エトスクシミド ethosuximide(JP) スク シミド系抗てんかん剤 1139i

【組成】
[散]:50% [カ]:1カプセル中250 mg [ シ]:5%
エトスクシミド(エトサクシミド)は白色のパラフィン状の固体又は粉末で,においはないか,又はわずか に特異なにおいがある。メタノ−ル,エタノ−ル,エ−テル又はジメチルホルムア ミドに極めて溶けやすく,水に溶けやすい。融点:約48°

【適応】

定型欠神発作(小発作),小型(運動)発作[ミオクロニ−発作,失立(無動)発作,点頭てんかん(幼児けい縮発作,BNSけいれん等)]

【用法】

1日450〜1,000 mg,2〜3回に分服,小児1日150〜600 mg,1〜3回に分服(増減)

【注意】

(1)一般的注意
(a)混合発作型では,単独投与により大発作の誘発又は増悪を招くことがある
(b)連用中は定期的に肝・腎機能,血液検査を行うことが望ましい
(2)禁忌
(a)本剤に対して過敏症の患者
(b)重篤な血液障害のある患者
(3)慎重投与
(a)肝障害,腎障害のある患者
(4)相互作用
(a)フェニトインとの併用により,フェニトインの作用が増強されることがあるので,このような場合には,減量するなど慎重に投与する
(b)カルバマゼピンとの併用により本剤の代謝が促進され,作用が減弱されることが報告されている
(5)副作用
(b)Stevens-Johnson Syndrome:まれにStevens-Johnson Syndrome(皮膚粘膜眼症候群)が現れることがあるので,観察を十分に行い,このような症状が現れた場合には中止す る
(c)SLE様症状:まれにSLE様症状(発熱,紅斑,筋肉痛,関節炎,関節痛,リンパ節腫脹,胸部痛等)が現れることがあるので,観察を十分に行い,このような症状が現 れた場合には中止する
(d)血液:ときに白血球減少,好酸球増多,またまれに再生不良性貧血,汎血球減少,顆粒球減少等が現れることがあるので,このような場合 には,減量するなど適切な処置を行う
(e)精神神経系:ときに眠気,,頭痛,妄想,運動失調,注意力・集中力・反射運動能力等の低下,抑うつ,幻覚,夜驚,焦燥多動,攻 撃性,多幸感,疲労感等が現れることがある

【作用】

(1)薬効薬理
(a)抗けいれん作用:ラットのペンテトラゾ−ル(95 mg/kg皮下)誘発間代性けいれん発作に125 mg/kg(経口)で筋けいれんを完全に抑制,トリメタジオ ンの作用に類似
(b)脳波:特有の脳波(3/秒spike & wave)を呈する定型欠伸発作の脳波所見を改善
(3)臨床適用
(a)一般臨床試験成績(15施設での有効率):66.3%(161/243)[定型欠伸発作(小発作)88%(95/108),小型(運動)発作36.3%(33/91),混合小発作75%(33/44)]
(b)副作用:26%(153/588)に,血液系(白血球減少2.2%),精神神経系(頭痛3.9%,眠気1.7%),消化器系(胃腸障害3.4%,悪心・嘔吐3.2%,食欲不振3.1%),その他(発疹0.9%)等。その後の報告でSLE様症状

【製品・薬価】

エピレオプチマル散 エ−ザイ 50%1g 63.20
エメサイド 小玉 150mg1 19.10
ザロンチンシロップ 三共 5%1ml 11.60

目次