13.研究課題名:複合構造形成による熱電半導体の性能向上に関する研究

評価委員会委員長:小口信行
委員:天野宗幸、中村森彦

研究の概要

金属間化合物系縮退半導体で安定して存在する第2相に関して、過剰元素添加あるいは共晶組織によって形成する化合物の探査を行い高効率熱電材料の開発に資する信頼性の高い熱電パラメータ評価技術の確立、熱電材料および新材料創製を行い、高性能化の有効性を実証する。

課題の設定

熱電半導体の性能向上に関する研究は、環境問題およびエネルギー問題等の観点から、クリーンな手法での未利用熱エネルギーの効率的な利用に資するものとして重要である。新たな析出型複合材料、耐熱性複合材料および傾斜型材料を研究対象として取り上げ、これらの各種物性を明らかにするとともに、熱電材料としての構造、組成、作成法等の最適化を図っていこうとする本研究の課題設定は極めて妥当である。

課題への取り組み状況

実用化をにらんだ観点からの材料選択、その創製法の確立は本研究における特徴であり、研究の将来展望に関する研究責任者の確固とした信念に基づいており大きく評価できる。実験手法は精密で実験データの解析も優れている。外部研究機関の研究者との積極的な共同研究を活かして、やや不足気味な人員を補いながら研究は極めて順調に進捗している。設備の導入計画も妥当である。

研究課題の成果

本研究は熱電材料における未開の分野を切り開こうとする研究者の長年にわたる熱意と努力に裏打ちされた系統的な研究の成果を受け継ぐものであり、研究成果のレベルは極めて高い。また誌上、口頭発表とも2年間でそれぞれ50件以上あり、この点からも十分な成果がでていると判断できる。

その他

多くの優れた成果がでており、進捗状況、研究方向に関しては何も問題はない。今後も予定通りに研究を進めていくべきである。

総合評価

A:優れている