3.オリンパス XA

110フィルムがすたれ始めたころ、35mmフィルムを使用する小型カメラが発売されました。このカメラは、今までにはなかったほどコンパクトでデザインにすぐれていると感じました。じつは、このカメラを買ったのは若き日の青春の真只中にいた、かつ丼亭の女将でした。

 

現在、このカメラの捜索願いがかつ丼亭の中で出されています。引越の際のどたばたで、どこに仕舞いこんだかわからなくなってしまいました。困った困った。

亭主は小さすぎるのも考えものだと思っていますが、女将はなくしたら許さないとカンカンで、ますます困っている亭主でした。

若き日の女将と共に、日本のあちこちを旅し、素敵な写真を残してくれたまさに青春の思いでそのものを残し続けたカメラでした。

その後、亭主の目にとまり、たびたびの渡航のお伴をすることになったのでした。ヨーロッパやハワイ、そして最近のシカゴやサンフランシスコにも連れていってもらいました。

欠点は、シャッターレリーズが恐ろしく軽く、初めてシャッターを切る人はみんな手ぶれを起こしてしまうこと、絞りを明け気味にすると周辺減光が目立つことくらいでしょう。二重像合致式の距離計は使いやすいとは言えませんが、コンパクトなボディゆえに許してしまいます。でも、新婚旅行に連れていったとき、人に頼んでシャッターを押して貰った二人の写真が、ほとんどぶれていたのはさすがにショックでした。

彼女は思い出としてではなく、今も現役として頑張っています。今度オーバーホールに出してあげよう。(なんとしてでも見つけなくては)

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