スピペロン spiperone(JAN) ブチロフェノン系精神分裂病治療剤 1179i

【組成】
[散]:0.3% [錠]:1錠中0.25 mg,1 mg [ 注]:1アンプル(1 ml)中3 mg。
pH:3.0〜5.0 浸透圧比:約1
スピペロンは白色又はわずかに黄色を帯びた粉末 又は結晶性の粉末である。

【適応】
精神分裂病

【用法】
[内]:最初約1週間は1日0.45〜1.5 mg,以後漸増し1日1.5〜4.5 mg(増減) [注]:急性期症状で緊急を要する場合及び経口投与が困難な場合に1回3 mg,1日1 〜2回筋注(増減)

【作用】
(1)薬効薬理(a)ハロペリド−ルタイプの作用:ラットによる実験で抗ノルエピネ フリン作用,条件回避反応抑制作用,カタレプシ−引起し作用,眼瞼下垂作用,抗ア ポモルヒネ作用,抗トリプタミン作用,抗アンフェタミン作用などの傾向からハロ ペリド−ルタイプの薬剤に分類
(b)抗精神病薬中最も強い作用:ラットで抗精神 病薬の中では,特にカタレプシ−引起し作用,抗アポモルヒネ作用が強い。精神分 裂病にハロペリド−ルの10倍以上,クロルプロマジンの400倍の力価
(c)大量で鎮 静,少量で賦活の二面作用(経口):精神分裂病の幅広い症状に奏効
(d)作用機序: 黒質-線条体Hを始めとするドパミン作動性中枢神経のドパミン受容体遮断作用
(2 )臨床適用(a)臨床効果()経口:77施設,二重盲検試験を含む1,081症例で精神分裂 病に有用性が認められている()注射:18施設,精神分裂病に対する有効率50%(77/ 154)
(b)副作用及び臨床検査値の変動()経口:2,703例中副作用は,パ−キンソン 症候群19.87%(537例),振戦12.28%(332例),筋硬直9.02%(244例),流4.48%(121例), ジスキネジア2.11%(57例),アカシジア・タシキネジア20.24%(547例),不眠・睡眠 障害9.95%(269例),倦怠感9.14%(247例),口渇3.77%(102例),食欲不振3.33%(90例), 胃腸障害3.11%(84例)等。臨床検査値の変動としては,肝機能の異常[GPT上昇0.33 %(9例),GOT上昇0.3%(8例)]()注射:副作用は34.24%(515/1,504)に,パ−キンソン 症候群11.57%(174例),ジスキネジア4.12%(62例),アカシジア7.18%(108例),眠気1 1.24%(169例),めまい・ふらつき・立ちくらみ7.85%(118例),脱力倦怠感7.65%(11 5例),口渇6.65%(100例),便秘3.66%(55例),頻脈・眼の調節異常各2.66%(40例),食 欲不振2.46%(37例),睡眠障害2.26%(34例)等。臨床検査値の変動としては,肝機能 の異常(GOT・GPTの軽度上昇)少数

【製品・薬価】

スピロピタン散 三生-エ−ザイ 0.3%1g 75.90

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