レボドパ levodopa(JP) パ−キンソニズム治療剤 1164

【組成】
[散]:98.5% [細]:9 9.5% [錠]・[錠]腸溶:1錠中200 mg [カ]:1 カプセル中200 mg,250 mg [注] :1アンプル(10 ml,20 ml),1 ml中2.5 mg。pH :2.5〜4.5 浸透圧比:約1
レボドパは白色又はわずかに灰色を帯びた白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはない。ギ酸に溶けやすく,水に溶けにくく,エタ ノ−ル又はエ−テルにほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。飽和水溶液のpHは5. 0〜6.5。融点:約275°(分解)

【適応】
パ−キンソン病,パ−キンソン症候群

【用法】
[内]:1日200〜600 mgを1〜3回に分けて食後服用,2〜3日ごとに1日200〜400 mgずつ漸増し,2〜4週後に維持量として2,000〜3,600 mg。ただしドパストンは1 日250〜750 mgを1〜3回に分けて食直後服用,その後2〜3日ごとに1日250 mgずつ 増量し,症例ごとに最適投与量を定め維持量とする(標準維持量1日1,500〜3,500 mg)(増減) 腸溶剤:1日200〜600 mg 1〜3回に分けて食直後服用,その後2〜3日ご とに1日200 mgずつ増量し,症例ごとに最適投与量を定め維持量とする(標準維持 量1日1,200〜2,800 mg)(増減) [注]:1日25〜50 mgを1〜2回に分けて,そのま まゆっくり静注又は生理食塩液若しくはブドウ糖液などに希釈して点滴静注(増 減)

【注意】
(1)一般的注意
(a)少量から開始し,観察を十分に行い,慎重に維持量まで増量する。また他剤から切り換える場合には,他剤を徐々に減量しながら本剤を増量するの が原則である
(b)閉塞隅角緑内障のおそれのある場合は,隅角検査あるいは眼圧検査を行うことが望ましい

【作用】
(1)薬効薬理
(a)γ-運動ニュ−ロンに対する作用:実験的にペントバルビタ−ル麻酔ネコを用い,尾状核,中脳網様体,大脳皮質,小脳前葉などを電気刺激すること によって引き起こされるγ-運動ニュ−ロン放電の促進を抑制
(b)薬剤その他処置に伴う無動,筋緊張亢進,振戦に対する作用:マウスのレセルピンによるせむし様 姿勢,ラットのレセルピンによる筋緊張亢進,ラットの尾状核刺激による回転運動 及びマウスのレセルピン並びにフィゾスチグミンによる無動又は寡動の症状に拮 抗。正常又は片側性脳損傷サルにα-メチル-チロシンを投与すると振戦及び緊張 が誘発されるが,本剤投与で短時間内に消失
(c)作用機序:パ−キンソン病の病態生理に重要な関連性を持つといわれるドパミンの前駆物質で,その投与により血 液脳関門を通過し脳内に取り込まれ,そこでドパミンに転換されて生理作用を発揮し,パ−キンソン病及びパ−キンソン症候群に効果

(b)副作用
()内服:(普通剤)6,901例中,悪心・嘔吐31.2%,食欲不振14.7%の 消化器症状,不随意運動6.9%,精神症状,不眠各3.4%,頭痛2.2%,口渇,めまい各2%等。 (腸溶剤)38.4%(409/1,065)に,悪心14.37%,嘔吐7.23%,食欲不振6.67%,口渇4.6%, 不随意運動3%,頭痛・頭重1.97%,幻覚1.31%,不眠1.03%,めまい0.75%等()静注:77 4例中,悪心・嘔吐4.2%,血圧低下1.2%,不随意運動,血圧上昇,食欲不振各0.8%,頭 痛・頭重感,不眠各0.7%等

【製品・薬価】
ドパストン散 三共 98.5%1g 89.70
ドパゾ−ル錠 第一製薬 200mg1錠 24.10
ドパ−ルカプセル 協和醗酵 200mg1 24.10
ラロド−パ錠 ロシュ 200mg1錠 24.10

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