フルラゼパム flurazepam(JP) ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤 1124

【組成】
[ カ]:1カプセル中10 mg,15 mg
フルラゼパムは白色〜淡黄色の結晶又は結晶性の粉末である。クロロホルムに極めて溶けやすく,メタノ−ル,エタノ−ル,無水酢酸又はエ−テルに溶けやすく,水にほとんど溶けない。融点:79〜83°

【適応】
不眠症,麻酔前投薬

【用法】
1回10〜30 mg,就寝前又は手術前(増減)

【注意】
(3)次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与する:肺性心,肺気腫,気管支喘息及び脳血管障害の急性期などで呼吸機能が高度に低下している場合(炭酸ガスナルコ−シスを起こしやすい)

【作用】
(1)薬効薬理:作用機序は扁桃核,視床下部,中脳網様体等に作用,不眠の原因となる過剰な外来刺激のインパルスを遮断し,情動活性の低下によると考えられる
(a)臨床薬理作用:健康成人での終夜ポリグラムの検討で,30 mg投与では,REM睡眠の抑制が軽く,回復夜で反跳現象が認められていない
(b)基礎薬理作用:ジアゼパム,ニトラゼパム等既存のベンゾジアゼピン系化合物と同様の薬理学的スペクトラムを持つが馴化作用,抗けいれん作用,協調運動失調作用などの中枢抑制作用がニトラゼパムより弱く,特に筋弛緩作用はニトラゼパムの約1/50(マウス)
(3)臨床適用(a)臨床効果(37施設3種の二重盲検比較試験を含む646例の有効率):不眠症66.4%(280/422),麻酔前投与66.9%(214/320)。各種の型,原因の睡眠障害に効果を示し,安定した睡眠をもたらし,覚せい時の状態は良好。二重盲検比較試験で有用性が確認された
(b)副作用及び臨床検査値の変動:副作用は3.9%(303/7,761)に,眠気,ふらつき等の精神神経症状等。臨床検査値の変動はGOT,GPTの上昇0.04%(3件)

【製品・薬価】
インスミン10 杏林 10mg1 15.90

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