2.8月18日(火) オスロ

(1)ヴァイキング料理

 ノルウェイの料理といえばヴァイキング形式での料理である。ヨーロッパは去年も思ったのだけど、日本に比べて、卵と牛乳がうまい。このホテルもそうだったが、本当に美味しい。ベーシックなものが美味いのはうらやましい限りである。
 私はるな&るな母を残し、部屋に戻ったのだけど、食事中に二人は日本人の団体旅行の添乗員に会って色々と話を聞いたそうだ。それによると、兎に角国立美術館が良いということなので、そこを中心に廻ることにする。話によれば、美術館は水曜日が休みだという。
 と、それはそれとして、私としては是非その近くにある「ホットレコーズ」に是非行きたかったので、まず、ホットレコーズに行き、その後は観光ということで、話がまとまる。因みにホットレコーズはホテルから充分あるいて行ける大聖堂の近くにある。
 ホテルのフロントで乗り物が乗り放題+美術館等が1日無料になる「オスロカード」を購入する。最初に乗った乗り物でカードチェッカーに入れれば使えるようになるとのこと。
 ホテルを出て約10分程で大聖堂に出たのでホットレコーズのあるTorggataと地名案内があったのでその通りを1分ほど奥に行くと右手にヴァージン・メガの看板が見えてきた!!おお、と良く見るとその手前の店がホットレコーズだった(^^;;)。

(2)ホットレコーズの美人売り子

 確かに店は狭かった。西新宿のディスクヘルや心斎橋のディスクヘブンの1/3程度の大きさ。だけど、既に二人客がデス&ブラックメタルコーナーを見ている。私も負けじと持っていないものをA−Z順に探すが・・・持っていないものがない(;_;)・・・。ちょっとカウンターの上を見ると新譜コーナーらしきものがあり、そこで2枚のみゲットする。1枚は日本でもあったなあーと思いつつもGEHENAの新譜は先行のシングルしか持っていないので記念に購入する。
 ざっと店を見るとメタル専門店で、店奥左手にはスラッシュメタルコーナーがあったりするが、何といっても、写真を撮らなかったのが今でも悔やまれる程の美人が店子をやっていたことだった(^^;;)。Tシャツもまああったけど、興味が無いのでパス。その他のコーナーも時間的制約からパス。今から考えればもうちょいゆっくりしていたかったなあ。
Hot Recordsの店構え

 店の入り口の左にメタル系の雑誌&ファンジンが本の少しだけどあったので非常にとりにくかったんだけど、ゲットする。あまりにも取り難かったのを見かねて美女店子が手伝ってくれる程であった(^^;;)。雑誌が2冊とファンジンが2冊。雑誌の方はwebで知っていたSCREAM MAGAZINE #40と#41。ファンジンはMortiisが表紙のA5サイズの"Heathendoom Magazine" #3 (もしかして雑誌?)という本で後で見たら、ストックホルムで作られている事が判明。内容はブラックメタルを中心とした小事典という趣の本であるが英語でないので良く分からない(^^;;)。55クローネであった。
 もう一冊はA4サイズの"Warthog Magazine" #3というSatyriconのモノクロ表紙のもの。こちらはノルウェイの雑誌。メールアドレスがWarthog_Grell@hotmail.comとかかれており、英語である。もしかしたら日本でも入手できるかもしれない。45クローネであった。
 買うもの買ったしということで店を出ようとしたらるな先生が店に入ってきたので、これは!ということで、美女ねーちゃんにブラックメタルのクラブとかライブとかの情報を聞くことにする。結局判ったのはパブElmStreetが有名という点と、ライブは無いということであった。ElmStreetについてはMoonfogからの情報もあったんだけど、場所が判らなかったのでオスロ地図で場所を詳細に教えてもらう。ところで、この会話中、17歳くらいの客で来ていたメタル好き女子高生ユーロ人(ノルウェイ人ではないようだ)が話に割り込みしてきて「私は未成年だけどそのElmStreetって入れます?」と聞いていた(^^;;)。
 店の外でデジカメで写真撮影をし、るな母と合流し、VMSをチェックしようとするが店が定休日でもないので閉まっているのでCD探索は諦め、観光へと向かうことにする。
 あああ、それにしてもべっぴんやったなああーー(しつこい>俺)

(3)オスロで観光

 さて、市電を使い国立美術館まで行くと、なんと「火曜日は定休日」だった(^^;;)。騙された訳であった。なんだなんだ。と、ここでも暗い影が脳天気3人組の後ろについていたことを浮かれている3人は全く気が付いていなかったのである。
 仕方ないので近くにある歴史博物館に行き、その後王宮に行き、衛兵の交代を見物する。
 さて、次はムンク美術館へでも行こうと王宮を離れて、オスロ大学付近まで来ると学生がうじゃうじゃいる。「はてなんだろう?」と思って良く見ると、どうやら教科書を道端で売っているではないか!
オスロ大学前の写真

 るなはそこで、英語教育関連の教科書を売っている少女を捕まえて、買うための交渉に入る。なんとか値切って購入。その後、ついでだからオスロ大学にでも入ろうということにする。煙草を吸っている女子学生を捕まえて講堂を見たいんだけどどこにあるの?と聞くと彼女がいる場所が入り口だった。どうどうと中に入る。誰もいない。
 るな母によると講堂の壁絵はムンクの壁画が飾られているということなので、デジカメで取り捲る。ついでに、講堂の演壇に登り一人づつ記念撮影をする(^^;;)。
 「日本から来たGTO<グレート・ティチャー・オオバ>です」と挨拶もする(誰に?)。
 ムンク美術館には地下鉄で簡単に行けると書いてあるのだが、地下鉄の入り口が判らない。学生に方向を聞くと親切に教えてくれたが、何故かるなは信じず、るなが思う方向に歩いていると、オスロ市庁舎を越え海岸に出てしまった(^^;;)。
 結局元の道に戻り学生に教えてもらった方向に数分歩くとあっさり、駅が見つかった。やっとムンク美術館へ行ける。恥ずかしながら今回の北欧旅行が決まり、観光ガイドを読むまでムンクがノルウェイ人であることを知らなかった私である(^^;;;)。
 中央駅で電車を乗換える。電車は広いのでびっくり。ロンドンのアンダーグランドは本当に狭いし、パリのメトロもそんなに広くはない。まるでJR並みの広さである。
 目的のToyenまでは一駅であるが、列車はえらく、田舎じみた所を走っている。乗ること約5分、目的の駅に到着するが、駅のホームは丸太で組まれており、屋根無しだし、勿論駅舎もない。当たり前だけど改札なんぞもない!なんてとこだ。
 しかし、ここはどこだ!!ホームを降りると周りにはまあまあの広さの道路が一本あるだけで、建物らしきものが全く見えない。ほんまにこんなところに美術館があるのか?

 地図も見るが全く地形が異なる!一体どうなっているのだ??と、現地の中年のおじさんが歩いているので捕まえる。英語が通じるのでるな先生が話かけるが、なんと完全に間違っている事が分かった。
 本当なら、地下鉄で地下鉄のToyen駅に行かねばならないのを完全に間違えて、国鉄にのってしまい、同じ地名でありながら、全然違う場所にある国鉄Toyen駅に行ってしまったのだった(^^;;)。親切なおじさんで、結局歩いて行けない距離でもないので、途中まで案内してもらい、ようやくムンク美術館に到着した。ムンク美術館は4,5年前に日本の出光石油が出資してリニューアルを行ったと日本語で大々的に書かれいてたが、本当に奇麗な美術館であった。最も作品数が多すぎるため展示されているのはごくわずかで、数ヶ月毎に展示物が替わるという。そんなに一杯作品を残したのか!
 勿論オスロカードが使えるので無料。オスロカードを見せると"MUNCH - museet"と書かれているワッペンを貰いそれを付ければ自由に見られるが、荷物は地下のロッカー(コインを入れるが鍵返却時に戻る方式・・・歴史博物館でも同じ)に預ける必要がある。中の写真撮影については可否は不明だけど、ここでは大人しくカメラ、デジカメはロッカーにしまい、版画、絵画等を中心に飾られている美術品の鑑賞を行う。地下の方にはムンクの遺品が飾られている。また年表ものっている。ただし日本語は無し(^^;)。
 美術館の中にある喫茶店で軽く腹ごなしをして、次はどうしよう?といことで、やっぱ、ノルウェイはヴァイキングでしょう。というるな母と私の一緒の意見になり、ヴァイキング博物館に行くことにする。取り敢えず、今度は間違えずに地下鉄のToyen駅に行き、国立劇場まで行き、そこからバスに乗りヴァイキング博物館へ。ここはやはりヴァイキングメタルファンとしては必須の場所でしょう。EINHERJERのジャケットに使われていた怪獣?の正体も判明しました。

 と、近くに民族博物館があるので、そこまで歩いてい行く。既に時間は17時になっていたいたので、人は殆どいない。民族博物館は兎に角古い家を並べているだけなんだけど、やたらと広く、一瞬遭難するかと。そういえば、中には入れなかったんだけど、美術館の入り口付近に飾ってあるかなり大きな絵画がゴシックで、オールドスタイルなブラックメタルバンドのAbsurd(ドイツ)の"Facta Luquuntur"(No Colors records NC007)のアルバムジャケット等に使用されている有名なものでしたが、名前・作家等は不明(^^;)。デジカメでぱちぱち撮っていたら、女性官員に撮るな!と怒られましたが、既に撮った後でした。

 さて、17時も遥かに廻ったし、どうしようとバスを待っている間にガイドブックを見ていると、調度夜もあいているということで、ホルメンコレン・ジャンプ台に行くことにする。そこは一度国際劇場に戻りそこから地下鉄で30分以上かかるんだけど、ジャンプ台の近くにレストランもあるし、行った後そこで飯を食おうということで、地下鉄に乗る。地下鉄といっても次の駅からは直ぐに地上に上がり、そのまま北に向かってどんどん電車は登って行く。Slemdal駅で下車し、スキー場を目指す。レストランは途中にあるんだけど、その付近から見える風景は素晴らしい。一日の疲れが吹っ飛ぶ。風光明媚とは正にこのことであることを3人は実感して、ジャンプ台に。ジャンプ台が見えてきた時も感動したんだけど、ジャンプ台の上には歩いてしか上れなかったので、結局下で眺めるだけに留まる。地元の子供たち?が階段をうさぎ跳び?しているのにはびっくり・・・なんて元気な人達だろう。と、20代後半の日本人女性(仮称A子)と外人のアベックが、「エレベータは動いていないのですか?」と日本語で聞いてきたので、「動いてませんよ。上るなら階段を使うしかないようです」というとため息を吐きながらも上っていった。我々は結局飯を食おうということになりさっきのホルメンコレン・レストランへ。ここは、値段は高いは、半分セルフだわ、出てくるのは遅いし、味は日本人向きでないわ、と散々。私はエルクの肉のハンバーグのような物だったんだけど、二人は生焼けの鮭だったわけで、るな先生はあ結構気に入っていたようなんだけど、るな母は全然駄目だったようで、「1年間はシャケを食べたくない」という始末でした(^^;;)。
 時間を見て駅に行くと、仮称A子さんがいる。話によると上はとても奇麗だったとのことで、ちょっとだけ後悔する。とりあえず、今日の「観光」は、終りである。ということで、ホテルに戻る事にする。A子さん二人とは劇場前駅で別れて、国鉄でいう中央駅に近い駅で下車。今回の旅行ではまぬけな私等夫妻はブラシを忘れてきたので、コンビニ等に寄ってホテルに戻るがブラシは売っていない。
 さて、目的のパート2である、オスロのメタルファンが終結するというElmStreetに行くことにする。時間は22時頃で流石に日は落ちている。ホットレコーズのねーちゃんの情報を頼りに向かうが、中々判らない(^^;;)。ここでもコンビニに入ってブラシを探すが見つからない・・・が、なんと仮称A子さんにまた会ってしまった(^^;;)。なんとオスロは狭いんだろう。
 と、彼女も旅行者のようだったけど、我々よりも遥かに土地鑑があるらしく、親切にもかなり精度の高い情報を教えてくれた。
 ElmStreetの近くにはKaraokeと書かれた、バーがあったりしてBjorkの日本のカラオケじゃ普通置いていない曲で歌われていた(デビューに入っている曲だと思ったが曲名わからず)。そこは取り敢えずほおっておき、見つけたElmStreetに入る。
ElmStreet前

 見掛けは普通のバーである。と、我々二人が入った途端に注目されるわあ。そりゃ、異国のメタルおたくが終結するような怪しい店に取り立ててメタルしていない、普通の日本人観光客が入るだけで目立つわなあ。ちょっとどきどきするけど、掛かっている音楽はメタルではなく、ハードロックであった。取り敢えず席を確保。調度4人席が空いているのでそこに入る。周りを見ると、流石にブラックメタル度は高い。80%程度の客はブラックメタル関連のTシャツを着ているのには参った(^^;;)。店の奥の方にはそれらしい怪しい集団もいるしなあ。隣の4人席は結構若くて、高校生位なんだけど、やはりEmperorのツアーTシャツなんか着ているし、ちと羨ましい。残念ながらここでは結局ビールを飲んだだけで、BGMにブラックメタルがかかることもなかった。さしずめ、ハードロックカフェのような所というべきだろうか。ゴシックメタル系のクラブらしき店のチラシをるな先生が発見し、やや興味を持つが、11時を過ぎ流石に疲れも出てきたので、帰ることにする。途中でKaraokeのバーを覗くと、本当にレーザーカラオケをやっていることが判明した。昔、日本でも良くあった(今もあるか)、スナックやパブにちょっとした舞台があって、そこで歌うって形式の店だった。るな先生は入りたそうだったが私は眠かったのでホテルに戻る事にした。風呂に入ったりなんだかんだして、結局1時過ぎに寝ることになった。次の朝は早いのだった。


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