オキサゾラム oxazolam(JP) ベンゾジアゼピン系マイナ−トランキライザ− 1124

【組成】
[散]・[細]:1 0% [錠]:1錠中5 mg,10 mg,20 mg [カ]:1カプセル中10 mg
オキサゾラムは白色の結晶又は結晶性の粉末で,におい及び味はない。氷酢酸に溶けやすく,ジオキサン又はジクロルメタンにやや溶けやすく,エタノ−ル又はエ−テルに溶けにくく,水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。光によって 徐々に着色する。融点:約187°(分解)

【適応】
(1)神経症における不安・緊張・抑うつ・睡眠障害
(2)心身症(消化器疾患,循環器疾患,内分泌系疾患,自律神経失調症)における身体症候並びに不安・緊張・抑う つ
(3)麻酔前投薬

【用法】
1回10〜20 mg 1日3回,麻酔前投薬の場合1〜2 mg/kgを手術前(増減)

【作用】
(1)薬効薬理
(a)(マウス,ハムスタ−,ラット,サル)闘争反応,狂暴性,攻撃性,興奮等の実験的情動障害を抑制する作用(静穏作用・馴化作用)が明らか,一方催眠・ 筋弛緩・歩行失調などの自発性跛行動抑制作用は弱く(マウス),条件回避反応の 抑制も少ない(ラット)
(b)静穏作用はネコ,ウサギの実験から特異的に扁桃核-視床下部を含めた大脳辺縁系に作用する結果と推定されている。またヒトで意識レ ベルの変化に対して,脳の興奮水準を示す光-眼輪筋反射に及ぼす影響を検討した結果,抑制的ではなく,脳幹網様体-新皮質賦活系(意識水準)に対してほとんど影 響がない
(c)メジマイド,ペンテトラゾ−ルによる間代性けいれん(マウス,ラット),振動誘発けいれん(Elマウス)に対し抑制効果
(3)臨床適用
(a)臨床試験成績:二重盲検比較試験を含む47施設,1,548例に,主として1日30〜60 mgの1カ月 以内の投与で神経症,心身症における不安・緊張・抑うつを改善。また,動・息切れ・めまい・腹部膨満感・心窩部痛等の自律神経症状並びに神経症における睡眠 障害にも効果が認められた。主要疾患別有効率:神経症70.2%(294/419),心身症78.6%(110/140),麻酔前投薬72.9%(43/59)。また,ジアゼパム及びクロルジアゼポ キシドを対照とした二重盲検比較試験で,有用性が認められた
(b)副作用:353施設で7.5%(796/10,603)に,眠気2.9%,倦怠感・ふらふら感各0.8%等

【製品・薬価】
オキサゾラム散SV10% 進化 10%1g 61.80
セルメ−ト 沢井 10mg1錠 8.10
セレナ−ル散10% 三共 10%1g 61.80
ソラキオナ−トG 堀田 10%1g 61.80
トッカ−タ錠10mg 共和薬品 10mg1錠 8.10
ネブスン散 辰巳 10%1g 61.80
ペルサ−ル細粒 イセイ 10%1g 61.80

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