ロルメタゼパム lormetazepam(JAN) 睡眠導入剤 1124

【組成】
[錠]:1錠中1 mg
ロルメタゼパムは白色〜淡黄色の結晶 性の粉末で,におい及び味はない。クロロホルムに溶けやすく,メタノ−ル,氷酢酸,無水酢酸又はア セトンにやや溶けにくく,エタノ−ル又はエ−テルに溶けにくく,水にほとんど溶 けない。融点:198〜210°(分解)

【適応】
不眠症

【用法】
1回1〜2 mg就寝前(増減)。高齢者には1回2 mgを超えない

【作用】
(1)薬効薬理:他のベンゾジアゼピン系化合物と類似した薬理作用スペクトルを持ち,作用の強さはジアゼパム,フルラゼパムに比べ強力(マウス)
(a)睡眠増強作用:各種麻酔薬との併用で,入眠時間を短縮,睡眠時間を延長
(b)抗コンフリクト作用:ラットのGeller型コンフリクト試験で,著明な軽減作用
(c)馴化静穏作用:嗅球摘出ラット及び縫線核破壊ラットmuricideを著しく抑制
(d)動物脳波に対する作用:各種刺激による脳波覚せい反応,光誘起反応を著明に抑制,強い睡眠作用(ウサギ)
(e)作用機序:脳膜受容体標品を用いたベンゾジアゼピン受容体結合親和性試験でフルニトラゼパムと同様の高親和性を示したため,ベンゾジアゼピン 受容体との結合を介し,大脳辺縁系及び視床下部GABA作動系ニュ−ロンを増強す ると考えられる(f)臨床薬理(終夜睡眠ポリグラフィ):健常成人では,入眠促進, 中途覚せい減少,睡眠時間増加がみられ,REM睡眠及び徐波睡眠抑制はほとんどみ られない
(3)臨床適用
(a)臨床効果(比較試験を含む):内科,精神科及び麻酔科等の全臨床試験での睡眠障害に対する改善率52.2%(567/1,087),やや改善以上83.3%(906/1,087)。二重盲検比較試験 で有用性が認められた
(b)副作用:17.2%(188/1,096)に,眠気8.7%(95例),倦怠感5.6%(61例),ふらつき5.4%(59例),頭重感3.2%(35例),頭痛2.3%(25例),めまい1.4%(1 5例)等。一般臨床検査801例中,白血球数,ヘモグロビンの減少(5例),GOT,GPTの上昇(4例)等

【製品・薬価】
エバミ−ル錠1.0 日本シエ−リング 1mg1錠 31.90
ロラメット錠1.0 ワイス-山之内 1mg1錠 31.90

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