ブロチゾラム brotizolam(JAN) チエノトリアゾロジアゼピン系睡眠導入剤 1124

【組成】
[錠]:1錠中0.25 mg
ブロチゾラ ムは白色〜微黄色の結晶性の粉末で,においはない。氷酢酸又はジクロルメタンに溶けやすく,メタノ−ルにやや溶けにくく, エタノ−ル,アセトン又はメチルエチルケトンに溶けにくく,無水エ−テルに極め て溶けにくく,水にほとんど溶けない。融点:208〜212°

【適応】
不眠症,麻酔前投薬

【用法】
(1)不眠症:1回0.25 mg就寝前(増減)
(2)麻酔前投薬:手術前夜1回0.25 mg就寝前, 麻酔前1回0.5 mg(増減)
【注意】
(2)禁忌
(a)急性狭隅角緑内障のある患者
(b)重症筋 無力症のある患者
(3)次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与する:肺性心,肺気腫,気管支喘息及び脳血管障害の急性期 等で呼吸機能が高度に低下している場合(炭酸ガスナルコ−シスを起こしやすい)
(5)相互作用:次の医薬品との併用又はアルコ−ル摂取により作用が増強されることがあるので,このような場合には投与しないことが望ましいが,やむを得ず投与する場合に は慎重に投与する(フェノチアジン誘導体,バルビツ−ル酸誘導体等の中枢神経抑 制剤,モノアミン酸化酵素阻害剤,シメチジン)
(6)副作用(a)依存性:大量連用によりまれに薬物依存を生じることがあるので,観察を十分に行い,用量を超えない よう慎重に投与する。また,大量投与又は連用中における投与量の急激な減少な いし中止により,まれに不眠,不安等の禁断症状が現れることがあるので,中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行う
(b)精神神経系()精神分裂病等の精神障害者に投与するとまれに不穏及び興奮が現れることがある()中途覚せい時の出 来事を記憶していないことがある()せん妄,残眠感・眠気,ときにふらつき,頭重感,めまい,頭痛,気分不快,立ちくらみ,また,まれにいらいら感等が現れることが ある

【作用】
(1)薬効薬理:ジアゼパム,ニトラゼパム等既存のベンゾジアゼピン系化合物と共通した薬理活性スペクトラムを示すが,催眠,抗不安,抗けいれん作用は強く,筋弛 緩作用は比較的弱い(マウス,ラット,ネコ)
(a)催眠作用:低用量から催眠作用,睡眠延長作用(ネコ,マウス)。レム睡眠には影響を与えない(ネコ)
(b)動物脳波に対する作用:脳波は傾眠パタ−ンとなり,中脳網様体あるいは視床下部後部刺激による脳波覚せい反応も抑制(ウサギ)
(c)作用機序:中枢神経系の代表的抑制性伝達物質であるGABAを介して情動をつかさどる視床下部や大脳辺縁系を抑制(ラット),自律神経系その他の部位からの余剰刺激を遮断,催眠,鎮静,抗不安等の中枢 神経作用
(d)臨床薬理()効果発現・持続時間:健康成人に経口投与時,催眠作用は15〜30分から発現,7〜8時間で消失()終夜睡眠脳波に対する作用:健康成人に経 口投与時,脳波上入眠時間を短縮,中途覚せい時間を減少。睡眠の各段階で,徐波睡眠及びレム睡眠にほとんど影響を与えない。神経症及び精神生理学的不眠症の 患者に経口投与時,入眠を改善し,中途覚せいを減少,徐波睡眠を増加

【製品・薬価】
レンドルミン錠 日本ベ−リンガ− 0.25mg1錠 48.20

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