スライムレース表紙
スライムレース
 ドラゴンクエストボードゲームの一つで、なんでもスライムレースというミニゲームが非常に流行ったらしい。しかし、わたしはドラゴンクエストをまともにやったこともないし、どんなものかはよく分からない。一応、スライムレースでググれば色々と攻略法が出てくるらしい。
 私がこのゲームを発見したのは、マンガ倉庫に来る人はあまり見ないボードゲームとかファミリーゲームの一角。人生ゲームやダーツ、キン肉マンや聖闘士星矢などに混じってひっそりと置かれていた。それも奥の方に。
 そしてパッケージを見てさらにボードの全体とちょっとした解説を読んで、これは盛り上がるゲームに違いないと確信。というのもこれは伝統的な競馬を模したギャンブルゲーム。それも胴元になって自分が勝たせたい馬(この場合はスライムか)をカードで進めながら、最終的には一番多くのチップ(あるいは点数)をたたき出したら勝ちという典型的なレース系のゲーム。ロイヤルターフ(ウィナーズ・サークル)やジョッキーのような感じ。
 メダルゲームでも競馬があるけれど、どの馬が勝つかは本当にランダム。スライムレースは自分で勝ちたいスライム(馬)を自分で進めることが出来ること。しかし、思ったようにカードが来ないこと。また他の人の思惑もあるので最後の最後まで誰が勝つのか分からない。しかし、ルールは至って簡単で5歳の子供でもその意味が分かる。
ウィナーズ・サークル
http://sgrk.blog53.fc2.com/blog-entry-850.html
ジョッキー
http://www.ps-hiroshima.com/board/jockey.htm

まずは、ルールなどの説明から
●スライムは5体でコースは5レーンでそれぞれが直線で走る(邪魔などは無し)。手札を7枚配り、自分がどのレーンのスライムに賭けるか頭の中でイメージする。
スライム初期配置
●その後、順番にチップをかけていく(3回賭けることになる)。
スライムベット
●自分の番になったら山札からカードを一枚手札に加え、手札から一枚カードを公開し、スライム一体を動かす。
スライム手札
●レーンは70マス有り、プレイヤー一人一人が手札からカード公開→スライムを動かし、1位と2位が決まった時点で一回レースは終了。
スライムゴール
●オッズに従い、1レーンから5レーンで該当するところに賭けたプレイヤーは枚数×倍率の分だけ自分の点数を進める(順位は関係なく、あくまでも二つのスライムの番号で配当)。
●誰かが50点以上になったらそのゲームは終了となる。

手札の効果などメモ
スライムカード効果
☆スライムを移動させるカードは当然格差が存在し、1コースのスライムを移動させるカードは多く、しかも移動させるマス目も多い。5レーンは当然カードは少なく、移動するマス目も少ない。しかし、順位によって進むカードもあり、例えばその時点で3位のスライムが10進むとかビリは35マス進むという逆転可能なカードも多くはいっている。
スライムカード効果2

☆さらに白熱するのが、スプリットのカードで、例えば、2位は1位の1個後ろまで詰めることが出来る。あるいは、1位は、1位と2位の距離の二倍動くことが出来るなどである。
スライムカード効果3

☆最初はチマチマしているが、後半になると結構差が開いてくるので、それをどうするのかを結構考えないといけない。また、一レースは15分程度で終わるが、せいぜい配当でも多くて10点程度、少ないと5点とか…なので、6レース以上はしないと1ゲームが終了しない。なので、わりとじっくりと遊ぶことが出来る。
 5歳程度でも遊べるが、何か賭けないと1レース=1ゲーム終了と思ってしまい、賭けていたスライムが負けたりすると集中力を失ってしまう可能性がある。お菓子程度を実際に賭けて遊ぶとそれなりに熱中する。

プレイオンノート
 8歳、7歳、5歳と私で行った。最初、オッズの高いスライムはカードが少ないこと、進む数も少ないことを説明してもやはり高得点を狙ってオッズの高いスライムばかりに賭けることが多かった。そのため、結果として誰も当たらないことで、なんでそうなるとなった。
 何回か遊んでいる内に、だんだんと仕組みが分かってきて勝ちやすいスライムに賭けるようになる。
 一レースで山札のカードはほぼ使い切るし、後半になると出せるカードが限られてくる。よって、どのタイミングで逆転できるカードを出すかが勝敗を分ける。しかし、やはり勝ちやすいスライムに賭けている人が多い場合、自分の賭けているスライムを勝たせようとするため、相対的にかなり不利になる。
 暗黙の協力で勝ちにくいスライムに賭けている人同士でのコマの進め方はわりと出来るが、同様に勝ちやすいスライム同士での共闘も可能である。
 駆け引きの例として、
  1.  プレイヤーAは1,2レーンを賭けている。
  2.  プレイヤーBは1,3と賭けている。
  3.  プレイヤーCは3.2と賭けているとする。
 1位と2位の順番は関係ないため、どのスライムを二つゴールさせるかが主眼になる。よって、AとBは1レーンをとりあえずゴールさせるかもしれない。もしくは、BとCは3レーンを先にゴールさせるかもしれない。あるいは、AとCは2レーンを…と思惑が絡み合って、複雑になる。しかし、カードの出し具合、スライムの進み具合からだいたいレースの枠組みが出来上がる。
 システムは至って簡単だが、スライムのかわいらしさとかカードで一歩一歩進めるのんびり感とか駆け引きの楽しさとか。良くできていると思う。
2011.3.20

目次