ウィージーを救出。が、そこにオモチャのレアものに目のない、ワルのオモチャ屋オーナーが通りかかり、レアもののウディをかっさらう。物語は誘拐されたウディを、残された宇宙戦士バズやポテトヘッドらおなじみの面々が救出に向かう展開です。 面白いのは、ウディには「一家」がいたこと。オモチャ屋のおおやじが自宅に彼の仲間を飼っていて、カウガールのエミリー、ヒゲのおやじ、そして愛馬、とカントリーのりのファミリーがワンセット。なかでもウディは一番の人気もので彼が欠けていては「一家」の価値は半減。ここでウディの輝かしい過去がひもとかれる。その昔(といっても'50年代のgood old days)、ウディはTVで番組を持っていた超人気アイドルだった。彼はタイムやライフの表紙を飾り、ビデオで、彼の往年のTV番組を見る。マリオネットのウディの雄姿。ウディは改めて自分の芸達者ぶりを再認するが、人工衛星スプートニクの出現で、子供の興味は宇宙へ向かい、番組をうち切られた。このあたり、古きよき時代へのノスタルジーがうきうきする楽しさ。 しかし、過去に浸っている場合じゃない。ウディを中心にワンセット揃ったファミリーは東京の博物館(コニシ・ミュージアムと言う)に売られる運命なのだ。ウディはファミリーに説得され心迷う。博物館で「永遠に子供たちに愛されるか」、アンディの家で「途中で捨てられるか」。この葛藤って、いまの時代の「いきがい論」の寓話にもなるんじゃないかな。「ガラスの中から子供を見る世界か」とバズに言われ、ウディは「友情」こそが大切だと感じる。見せ物になった受け身の安泰より、多少リスクが多くても生身の自分を感じられるところに身を置きたい。「子供を幸せにしてこそオモチャ」という、存在理由に誇りを持つウディやバズの志。ちょっぴり、オモチャの宿命を切なく感じさせながら、余韻はどこまでも前向きなのです。 ま、そこまで理屈っぽく考えなくても、という人には、CGアニメの妙味である各キャラの表情や動きをご堪能あれ。まず、ウディが送られたオモチャ屋の存在を確認したバズたちが広々した道路を横断する図。彼らは頭にとんがり頭の赤い駐車禁止標識を被り、横断を開始。赤い標識が動くたび、後続のクルマなどが避けよとして、路上でスピーンを起こし、次々に玉突き事故が起きるキュートなアクションシークエンス。そのオモチャ屋には有名キャラの「バービー人形」(ゲスト出演か)が踊っている。オモチャおたくにはたまらないかもね。 今回、1番の爆笑ポイントは文句なくバズ版の『スター・ウォーズ』パロディ。冒頭、フィンマー星域セクター4なる惑星。スーパーマンのごとく滑空するバズ。彼は悪の帝王ザーグと闘うのだが、ザーグはダース・ベイダーのパロディで、『スター・ウォーズ帝国の逆襲』ばりに闘ううち、「俺はおまえの父親だ」の名セリフ。バズの反応もいちいちおかしい。実はこれはゲームのなかのお話だが、終盤では悪の帝王ザーグのオモチャとバズが再び相まみえるアクションにつながる展開。前作以上に、映像がクリアーでCGの表情がさらに豊かになったような気がする。今回も子供以上に大人が楽しめると思うよ。 |
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YAZAKI ★★★(00/01/28 ブエナビスタ試写室) 『トイ・ストーリー』のシリーズには、なんとも言えない哀愁がある。それは、「オモチャは、やがて忘れられ、捨てられる運命にある」ってことを、我々が知っているから。移り気な子供は、新しいオモチャが来るとそれに夢中になってしまう。たとえそうならなくても、子供はやがて成長し、オモチャ以外のものに興味を持つようになる。持ち主にもらわれてきたときが絶頂で、あとは下り坂を転げ落ちるいっぽう。それが、オモチャの悲しき宿命なのだ。 というアイデアを根本に成り立っているところが、当シリーズのオトナっぽさの所以。多かれ少なかれ、人間はオモチャ同様のリストラ人生をたどっていくものだし、その途上では、世の中の浮き沈みや、人気のはかなさを思い知らされる場面にも遭遇する。そんな人生の側面を、ウッディやバズたち『トイ・ストーリー』のオモチャは垣間見せてくれる。これはもう、リッパな寓話。 1作目は、自分をスペース・レンジャーだと思い込んでいるバズが、「たかがオモチャ」の自覚にめざめていく物語だったけど、今度、「オレって何?」と、アイデンティティに悩める立場に置かれるのは、カウボーイ人形のウッディのほう。悪徳コレクターに誘拐された彼は、自分にもスターの栄光に包まれた時代があったと知ってビックリ。さらに、カウ・ガールのジェシーや馬のブルズアイたち「ウッディ・ファミリー」と遭遇し、自分自身が、どちらの世界(持ち主のアンディの世界か、ファミリーの世界か)に属するかで、頭を悩ませることになる。 ここでクローズアップされるのは、ロイヤリティの問題。ウッディは、持ち主のアンディに対する忠義一筋に生きてきた男。だけど、ひとたびファミリーに会ったとき、彼らにこそ忠義を尽くすべきじゃないかと、これまでの信念がグラリと揺れる。おまけに、いつ自分をポイするとも限らないアンディのもとにいることに比べれば、博物館行きが決まっているファミリーとの暮らしは、比較にならないほど安定している。家族の絆、安楽な老後。ウッディの心が揺らぐのも、無理はない。 が、このとき彼が見落としていた点がひとつ。それは、TVの人気者だったりしたのは、あくまでも総体としての「カウボーイ人形ウッディ」であり、アンディのもとで個性を開花させたいまのウッディではないこと。彼の幸せは、すべてアンディや仲間のオモチャとの生活のなかで培われてきたものであり、彼らこそがウッディにとっては真のファミリーなのだ。つまり、ウッディのアイデンティティは、どこまでも「アンディのオモチャ」であるところに存在するわけ。 それに気づいたウッディが、「アンディはオトナになるけど見守っていたい」と、ジェシーやブルズアイを連れて家に帰ることを決意するくだりは、泣かせるノリ。持ち主のエミリーに捨てられて以来、二度と「オモチャなのに生きている実感」を味わえないと思っていたジェシーが、アンディに妹がいると聞いて目を輝かせる姿なんか、もうジーンときちゃう。 かくなる感動ポイントをしっかり抑えつつ、冒険活劇の面白さもふんだんに感じさせてくれるのが、この2作目の特徴。ウッディ救出劇の最中に、1作目のバズと同じように自分をスペース・レンジャーだと信じこんでいる「偽バズ」が乱入したり、はたまた悪の帝王ザーグまでが絡んできたりと、にぎやかなことこのうえない。バズたちが、エレベーター・シャフトをエイコラのぼってウッディのもとにたどりつくところは『ダイ・ハード』か『スピード』かという感じだし、クライマックスの空港の貨物室を舞台にしたベルトコンベアー・チェイスも、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のトロッコのおっかけを思わせるほどスリリングだ。このあたりは、1作目よりはるかに進歩したCG技術が楽しめるポイントでもある。 冒頭のタイトル・バックを筆頭に、『スター・ウォーズ』『スター・トレック』『2001年宇宙の旅』『インディ・ジョーンズ』のパロディが盛り込まれたゲームの場面も、楽しさいっぱい。犬好きのYAZAKIとしては、ウッディを見ると大喜びで転げまわるアンディの飼い犬の活躍もうれしかった。今年のベスト・ドッグ賞候補に、忘れずにいれとかなくちゃ。 |