プロクロルペラジン prochlorperazine(JAN) 神経安定剤 1172

【組成】

[散]:1%相当のマレイン酸塩 [錠]:1錠中5 mg相当のマレイン酸 塩 [注]:1アンプル(1 ml)中5 mg相当のメシル酸塩。pH:5.0〜6.0 浸透圧比:約1
マレイン酸プロクロルペラジンprochlorperazine maleate(JP)は白色〜淡黄色の粉末で,においはなく,味はわずかに苦い。

【適応】
術前・術後等の悪心・嘔吐,(内服)精神分裂病

【用法】
[内]:プロクロルペラジンとして1日5〜20 mg,精神分裂病には1日15〜45 mg,分服(増減)。小児には1回2.5 mg 1日1〜3回,特に体重15 kg以下の小児では1日7.5 mgを超えないように注意する。生後6カ月未満の乳児への使用は避けることが望ましい [注]:1日1回5 mg(増減),小児0.1 mg/kgを筋注。生後6カ月未満の乳児への使用は避けることが望ましい


【作用】

(1)薬効薬理:ED50(mg/kg),Ki(nM)値。( )内は対照薬クロルプロマジンのもの
(a)抗ドパミン作用()アンフェタミンによる運動亢進の抑制(ED50)マウス:経口=2.08(3.84)()アポモルヒネによるよじ登り行動の抑制(ED50)マウス:経口=1.55(1.97)()アポモルヒネによる嘔吐の抑制(ED50)イヌ:経口=1.96(3.27)()ドパミン受容体(D2)への親和性(Ki)ラット線条体=1.93(8.57)
(b)抗ノルエピネフリン作用()ノルエピネフリンによる致死への拮抗(ED50)マウス:経口=56.72(5.67)()ノルエピネフリン受容体(α1)への親和性(Ki)ラット脳皮質=42(7.92)
(c)自発運動抑制作用(ED50)マウス:経口=4.39(4.39)
(d)抗セロトニン作用()トリプタミンによる首振り運動の抑制(ED50)マウス:経口=7.08(2)()セロトニン受容体(S2)への親和性(Ki)ラット脳皮質=30(22)
(e)条件反射抑制(ED50)ラット:経口=9.5(15.09)
(2)非臨床試験(a)毒性LD50(mg/kg)マウス:経口=800,皮下=400,静注=90(b)一般薬理:抗コリン作用。EC50(g/ml),Ki(nM)値を示す。( )内は対照薬クロルプロマジンのもの()アセチルコリンによる摘出回腸の収縮の抑制(EC50)モルモット=3.84×10-6(0.95×10-6)()アセチルコリン受容体への親和性(Ki)ラット脳皮質=387(81) (塩野義による) ロ−ヌ・プ−ラン(フランス)開発
【製品・薬価】
ニブロミンA散 マルコ 1%1g 14.40
ノバミン散 塩野義 1%1g 14.40
パソトミン100倍散 吉富 1%1g 14.40

目次