2005年3月12日更新



デジタルマルチアンプに挑戦 準備編 


はじめに
カマデンのデジタルアンプを4台 4ch×2 使いマルチアンプを作ろうと準備を進めていきましたが、昨年11月に3WAYのチャンネルディバイダーを購入して、片チャンネルだけですが、デジタルマルチアンプが産声を上げました。
デジタルアンプは、すでに完成していましたが、チャンネルをどのように分けるか、レベルをどのように調整するかで、しばし中断していました。dbx社製の3WAYチャンネルディバイダーを購入して、キャノンプラグコードを購入して何とか音がでる様になりました。
ここでは、どのようにデジタルマルチチャンルアンプをまとめて行くかを写真や測定結果を乗せながら順次報告しようと思います


1.マルチアンプに付いて

フルレンジスピーカー1本のシステムでは、再生領域が中音域中心で、超低音や超高音が再生出来ません。このため広い範囲を再生するために、一般的なスピーカーユニットは、2個から4個の複数のスピーカーユニットをコイルとコンデンサーの組み合わせ、周波数帯域を分けて1台のアンプからくる信号を再生する方式が主流です。一台のアンプからくる信号を複数のスピーカーで再生するため、ほかのスピーカーからの伝わる音によって発生する逆起電力の影響や、コイルとコンデンサー組み合わせで発生する位相特性の変化が音への影響となり、コイルとコンデンサーの組み合わせで作るネットワーク方式の必要悪とされています。この必要悪のネットワークを取り除く方法として検討された手法が、個々のスピーカーを個別のアンプで駆動するマルチアンプ方式です。

1)マルチアンプのメリット
 @マルチアンプは、周波数帯域を分けて個々のスピーカーユニットを駆動しますので、ほかのスピーカーから回り込む逆起電力は、アンプで相殺されます。
 Aコイルとコンデンサーの組合わせて発生する位相特性のずれは、有りません。
 Bユニットの特性に合わせて、帯域を割り当てることが可能ですので、ユニットのもっとも特性の良好な部分のみを使用出来ますので、コーンの分割共振によって発生する高調は歪みを少なく再生できま
す。

2)マルチアンプのデメリット
@複数台のアンプが必要ですので、コストがかかります。
A各帯域で使用するアンプの左右の特性を合わせる必要があります。
Bネットワークユニット代わりにチャンネルディバイダーが必要です。
Cいろいろといじれる代わりに、まとまりが付かずに金ばかりかかってどうしょうもない装置になる可能性を持っています。


 3)マルチアンプのデメリットをどのように克服するか
@まず複数台の特性のそろったアンプに関しては、カマデンのデジタルアンプを使い4台 8ch分で2万円台で解決しました。コンデンサーやコイルで特性を追い込んで20Hz〜50kHzの範囲がフラットなユニットを4台作成しました。これで@とA問題は解決できます。
今回使用するアンプは、8オームのスピーカーで12W程度の出力しか有りませんが、効率の高いスピーカーを使用すれば問題有りません。

Aチャンネルディバイダーは、当初自作するつもりでしたが、dbx社製の3WAY チャンネルディバーダーの234XLを購入(20000円)して、特性を追い込む ことにしました。このユニットは3WAY 2chでカットOFF周波数を低音 40Hz〜980Hz 高音 400Hz〜9.8kHzの領域を自由に変更できます。それぞれのレベル調整も、位相の反転も自由に出来ますので、コストパホーマンスが高いチャンネルでバイダーです。これでBの問題が解決できました。
カットオフ周波数が決定すれば、自作のユニットにてチャンネルディバイダーを作成して組み込むこと予定です。

Bいろいろいじれる点の解決方法は、まずスピーカーユニットをAKAIの5WAY6スピーカーのシステムに固定して試行します。このシステムで使用していたネットワークユニットからおよそのカットオフ周波数を計算して、FFTで測定しながら、カットOFF周波数とレベルを追い込んでいくつもりです。このシステムで有るところまで追い込む技術を確立して、最大課題のアルテック38センチウーファーとJBLホーンのユニットの挑戦を実施する予定です。


チャンネルディバイダーとカマデンデジタルアンプ2台

4)4台のカマデンデジタルアンプを使いマルチデジタルアンプシステムの構築の準備
友人から2台カマデンのデジタルアンプシステムを借りて、とりあえず3WAYステレオシステムを組みました。電源もデジタルスイッチング、アナログと
いろいろな組み合わせです。高音部には、コンデンサーを調整して50kHzまでフラットにしたユニットを用い、低音はオリジナル回路の物をまわしました。取り合わずつないで音だしましたが、余りよい音がしません。チャンネルデバイダー、スピーカーケーブルなど新たに配線し直した分がかなりあり、エイジングをしてしばらく様子を見ることにしました。プリアンプも片チャンネル音がでないなど、修理が必要でした。

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