勇者ゆたえると七人の侍(誤)
●第38話●
クリフトファー・リー


 今回はどうにか約1ヶ月ぶりの更新となりました。いやー、良かった良かった。って、あんまり良くはないですね。もっとがんばれ>おれ。ってーことで、今回もお付き合い下され。久々に丁寧な「彼」の登場です。


 クリフトです。こんばんみ(病み上がりのためちょっと誤った挨拶)。

 この度はご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。お詫びの言葉もございません。アリーナ姫とブライ様とご一緒に冒険を進めていく内、疲労がたまったのでしょうか、次第に熱っぽくなり、ついには身動きが取れないほどの高熱にうなされるようになってしまいました。そしてそのまま、ここミントスの宿で意識を失ってしまったのです。

 我が主であるアリーナ姫様が、私のような一介の神官ごときの看病をして下さるなど前代未聞、私の汗を拭きながら手を握りしめていただいたこともあったようで、嬉しいやら恥ずかしいやら興奮するやらもったいないやら、何とお礼を申し上げて良いか見当も付きません。しかも、御身の上の危険を顧みず、病気治療に必要となるパデキアの種を手に入れるため、何とかいう田舎町(村?)までご足労いただいたとか。一生、頭が上がりません。どうぞ私をヒールで踏みつけて下さい(お礼にもお詫びにもなってません)。

 とにもかくにもアリーナ姫は先にお戻りになりました。残念ながらパデキアの種を手に入れることができなかったそうで、まともに正視できないほどがっかりしたご様子でした。熱が無く、体調が万全であれば、おもわず抱きしめて差し上げたのではないかと思うほどのお姿だったのですが、あいにくこちらは超高熱でまったく動くことができませんでした。残念。

 しばらくするとブライ様が、見知らぬ若造と、やけに薄着な女性2人をともなって戻って参りました。何と、手にはパデキアの根っこ(パデキアの種を土に植え育ったもの)を持っているではありませんか。アリーナ姫様は、それはもうお喜びになって、ブライ様や女性、若造たちと手を取り合ってお喜びになっております。私もあの輪に参加できたらどれほど嬉しいことか、と思う反面、正直「早くその根っこを...」とも思っておりました。ぶっちゃけ。

 パデキアの根っこを薬にして飲ませていただくと、今までの苦痛がウソのように取り払われ、私の体調はあっという間に回復してしまいました。アリーナ姫様を初め、皆様に深く感謝です。

 しばらく話をしていると、若造と思っていた方は実は我らが求めていた勇者様であり、私たち同様、デスピサロを探し求め若い女性2名(モンバーバラ地方の姉妹だそうです)と旅をしていらっしゃっていたとのこと。若造呼ばわりして申し訳ございません。となれば、我らとて旅の目的は同じ。ご一緒させていただきたくお願いした次第です。

 こうして私たちは、6人で旅を進めることにしたのでございます。本当はここにホフマンという方も加わるはずだったのですが、その話はまた後で。

 私たちがそんな話で盛り上がっておりますと、部屋のドアをノックする音が聞こえてきました。ドアの向こうには旅の詩人が立っており、部屋の前で私たちの会話を盗み聞きしていたと言います。本来なら速攻でザキをお見舞いするところなのですが、まずは話を聞いてみることにしました。

 これは重要な情報です。私たちの他にも、同じ目的で旅を続ける戦士がいるのです。さっそくキングレオへまいりましょう。ってゆーか、キングレオ!?

 ところで、突然ではございますが、ここまで勇者様と一緒に旅を続けてまいりましたホフマンさんが、この町に住む商売の神様ヒルタン翁のそばで教えを乞いたいとのことで、ここで別れることになりました。ホフマンさんは私がぶっ倒れておりましたこの宿で働きつつ、勉強をするとのことでした。

 私たちはキングレオ目指して、ミントスを後にしたのでした。


 今回はけっこう長かったですか? 笑いどころは少なかったしイラストもありませんが、がんばって書きました(子供か)。

 ということで次回もみんなで一緒に冒険しましょう。

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