三環系抗うつ剤 1179i

【組成】
[散]:10%
[錠]:1錠中10 mg,25 mg
[注]:1バイアル(5 ml)中50 mg。
pH:4.2〜6.0 浸透圧比:約1
塩酸アミトリプチリンは無色の結晶又は白色〜微黄色の結晶性の粉末で,味は苦く,麻痺性である。水,氷酢酸又はエタノ−ルに溶けやすく,無水酢酸にやや溶けやすく,エ−テルにほとんど溶けない。水溶液(1→20)のpHは4.0〜5.0。融点:195〜198°

【適応】
[内]:精神科領域におけるうつ病・うつ状態,夜尿症
[注]:精神科領域におけるうつ病・うつ状態

【用法】
[内]:1日30〜75 mgを初期用量とし,1日150 mgまで漸増し,分服。まれに300 mgまで増量することもある。夜尿症には1日10〜30 mg就寝前。適宜減量
[注]:1日20〜120 mgを1〜数回に分け,筋注又は静注。適宜減量

【注意】
(2)禁忌
(a)緑内障のある患者(抗コリン作用があるため)
(b)三環系抗うつ剤に過敏症の患者
(c)心筋梗塞の回復初期の患者
(3)慎重投与
(c)てんかん等のけいれん性疾患又はこれらの既往歴のある患者(けいれんを起こすことがある)
(d)燥うつ病患者(燥転,自殺企画が現れることがある)
(e)脳の器質障害又は精神分裂病の素因のある患者(精神症状が増悪されることがある)
(4)相互作用
(a)モノアミン酸化酵素阻害剤との併用により,発汗,不穏,全身けいれん,異常高熱,昏睡等の症状が現れることがあるので,併用を避ける。なお,モノアミン酸化酵素阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合には,少なくとも2週間の間隔をおき,また本剤からモノアミン酸化酵素阻害剤に切り換えるときには,2〜3日間の間隔をおくことが望ましい
(c)降圧剤の作用を減弱することがあるので,併用する場合には,観察を十分に行い慎重に投与する
【作用】
(1)薬効薬理:抗うつ作用に関する詳細な作用機序は明らかではないが,脳内でノルエピネフリン及びセロトニン再取り込みを抑制,シナプス領域にこれらモノアミン量の増量による抗うつ作用
(a)レセルピン及びテトラベナジンに対する拮抗作用:マウスのレセルピンによる体温降下及びテトラベナジンによる鎮静作用を抑制
(b)ノルエピネフリン作用の増強:麻酔イヌでノルエピネフリンの昇圧反応を増強
(c)ノルエピネフリン及びセロトニンの再取り込み抑制:ラット脳でのノルエピネフリンの再取り込み及びマウス脳切片でのセロトニンの再取り込みを抑制

【製品・薬価】
アデプレス錠10mg シェリングプラウ 10mg1錠 9.00
アトリプタ−ル錠10mg 帝三 10mg1錠 9.00
アミプタノ−ル錠10 メクト 10mg1錠 9.00
アミプリン錠(10mg) 小林化工 10mg1錠 9.00
塩酸アミトリプチリン錠「ホリタ」 堀田 25mg1錠 13.30
トリプタノ−ル錠10 万有 10mg1錠 9.00
ノイプタノ−ル錠10 日医工 10mg1錠 9.00
ノ−マルン10 沢井 10mg1錠 9.00
ミケトリン散 三井 10%1g 38.60
ミタプチリン錠25 ファルマ− 25mg1錠 13.30
ラントロン錠25mg 山之内 25mg1錠 13.30

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