ペルラピン perlapine(JAN) ジベンズアゼピン系持続性睡眠剤 1129i

【組成】
[錠]:1錠中2.5 mg
ペルラピンは白色〜帯 黄白色の結晶又は結晶性の粉末で, におい及び味はない。

【適応】
神経症性及び器質性不眠症,老人性不眠症

【用法】
1回2.5〜5 mg就寝前(増減)

【作用】
(1)薬効薬理(a)睡眠作用()2.5 mg又は5 mgを健康成人(10例)に投与した脳波測定 試験で,プラセボ投与時に比べ全睡眠時間が延長,入眠及び徐波睡眠相の占める割 合が増え,夜間覚せいが減少()バルビツ−ルによる睡眠を増強(マウス)
(b)作用機 序:上行性網様体賦活系並びに視床下部-中脳網様体への賦活強化系の抑制と考 えられる(ネコ)。網様体賦活系抑制作用が主であるバルビツ−ル酸誘導体とは異 なり,かなり大量を投与しても麻酔作用を示さない(サル)。視床下部及び辺縁系 に作用点を持つベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤(エスタゾラム,ニトラゼパム) とも性格を異にする(ネコ)
(2)臨床適用
(a)臨床効果(1回2.5〜5 mg大部分7日以内。 睡眠障害に対するやや有効以上の有効率):心因性73%(138/189),精神病性73.5% (86/117),習慣性82.6%(90/109),身体症状性73.5%(61/83),老人性84.1%(53/63), アルコ−ル中毒・薬物n癖76.9%(10/13),合計76.3%(438/574)
(b)副作用及び臨床 検査値の変動:32.19%(925/2,874)に,眠気,ふらつき,頭痛・頭重,倦怠感等の精 神神経症状821例,口渇,悪心・嘔吐,食欲不振等の消化器症状57例,GOT・GPT上昇3 例,発疹,掻痒感等の過敏症状2例等
(3)非臨床試験(a)毒性LD50(mg/kg)マウス:経 口=♂270♀280,ラット:経口=♂660♀720
(b)生殖試験・薬物依存性試験:異常は 認められていない
(c)吸収・分布・排泄:ラットに3H-標識体2 mg/kgを経口投与 後,消化管から速やかに吸収,血中濃度は1〜2時間で最高値,投与後約8時間ほぼ一 定値,その後徐々に低下。体内分布は,特に肝,腎,胃腸に高く,脳へも投与30分後 に認められ,1〜2時間で最高,8時間後までかなりの濃度が持続。主として胆汁中 に排ほとんど再吸収されずに糞便中排泄されると考えられた(48時間までに糞中 へ53%,尿中へ25%排。排泄動物種により異なり,例えばイヌでは主に尿中へ,投与 後48時間までに約80%排泄。糞便中へは尿中の約1/3)
【製品・薬価】
ヒプノジン2.5mg錠 武田 2.5mg1錠 25.70

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