2001年、今年の7月の東京はやたら暑かった。
暑い暑い7月の夜、網戸からしきりに表を見つめるホーリーは、小さな友達を発見した。その小さな友達は、かつ丼亭の前に座り込み、道を歩く人に摺りよっては遊んでもらっていた。毛の色は茶色。ホーリーとおなじアメショー柄。とにかく人懐っこい。人懐っこいと言うのを通り越して、誰かと一緒じゃなきゃ、生きてかれないと言わんばかりに、人を追い回す。
そのうち、見るに見かねてお嬢2号がおもてに。どこから来たのか、この子は、首輪もしている。中に入れてあげたいが、ホーリーの事もちょっと心配だ。
次は亭主。ごはんと水を持って登場。お腹がすいていたらしく、さっそく、ガレージで食事タイムが始まった。
それから段ボール箱で寝床を作ってあげる。もし、明日になってもここにいたら、医者に連れて行って、健康診断をして、飼い主を探そう。亭主はガレージの段ボールで作った寝床に、この子を入れ、ガレージの電気を消した。
そして、どうなったかって?
結局この子の行方は、わかりません。たった1日だけ遊びに来ただけの子猫なのに、飼っていた猫が居なくなったように感じました。亭主は、その後何日も、夜になるとガレージに置いた餌トレーと水を見に行っていました。