1997.11
小地域における仲間づくりを進める

座談会

「ふれあい・いきいきサロン」とは
地域を拠点に、住民である当事者とボランティアとが共同で企画し、内容を決め、運営していく楽しい仲間づくりの活動をいう。対象は全て住民であり、例えば、ディサービス利用をするまでもないが、予防的なサービスが必要な高齢者、精神障害者や子育て中の親、ひとり親家庭など、それぞれの生活に共通した課題、寂しさや不安を持つ人と、ボランティアである住民が、共に地域に生活するものとしてつながりを持つ場である。形態としては、少人数(5〜10人)の参加者が歩いていける場所にあることが望ましい。

サロンのイメージ
楽しく
・その地域や参加者にマッチした楽しい場である
・福祉、医療、保健関係者も住民として参加する場である

気軽に
・参加しやすい雰囲気であり、オープンである。
・参加者の出入りは自由であることが原則である。

無理なく
・開催頻度は、月一回〜週一回など幅があっても良い
・気の進まないときは休むことがあっても良い
・会則や運営委員会については、必ずしも必要なものではなく、その場にゆるやかに人が集まりつながりを持つということが重要である。

ボランティア活動の場でもある
地域において、役に立ちたい、ボランティア活動をしてみたい、街づくりに参加したいという住民がいきいきと活動できる機会とする。しかし、当事者の一方的に援助される立場ではなく、対等の立場で、共に勧める参加者である。同様にボランティアも支える立場だけではなく、支え合う関係であることを認識する必要があり、一方的に援助する、されるという関係ではない。
「ふれあい・いきいきサロン」活動は、住民それぞれの地域における「自分の生き方づくり」でもある。

参加者の中にキーパーソンがいる
・住民である当事者やボランティアと共同して参加する場である
・住民である当事者やボランティアの中に活動のキーパーソンがいる
・専門家も住民として、対等の立場で、または後方支援に徹し、ボランティアとして参加する

メモ
どうも、社会福祉協議会の一つの試みのようなものであるようである。似たような制度がある中で、このサロンの特色は、気軽にどこでも、参加できるということであろうか。しかし、これは、一種の同好会のようなものであり、それが、いわゆる福祉的な色合いが強いというものに過ぎないような気がする。(あるいは、従来の社会福祉対象者のためのサークル)
高齢者にとっては、一種の寄り合い的な意味合いが強そうだ。病院の待合室、憩いの家、などを場所を変えただけ、ディサービスが受けれない老人、それだけ、ディサービスの敷居が高いということだろうか。
子育て中のお母さん、子育てのサークルがある程度充実している昨今、オプションとしての要素大である。
精神障害者にとっては、このような集まりがない現在、結構重要かも知れない。しかし、まわりの地域住民の理解や専門家の存在は、まだまだ、当事者にとってはストレスになりそうである。

また、専門職の立場がとても曖昧である。ボランティアとしてあるいは、地域住民の一員としてとあるが、はたして、では、なにをするのだろうか。何も期待しないのであれば、別に問題はないが、キーパーソンとして、または、立ち上げ人としての役割も大きいわけで、その目的は、ふれあいとしても、何も影響がないといえば嘘になる。安い費用で、福祉的なことを目指すのであれば、専門職として責任はないが、何かあった場合に、責任をとるのは専門職であれば、やり損である。また、社協が呼びかけた場合に、近くの専門職が参加するとは限らないし…。

なにはともあれ、あんまり盛り上がっていなさそうである。まぁ、社協の月刊福祉だからかな…


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