●石清水祭の行列

毎年9月15日の午前2時、山上の石清水八幡宮本殿での鳳輦三基に三座の神霊を奉遷する儀式を終えると、鳳輦は本殿を出発。500人もの神人と呼ばれるお供の列を従えて、松明と提灯の明かりを頼りに男山を下ります。
また、その日の夜、かがり火が煌々と焚かれる中、鳳輦は再び列を整え、山上へ還幸します。この行列の順番とそれぞれの意味は次の通りです。

01  御前神人(みさきじにん)
02  火長陣衆(かちょうじんしゅう)
03  火燈陣衆(かとうじんしゅう)
04  御前拂神人(みさきばらいじにん)
05  御弓神人(おゆみじにん)
06  御幡神人(みはたじにん)
07  御鉾神人(みほこじにん)
08  童子・童女(どうじ・どうじょ)
09  御正印唐櫃神人(みしょういんからひつじにん)
10  御神宝神人(ごしんぽうじにん)
11  御唐櫃神人(おんからひつじにん)
12  御幣神人(ごへいじにん)
13  神幸御幣神人(じんこうごへいじにん)
14  金銀御幣神人(きんぎんごへいじにん)
15  御獅子神人(おししじにん)
16  駒形神人(こまがたじにん)
17  御畳師神人(おたたみしじにん)
18  押神人(おしじにん)
19  八流旗神人(はちりょうきじにん)
20  真榊神人(まさかきじにん)
21  神宝楽器唐櫃神人(しんぽうがっきからひつじにん)
22  揚提灯神人(あげちょうちんじにん)
23  神宝御剣神人(しんぽうぎょけんじにん)
24  御綱曳神人(みづなひきじにん)
25  駕與丁神人(かよちょうじにん)
26  駕與丁長神人(かよちょうのおさじにん)
27  御翳神人(みさしばじにん)
28  軾神人(ひざつきじにん)
29  唐鞍神馬(からくらしんめ)
30  神楽座(かぐらざ)
31  庭燎神人(ていりょうじにん)
御前神人
01 御前神人(みさきじにん)
貞観元年(859)、宇佐八幡宮から男山に八幡神が勧請されたとき、先陣をを勤めてこの地に移り、以来石清水八幡宮神領内に住んで代々の子孫が行列の先頭を奉仕したという。侍烏帽子・裃姿の2人が錫杖を鳴らしつつ進む。

火長陣衆
02 火長陣衆(かちょうじんしゅう)
赤い高張提灯を持つ。宇佐八幡宮より道筋の案内役をした縁故によって、貞観5年の石清水放生会開始以来の神役と伝えられている。

火燈陣衆
03 火燈陣衆(かとうじんしゅう)
前陣の灯明として高張提灯を持つ。火長陣衆と同様、宇佐八幡宮より道筋の案内役をした縁故によって、貞観5年の石清水放生会開始以来の神役と伝えられている。

御前拂神人
04 御前拂神人(みさきばらいじにん)
行列の警護役で、浄衣姿で弓張提灯を持つ。


御弓神人
05 御弓神人(おゆみじにん)
応神天皇、神功皇后、ヒメ大神の三神に因んで「一の御弓」「二の御弓」「三の御弓」の三つがある。威儀の執り物として錦袋に納めた御弓を俸持する。


御幡神人
06 御幡神人(みはたじにん)
御幡の筥を俸持し、供が榊の小枝を持って近侍する。


御鉾神人
07 御鉾神人(みほこじにん)
「大御鉾」二棹、「中御鉾」三棹、「小御鉾」四棹の威儀物を捧持する。なかでも大御鉾は全長五メートルに及ぶ。


童子・童女
08 童子・童女(どうじ・どうじょ)
6人の男児と10人の女児が父兄や世話方に伴われて進む。


御正印唐櫃神人
09 御正印唐櫃神人((みしょういんからひつじにん)
開山和尚、行教律師の鋳造と伝えられる御神印を唐櫃に納め奉舁(ほうよ)する。


御神宝神人
10 御神宝神人(ごしんぽうじにん)
綿袋に包まれた大小の御神宝筥を捧持する。


御唐櫃神人
11 御唐櫃神人(おんからひつじにん)
応神天皇、神功皇后、ヒメ大神の三座の御神霊の御装束(御冠・御服など)を納めた「一の御唐櫃」「二の御唐櫃」「三の御唐櫃」が捧舁される。


御幣神人
12 御幣神人(ごへいじにん)
緑、黄、赤、白、紫の5色の大御幣を捧舁する。


神幸御幣神人
13 神幸御幣神人(じんこうごへいじにん)
応神天皇、神功皇后、ヒメ大神の三座の御神霊に因んで、ひとつに束ねられた三串の白幣を捧持する。


金銀御幣神人
14 金銀御幣神人(きんぎんごへいじにん)
直垂姿の6人が金幣三串と銀幣三串を捧持する。


御獅子神人
15 御獅子神人(おししじにん)
行列の先祓いとして御神霊を守護する神役である。御獅子に噛まれると縁起がいいという民間信仰から、沿道の一般人が頭を差し出す姿が見られる。中古には、御獅子頭領が五位袍(ごいほう=上級公家の服装)の着用を許されたというほど、権勢を誇ったと伝えられている。


駒形神人
16 駒形神人(こまがたじにん)
身体の前後に白馬の頭部と尾部の模型を結びつけた4人の稚児が勤める。天冠には日象が飾られたのが2人、月象が飾られたのが2人となっている。なお、稚児は7歳から8歳の男児に限定されている。


御畳師神人
17 御畳師神人(おたたみしじにん)
御鎮座以来、大前近く奉仕してきた「諸職」のひとつで、直垂姿でお供している。


18 押神人(おしじにん)
途絶している。


八流旗神人
19 八流旗神人(はちりゅうきじにん)
八幡大神御生誕にまつわる伝説に因み、紅白各四流の大幡(おおばん)を捧げ持つ。


真榊神人
20 真榊神人(まさかきじにん)
五色絹をつけた一対の大榊を奉舁する。


神宝楽器唐櫃神人
21 神宝楽器唐櫃神人(しんぽうがっきからひつじにん)
霊元天皇御奉納の雅楽器を納めた唐櫃を奉舁する。


揚提灯神人
22 揚提灯神人(あげちょうちんじにん)
三基の各鳳輦前の灯明として菊花御紋章入りの赤丸提灯を各四棹を持つ。それぞれは「一の揚提灯」「二の揚提灯」「三の揚提灯」と呼んでいる。


神宝御剣神人
23 神宝御剣神人(しんぽうぎょけんじにん)
「御躰(ぎょたい)の神剣」とも尊ばれている「一の御剣」「二の御剣」「三の御剣」を捧げ持った神人が各鳳輦に近侍する。


御綱曳神人
24 御綱曳神人(みつなひきじにん)
黄衣(おうえ)を着けた神人が、各鳳輦の前後に結びつけられた朱綱で参道の昇降を佐ける。


駕興丁神人
25 駕興丁神人(かよちょうじにん)
天皇行幸列の行粧に準じて鳥兜・裲襠(りょうとう)・藁沓(わらぐつ)姿の神人各十六人が奉舁する。


駕興丁長神人
26 駕興丁長神人(かよちょうのおさじにん)
特に白絹の直垂(ひたたれ)・麻綿襷(ゆうだすき)姿で、出御(しゅつぎょ)・入御(にゅうぎょ)の際には格別の奉仕をする。行列では各鳳輦に近侍する。


御翳神人
27 御翳神人(みさしばじにん)
紫紗(むらさきのしゃ)を張った大翳(尊貴なお姿を隠し奉る道具)を捧げ持ち、各鳳輦に近侍する。


28 軾神人(ひざつきじにん)
途絶した。


29 唐鞍神馬(からくらしんめ)
貞観七年以来、歴世にわたって御馬とともに奉納された唐鞍を神馬に粧って行列に加わる習わしであったが、現行は三の鳥居前の神馬舎内に神幸列を送迎している。


神楽座
30 神楽座(かぐらざ)
宇佐宮から御供してきた「八幡大前の楽人」と呼ばれる古い神人である。行列の最後尾を承り、絹屋殿前では里神楽を奉奏する。


31 庭燎神人(ていりょうじにん)
本殿橘樹前で篝火を仕え奉る。行列には加わらない。


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