プロペリシアジン propericiazine(JAN) フェノチアジン系神経安定剤 1172

【組成】

［散］：1% ［細］・［顆］：10% ［錠］：1錠 中5 mg,10 mg,25 mg ［液］：1%
プロペリシアジン(ペリシアジンpericiazine(INN))は黄色の結晶性の粉末又は粒で,においはないか,又はわずかに特異なにおいがある。

【適応】
精神分裂病

【用法】
1日10〜60 mg分服(増減)


【作用】

(1)薬効薬理：( )内は対照薬クロルプロマジンの値
(a)抗ドパミン作用()アンフェタミンによる運動亢進の抑制(ED50 mg/kg)マウス：経口=0.98(3.84)()アポモルヒネによるよじ登り行動の抑制(ED50 mg/kg)マウス：経口=1.78(1.97)()アモルヒネによる嘔吐の抑制(ED50 mg/kg)イヌ：経口=0.72(3.27)()ドパミン受容体(D2)への親和性(Ki nM)ラット：線条体=1.35(8.57)
(b)抗ノルエピネフリン作用()ノルエピネフリンによる致死への拮抗(ED50 mg/kg)マウス：経口=5.3(5.67)()ノルエピネフリン受容体(α1)への親和性(Ki nM)ラット：脳皮質=3.6(7.92)
(c)自発運動抑制作用(ED50 mg/kg)マウス：経口=1.36(4.39)
(d)抗セロトニン作用()トリプタミンによる首振り運動の抑制(ED50 mg/kg)マウス：経口=1.6(2)()セロトニン受容体(S2)への親和性(Ki nM)ラット：脳皮質=4.1(22)
(e)条件反射抑制作用：(ED50 mg/kg)ラット：経口=22.5(15.09)
(2)臨床適用：副作用(582例中)
(a)自律神経系：口渇13.9%(81例),鼻閉9.3%(54例),血圧低下4%(23例),立ちくらみ・めまい・起立性低血圧3.4%(20例),食欲不振3.3%(19例),便秘2.2%(13例),悪心・嘔吐2.1%(12例),視力調節障害・複視・かすみ目1.9%(11例),下痢1%(6例),心高進0.9%(5例),発汗0.2%(1例)
(b)中枢神経系：倦怠感11.7%(68例),不眠9.5%(55例),眠気・傾眠8.8%(51例),不安・焦燥・不穏・苦悶6.5%(38例),歩行失調・身体不安定感1.7%(10例),頭重・頭痛0.9%(5例),胸部圧迫感・胸内苦悶,浮遊感各0.3%(2例),感情高揚・離人症状・pj・好・けいれん各0.2%(1例)
(c)錐体外路系：振戦13.1%(76例),パ−キンソニスム4.3%(25例),構音障害2.2%(13例),アカシジア1.2%(7例),ジスキネジア・流各1%(6例)
(d)皮膚その他：薬疹・掻痒感・浮腫0.5%(3例),知覚異常・手足のしびれ感・蟻走感0.3%(2例),口内炎・関節痛・抗利尿ホルモン不適合分泌症候群各0.2%(1例)

【製品・薬価】

アパミン顆粒 吉富 10%1g 75.00
アパミン錠25mg 吉富 25mg1錠 20.30
イリヤキン錠10 ファルマ− 10mg1錠 10.10
ニュ−レプチル液 塩野義 1%1ml 19.80
プロペチル錠25mg メクト 25mg1錠 20.30