クロラゼプ酸二カリウム clorazepate dipotassium(JAN) 抗不安剤 1124

【組成】
[カ]:1カプセル中7.5 mg
クロラゼプ酸二カリ ウムは微黄色〜淡黄色の結晶 又は結晶性の粉末で,においはない。水に溶けやすく,エタノ−ルに極めて溶けに くく,エ−テル又はジクロルメタンにほとんど溶けない。氷酢酸に溶ける。水溶 液(1→100)のpHは11.5〜12.5

【適応】
神経症における不安・緊張・焦燥・抑うつ

【用法】
1日9〜30 mg,2〜4回に分服(増減)

【注意】
(5)副作用
(a)依存性:大量連用により,まれに薬物依存を生じることがある ので,観察を十分に行い,用量を超えないよう慎重に投与する。また,大量投与又 は連用中における投与量の急激な減少ないし中止により,まれにけいれん発作,と きにせん妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想等の禁断症状が現れることがあるので,中 止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行う
(b)精神神経系()精神分裂病等の精神障害者に投与すると,逆に刺激興奮,錯乱等が現れることがある()ときに眠気, めまい,ふらつき,頭痛・頭重,不眠,舌のもつれ,まれに興奮が現れることがある

【作用】
(1)薬効薬理
(a)馴化静穏作用:闘争行動(マウス),情動過多(ラット),攻撃行動(サル)等に抑制作用。サルによる作用発現量は,攻撃抑制作用0.25 mg/kg,鎮静作 用7.5 mg/kg,二つの作用発現レベルのへだたりはジアゼパムよりも大きい
(b)抗けいれん作用:電撃けいれん(マウス),ペンテトラゾ−ル誘発けいれん(マウス), 聴原性けいれん(マウス)に対しジアゼパムとほぼ同等
(c)抗うつ作用:マウスの改良DOPA試験では50%有効量1 mg/kg,ジアゼパムの4倍(d)筋弛緩作用:けん引試 験(マウス)ではジアゼパムとほぼ同等,傾斜板試験(マウス)ではジアゼパムよりも弱い
【製品・薬価】
メンドン7.5mg 大日本 7.5mg1 14.70

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