オキシペルチン oxypertine(JAN) 精神分裂病治療剤 1179i

【組成】
[散]:10% [錠]:1錠中20 mg,40 mg
オキシペルチンは白色〜 淡黄色の粉末で,においはない。クロロホルムに極めて溶けやすく,氷酢酸又はアセトンに溶けやすく,メタノ−ル,エタノ−ル又は酢酸エチルにやや溶けやすく,エ−テルにやや溶けにくく,水にほとんど溶けない。光によって徐々に着色する。融点:138 〜142°

【適応】
精神分裂病

【用法】
最初1回20 mgを1日2〜3回,漸増し1回40〜80 mgを1日2〜3回,場合により1回100mgを1日3回(増減)

【作用】
(1)薬効薬理(経口投与):行動薬理試験を含む薬理学的検索では,クロルプロマジンと作用スペクトラムが類似。脳内アミンには,従来からノルエピネフリン含量 低下が報告されていたが,近年,ドパミンに対するレセプタ遮断ないし枯渇作用が 明らかになった
(a)自発性運動抑制作用:マウスでクロルプロマジンの8倍
(b)条件回避反応抑制作用:ラットで50%有効量7.6 mg/kg,クロルプロマジンと同程度
(c)静穏・馴化作用,カタレプシ−引起し作用:サルでクロルプロマジンの2倍の静穏・馴化作用。カタレプシ−引起し作用はクロルプロマジンの4倍
(3)臨床適用(a)臨床効果:17施設で改善率29%(57/230),軽度改善以上58%(134/230)。特に自発性減 退,感情鈍麻等の情動表出障害を改善し,疎通性,対人接触,感情表出を高める。治療の初期に一過性に興奮,衝動行為,不安,焦燥,多幸等の随伴症状がみられること があるが,これは症状の悪化ではなく,むしろ,情動表出障害の改善へのゆさぶりで,賦活効果の現れと考えられる。3施設で総計79例,2種の二重盲検比較試験で有 用性が認められている
(b)副作用及び臨床検査値の変動:1,761例中,副作用は不眠13.3%(234件),錐体外路症状[手指振戦11.6%(204件),アカシジア5.6%(99件),筋 強剛3.1%(54件)],焦燥・不安3%(53件),低血圧3.2%(57件),食欲不振3.1%(55件),倦怠感3.3%(58件)等。臨床検査値の変動は肝機能検査値の異常[GOT,GPTの上昇等 3.7%(66件)],白血球数の異常0.5%(8件)等。これらは他の抗精神病剤に共通のもの

【製品・薬価】
ホ−リット散 第一製薬 10%1g 87.00

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