2012.1
共助…現代における助け合い

宗教学者からインタビューをしている。
近代医学は人間の死を捉えるが伝統社会では死をプロセスとして捉える。老い、病を通して死に近づいていく。とか支え合うことは日本は不安定な自然であり、噴火や台風など脅威がある中で生きてきたことを念頭に、取り久美子とが重要ではないかと論じている。

地域の中の共助(平野隆之)
いくつかの先進地の共助の取り組みの紹介をしている。共生型ケアとは障害とか高齢者とか別にせず、地域での集まれる場を確保しつつ、多様な人間関係の中から共に生きることを模索するコミュニティを形成するとのこと。地域の寄り合い所だけではなく、集まったところで何をするのかが重要らしい。それを共生型ケアの実践らしい。高齢者+児童納花入れのデイサービス+農園を取り入れ地域住民と交流するとか。それが地域の農縁づくり事業という地域福祉支援計画という県の行政計画になったりとか…
レポートでは、悪徳業者からの被害を防ぐために警察、弁護士、社会福祉協議会などが連携して、市民サロンの開催や教室を開いて啓発したり、情報提供の協力を得たりとする。これも地域で住民が意識して行われる共助となっている。

社会福祉法人は今日の福祉課題に応えることができるのか(堤修三)
社会福祉法人が公益性や公共性に資するという役割の元、どのようなことができるのか。これは採算の取れないとされる事業、生活困窮者などの受入などの慈善などが上げられる。共助の話題と言うよりも社会福祉法人の今後の役割について論じていた。

地域と共生・共助に取り組む共生型事業(西山裕)
北海道が厚生労働省の地域介護・福祉空間など設備交付金及び地域介護・福祉空間推進交付金を活用して、共生型事業を行う施設の整備を推進したことで急速に整備されたとのこと。その取り組みについて論じている。
パターンとして、
  1. 制度上の在宅・就労サービス事業+制度外に地域に拓かれたサロン:例、喫茶と就労支援(喫茶に障害者が就労)、
  2. 高齢者、障害者、母子世代の共生型の住まいの場:ミックス型の共生グループホーム、
  3. サロン+住まい:一階は喫茶、二階はグループホームとか。

特徴として複合型事業の展開、福祉と産業が結びついた事業運営、地域の人々と様々な場で関わりながら事業運営(アイディアを住民から出して貰うなど)となる。更には商店街とのコラボや大学生ボランティアの活用など広がることでもある。

自助・共助・公助(武川正吾)
言葉遊びの観もあるけれど、最後の方で、自助に先立って人は生きる上で共助や公助が先立って築かれる部分が大きいこと。公助そのもののがどのくらいあるのかによって共助も自助もある。福祉社会がないところでは福祉国家はない。共助が成り立つにも公助による条件整備は不可欠である。要するに、自助=共助が可能となるような公助を設計すべきだと思われる。
2014.11.4

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